【授权转载——textur3】专访原口沙輔:我本来完全没打算唱歌

我觉得顺其自然、或是必然产生的东西是好的。​


原口沙輔,这位 2003 年出生的音乐家从签约主流唱片公司,到成为独立音乐人,已有超过 8 年的职业生涯。


在改用本名活动后,他不仅发表了『アセトン』『スクリーンⅡ』两张原创专辑,还作为 VOCALOID P 创作了「人マニア」和「イガク」等广为传播的歌曲,同时参与了三丽鸥彩虹乐园、《学园偶像大师》等众多音乐制作,并运营着自己的音乐团体 CDs。通过这些多元化的活动,他已成为 2020 年代网络音乐圈最受瞩目的艺术家之一。


今年发布的专辑『イ三』作为三部曲的终章,是他瞬息万变的创作中的总结之作。『イ三』共收录 31 首,合作阵容包括鎮座DOPENESS、Uzhaan、月ノ美兎、環ROY、いとうせいこう 等风格各异的艺术家。原口沙輔称这部作品是“实质上的首张专辑、精选辑,也是最后一张专辑”


专辑发行后,我们通过邮件与原口讨论了以下话题:推迟了近一年的历程、引人关注故障 (glitch) 效果以及这些合作是怎么发生的。


(本次采访发布时间为2026年7月29日)



原口沙輔:

我觉得顺其自然、

或是必然产生的东西

是好的。


textur3:从专辑宣布到最终发行间隔了近一年,这期间花费最长时间调整的是哪个部分?能稍微展开聊聊吗,是什么导致了需要更多的时间(比如工作方式的变化、新的构想、停不下来的细化或者只是单纯日程紧张)?

原口沙輔:最终阶段的混音花的时间最长。不过与其说只是混音,不如说在混音过程中反复重录了人声、加了乐器、改了编曲、减了乐器、又加了新的展开段落。更甚的是,做完这些调整之后,又把工程恢复到小样阶段的备份数据,从头再来过。


textur3:从完成到发行,哪首曲子的变化最大,是什么原因导致了这种变化?

原口沙輔:「実有」原本打算做成一首更长的曲子,结果却成了一首只有8秒的短曲。相反,「絡まる」是从开始混音后重新做的,和最初制作的小样已经是两回事了。不过也不是完全无关,感觉是用最开始小样里的声音重新拼凑起来的那种。


textur3:我们总是知道“作品可以无限优化,需要适时停止”;但在实践过程中,边界并不容易决定,你举得自己有完美主义倾向吗?对你来说,一首曲子到什么程度你觉得已经完成了,对于专辑来说呢?这种边界在你的三张专辑创作中有发生变化吗?

原口沙輔:『アセトン』有一个明确的、干脆利落的完成节点,『スクリーンⅡ』几乎没有做最终确认,就顺着势头完成了;而『イ三』是受这个问题困扰最多的一张专辑。最后我告诉自己“发出去就是完成了”,就这样发出了。要是之后不满意,过几年再出个重制版就好了。





textur3:『イ三』在不到一个小时的总长中收录了三十一首曲子,不管是不是“歌”的形式,每首曲子都展现出一种更轻量的形态,但也不是简单地“展示动机”,你是怎么考虑这点的?

原口沙輔:不只是『イ三』,至今为止出的专辑,我都是把整张专辑作为一个整体来推进的,而不是一首一首分开看。也就是说,专辑本身就是一首大曲子。先定下专辑的概念,再把各首曲子分配成其中的不同角色。

的短曲。相反,「絡まる」是从开始混音后重新做的,和最初制作的小样已经是两回事了。不过也不是完全无关,感觉是用最开始小样里的声音重新拼凑起来的那种。


textur3:可能也因为这种短而轻快,『イ三』给人的初印象是一张“精选辑”,甚至说像曲目精心制作的 SoundCloud 主页。但这种印象会随着聆听逐渐偏移(精选辑–DJ Mix-专辑)。你是怎么构想『イ三』的定位的?

原口沙輔:可能会让人觉得像 DJ Mix,但前后曲目互相衔接的专辑,在我喜欢的艺术家里有很多人这样做。不过作为 DJ Mix 的话,重要的是不要有突然的速度变化,也不要让衔接点太明显,而『イ三』的衔接点其实是很清晰的,所以会不太一样。


textur3:这种印象的转变我想 transition 设计的作用必不可少,我知道专辑的曲目创作时间跨度不小,我好奇你怎么编排已有曲目的顺序和前后的衔接,是某种整体的叙述主导还是有更直觉的规则?(例如围绕 M16 更像一套有中心的组曲,而 M11 前后则在结构上像是更均等的曲目并列。)

原口沙輔:我是先一边考虑整张专辑的构成,一边做了 demo。然后把那些 demo 分别放在专辑的开头、中段、后段,之后再写填补这些位置之间的曲子。如此反复,一点点把空隙收窄。





textur3:而不管『イ三』中曲目的风格、合作者、结构如何,令人印象深刻的是对于 glitch 和人声的注重与强调:不管是以此展开还是最终回归,这两个元素始终作为线索贯穿其中。

你觉得自己对 glitch 的使用是受到什么影响,被哪些经历塑造?

我记得你提过田中フミヤ的 mixtape 等一系列聆听经验,其中有什么是决定性的吗,是什么推动了你真正的实践?另一方面,我觉得 niconico 上 nerdcore 或者类似的视频也在正统谱系外提供了很重要的影响和补充,是这样的吗?

原口沙輔:之前提到过的田中富也先生的mixtape,是叫「Karafuto」的作品,里面收录了当时很多的电子乐、科技舞曲、拼贴音乐。其中就包含了我 glitch 方面受到影响的 Flanger 和 Mouse On Mars 等乐队的曲子。我确实长时间听了那些作品,并受到了影响。


textur3:你怎么看待旋律和(故障)音效的关系?

『イ三』里大部分的曲子结构里,旋律依然是重要的部分,但这种主体性似乎在不断松动,以至于有时候旋律才像是要映衬效果的一方(你有想过完全丢掉旋律吗);有个不恰当的对比,就是嘻哈中 beat 和 rap 的关系,你在专辑里也有三首更嘻哈的曲目,但在这里,beat 和 rap 有时候甚至感觉是被整合到一起,作为整体的叠加音效呈现。

原口沙輔:在一切音乐中,我把各种要素都视为完全同等的存在。glitch 里也有旋律,旋律也可以被 glitch 化。跟它是哪种乐器或声音无关,我首先考虑的是让旋律线交织起来,形成合奏。



textur3:能聊聊你对嘻哈的喜好吗?我听过你在对谈提到 jpegmafia(M25 里的段落也会让人想起),你是怎么开始接触嘻哈的,聆听经历是什么样?你受到嘻哈的影响有多大?

原口沙輔:我很早以前就喜欢听 A Tribe Called Quest 和 De La Soul。直到现在,如果找到能感受到那种系谱的年轻说唱歌手的音乐,我也会很开心。不过这次的说唱,与其说是放在嘻哈的语境里,不如说我是想把语言本身的能量和日语的节奏感,通过编曲突显出来。


textur3:我想知道你成长至今与自己声音的关系,你对“唱歌”这件事的喜好程度怎么样?在练习“唱”的过程中会自身的了解有更加深入吗,你自己的人声是否塑造了你如今的某些特质?

原口沙輔:我本来完全没打算唱歌,所以直到现在,自己居然在唱歌这件事都让我很惊讶。最初对人声本身毫无兴趣,但现在的我比活动初期喜欢唱歌一亿倍都不止。现在我在研究“唱歌”这件事本身。不是好坏的问题,而是艺术家本人亲自唱这件事很重要,是一种直接的探索——如何操控声音才能传达感情。当然,作为乐器,我也希望能更好地运用自己的声音。


textur3:『イ三』里能听到你对自己声音的各种处理调变处理,很容易让人想起你后来用合成器音声的一系列创作,你有 vocalist 的意识吗?你觉得自己使用人声有多大程度上乐器化了?

原口沙輔:我几乎没有什么作为主唱的意识。如果能那样想就好了,但现在还远不能这么说。我需要更熟练地运用自己的声音。如前面所说,作曲者本人唱歌有一种特别的珍贵感,如果借助 feature 或合成声音,总归是把表达托付给了别人。正因为本人唱,才能说出真心话,才能为自己的发言负责。那种分量是不同的。所以在 demo 阶段,我完全不考虑人声加工。只是在做编曲时,单纯因为那样对曲子更有效,出于想把曲子做得更好的想法,才会加效果器和 glitch。





textur3:你如今的演出大部分是以 DJ 形式为主,反过来对你的创作有多大程度的影响?

原口沙輔:我不认为 DJ 是现场表演。只是我有很多曲子很难现场演奏,所以准备时间会非常长。但为了回应那些说想看我的表演而邀请我的主办方和观众,我会说“如果 DJ 可以的话!”然后接下邀约。也就是说,我以“原口沙辅”名义做的现场 live 其实只有几次。我认为 DJ 和 live 完全是两回事,但做 DJ 也能体验到类似现场演出的现场感,所以有时也会把那种体验反映到曲子里。


textur3:『イ三』发行后 CDs 与テクノポップ·有機·シンセサイザーちゃん两个项目更是你活动的重心了,能介绍一下这两个项目发展到现在的情况吗?

比起个人活动,他们分别更能实现你在什么方向上的想法?

原口沙輔:两者的共同点是“帮忙”。基本上,由于技术的发展,大部分创作都可以一个人完成了。一个人待在房间里,连椅子桌子都不用离开。那也很好,但我感觉,正是因为追求除此之外的东西,才产生了这些活动。如果不经过人与人之间的沟通就不会诞生、靠我自己想不到的东西。我感觉自己像是在提供技术和知识。



textur3:这次的合作者们跨度很大,我觉得也从一个方面上代表了网络世代创作者的“后流派”美学,这代人因为发达的互联网,受到的影响来自各种各样;

并不是说之前就没有这种情况,但在网络世代这点被更加放大、更不拘谨,不仅仅是风格上,比如业余爱好者和专业音乐家能够交叉活跃在一个场景中,也更少人因为喜欢这一类所以就不接受那一类音乐,各种各样的事物、美学所施加的影响都更平等。

我想听你聊聊有关的经历。

原口沙輔:我觉得圈子没必要分得那么清。不过,也没必要强行合作。正是因为存在“圈子是分开的”这种意识,才催生出很多“必须打破壁垒!”的强凑合作。如果不在意这些,就算不一起做也能相互理解,就算来自完全不同的地方也能对话。我觉得顺其自然、或是必然产生的东西是好的。我虽然做了很多合作,但基本上都属于这两类:

这次月之美兔是顺理成章,U-zhaan 是朋友,鎮座DOPENESS 很喜欢「アセトン」,環ROY 是在立饮屋聊过,いとうせいこう是很早以前就约过一起做点什么,つくもや是因为现场的录音太好了。

『イ三』最终有很多人参与,但最初是打算一个人做完的。今后我觉得多和别人一起做也挺好的。



Mixtape



textur3:最后是我们的惯例,之前总会邀请受访者做一个 mixtape,这次的主题也与此相关,你能选十首歌来代表你各个不同方向上的喜好吗?


原口沙輔:

  1. 坂本龍一 - 愛してる, 愛してない
  2. Towa Tei - Spiegel
  3. Flanger - Music To Begin With
  4. Cymbals - Do You Believe In Magic ?
  5. 花澤香菜 - 恋する惑星
  6. cubesato - ep
  7. Hudson Mohawke - Gluetooth -
  8. Q-Tip - Shaka
  9. 電気グルーヴ - ポケット カウボーイ
  10. Hermeto Pascoal - O Galo Do Airan


Produced & Japanese Editorial:Zing

Chinese Editorial:neciak

Design:10000

Photography:Courtesy of the Artist (Sasuke Haraguchi)




日文原文


(一)


textur3: まずは『イ三』の正式リリース、おめでとうございます!

アナウンスから世に出すまでに1年近い期間がありまして、ディテールの作り込み、新たな構想、アプローチの変化など、様々な試行錯誤があったかと思いますが、今回最も時間をかけて調整した部分はどこでしたか?また、曲完成から正式発表に至るまでの間で「最も化けた楽曲」と、その理由もぜひ教えてください。

原口沙輔:最終的なMIXが一番時間をかけました。

といっても、MIX中に歌を何度も取り直したり、楽器を足したり、アレンジを変えたり、楽器を減らしたり、新しい展開を足したり。更にはそれだけの調整をした後、デモ段階のバックアップデータに戻して一からやり直したりしていました。

「実有」はもっと長い一曲になる予定でした。結果的には8秒の短い曲に。

逆に「絡まる」はMIXを始めてから作り直しているので、初めに作ったデモの別物です。ただ、完全に別物ではなく、初めに作ったデモの音を使って組み直した感覚です。


textur3: 「作品は無限にブラッシュアップできるからこそ、適切なタイミングで区切りをつけなければならない」とは多くのクリエイターが直面する課題です。しかし、その境界線を決めるのは容易ではありません。ご自身に完璧主義的な傾向はあると思いますか?

原口さんにとって、1つの楽曲、そしてアルバム全体は、どのラインに達した時に「完成した」と感じるのでしょうか。その境界線の引き方は、これまでの3枚のアルバム制作を経て変化してきましたか?

原口沙輔:「アセトン」は明確な完成したタイミングがきっぱりあり、「スクリーンⅡ」は最終確認を殆どせず勢いのまま仕上げ、「イ三」が一番その課題に悩まされたアルバムです。結局最後は「出せば完成する」と自分に言い聞かせて出しました。

気に食わなければ何年後かにリマスターバージョンを出せば良いだけなので。


(二)


textur3:『イ三』は1時間に満たない総再生時間の中に、31曲が凝縮されています。「歌」という形式であるか否かに関わらず、どの楽曲もミニマルな佇まいでありながら、単なる「モチーフの提示」には留まっていません。

今回のような絶妙なフォームについて、どのような思考があったのでしょうか?

原口沙輔:「イ三」に限らず、今まで出したアルバムは一曲一曲ではなく、アルバム一つという認識で作業を進めています。つまりアルバムは大きな一曲だということです。

アルバムのコンセプトがあり、一曲一曲に分けて役割を配置しています。

textur3:その短くも軽快な構成から、『イ三』のファーストインプレッションは一種のベスト盤や、精巧に作り込まれたSoundCloudのページ、あるいはDJ Mixのようにも映ります。

ご自身は、今作のポジショニングをどのように構想していましたか?

原口沙輔:DJ MIXのように感じるかもしれませんが、前後の曲同士が繋がっているアルバムは、僕の好きなアーティストの中に沢山作っている人達が居ます。

DJ MIXとしては急なテンポチェンジや繋ぎ目をハッキリさせない事が大事なので、繋ぎ目をハッキリさせている「イ三」は少し違います。


textur3:そうした印象の裏には、トランジションなどの見事な設計があると感じます。

収録曲それぞれの制作期間にはタイムラグがあったと思われますが、曲順や曲間の繋ぎはどのように編成していったのでしょうか? 直感的なルールによるものだったのか、それとも全体を主導するような、よりナラティブ的なものだったのでしょうか。(例えば、M16周辺はセンターのある組曲的なまとまりを感じる一方で、M11前後などは構造的にフラットな並列に見えるのが興味深いです)。

原口沙輔:アルバム全体の構成を考えながらデモを作りました。そしてそのデモをアルバムの最初,中盤,後半と設置して、その間になるような曲を後から書きました。

それを繰り返して、少しずつ幅を狭めていきました。


(三)


textur3:多彩な曲風やコラボレーター、変幻自在な構造の中でも、とりわけ強く一貫しているのが「glitch」と「ボーカル」といった要素です。ご自身のグリッチに関する手法は、どのようなインスピレーション源から影響を受け、形作られてきたものでしょうか?以前、田中フミヤのミックステープをはじめとするリスニング体験に触れられていましたが、その中で決定的な出会いや、実際のクリエイションへ突き動かした衝動はありましたか? また、正統派の系譜とは異なる枠外で、ニコニコ動画におけるナードコアや関連する動画群がもたらした影響や補完についても伺いたいです。

原口沙輔:以前触れた事のある田中フミヤ氏のミックステープは「Karafuto」というもので、当時のエレクトロニカやテクノ、コラージュ音楽が多数収録されています。その中には僕がglitchの部分で影響を受けた「Flanger」や「Mouse On Mars」の楽曲などが使われています。

確実にそれらを長い間聴いていて影響を受けています。


textur3:メロディと、グリッチなどの音響効果の関係性をどのように捉えていますか?

今作の多くはメロディが重要な役割を占めつつも、その主体性が絶えず揺らいでいるようにも見え、時には「エフェクトを引き立たせるためにメロディが存在している」とさえ感じられます。今回の制作において、メロディを完全に排除することは頭をよぎりましたか?

原口沙輔:あらゆる音楽において様々な要素を全て同一の存在として扱っています。グリッチにもメロディは存在しますし、メロディもグリッチできます。

それがどういった楽器や音かは関係なく、旋律が絡み合ってアンサンブルになっている事を第一にアレンジを考えています。


textur3:アルバム中盤にあるヒップホップ色の強い3曲では、ビートとラップが時に一体化し、全体がレイヤーされたひとつの音響効果として提示されているように感じられました。ご自身のヒップホップへの嗜好や、その影響の大きさについてお聞かせください。

過去の対談でもJPEGMAFIAの名前が挙がっていましたし、M25のセクションなどもそれを想起させます。どのようにヒップホップに出会い、どんなリスニング体験を経てきたのでしょうか。

原口沙輔:僕は昔からA Tribe Called QuestやDe La Soulなどを好き好んで聴いていました。

今でもその系譜を感じる若いラッパーの音楽を見つけると嬉しくなります。

ただ今回はラップという方法を、ヒップホップの文脈というより、言葉自体のエネルギーや日本語のリズム感を引き立てるトラックに仕立てたい気持ちがありました。


textur3:幼少期から現在に至るまでの「自分自身の声」との関係性、そして「歌うこと」そのものへの感覚について教えてください。

「歌う」という実践を通じて自己への理解が深まったり、あるいはご自身のボーカルそのものが、現在の原口さんのアーティストとしての特質を形作っていると感じる部分はありますか?

原口沙輔:元々全く歌うつもりがなかったので、今でも自分が歌を歌っている事に驚きます。

最初は歌自体に全く興味がなかったものの、活動初期の自分より今の方が何億倍も歌が好きになっています。

今では歌というもの自体を研究しています。それは上手い下手ではなく、アーティスト自身が歌っている事が大事で、どう声を操れば感情を伝えられるか、という直接的な探求です。もちろん、楽器としても自分の声をもっと上手く使えるようになりたいと思っています。


textur3:『イ三』では自身の声に様々な処理が施されており、それはその後のボカロ等を用いた一連のクリエイションへのストレートな繋がりを連想させます。

ご自身の中に「ボーカリスト」としての意識はありますか?

また、自身の声をどの程度「楽器化」して捉えているのでしょうか。

原口沙輔:ボーカリストとしての意識は殆どありません。

そう思えたら素敵だな、と思いつつ今はまだとってもそう言えません。

自分の声をもっと上手く扱えるようになる必要があります。

先程にもあった通り、作曲者本人が歌っている事の尊さというものがあって、やはりfeat.や合成音声の力を借りると、どうしても人に託すことになります。

本人が歌うから本音が言えたり、自分の発言に責任を取れたり。重みが違うと思っています。

だからデモの時点ではボーカルの加工を一切考えていません。

アレンジをする時に、単に曲として効果的なので、より良くしたい思いでエフェクトやグリッチをかけています。


(四)


textur3:現在のライブパフォーマンスは主にDJ形式が中心となっていますが、これが逆に楽曲制作などのクリエイションへ与えている影響はありますか?

原口沙輔:DJはライブだと思っていません。

ただライブをするのが難しい曲が多いので、準備期間はかなり時間がかかってしまいます。

しかし僕のパフォーマンスを見たいと呼んでくださるイベンターやお客さんに応えたくて、代わりにDJで良ければ!といつもお受けしています。

つまり、原口沙輔としてのライブは数回しかした事がありません。

DJとライブは全くの別物と考えていますが、DJをする事によってライブをしたような現場感は体験できるので、その体験を元に曲に反映させたりしていることはあります。


textur3:『イ三』のリリース後、「CDs」と「テクノポップ・有機・シンセサイザーちゃん」という2つのプロジェクトが原口さんの活動の重要な軸になっています。

これらは現在までにどのように発展してきましたか?またソロ活動と比較して、それぞれ原口さんのどのような方向性のアイデアを具現化する場所なのでしょうか。

原口沙輔:どちらにも共通しているのが「手伝い」ということです。

基本的に技術の発展によって、殆どのクリエイションは一人で完結するようになりました。

一人で、部屋の中で、椅子や机から動かずに。

それも良いのですが、それ以外を求めた結果、これらの活動になっている気がします。

人同士のコミュニケーションを踏まえないと生まれない、自分だけでは思いつかない事。

僕は技術や知識を貸しているような感じです。


textur3:今回の多岐にわたるコラボレーター陣は、膨大なインターネットの海から全方位的に影響を受けているデジタル世代のクリエイターが持つ「ポスト・ジャンル」の美学を鮮やかに体現していると感じます。プロとアマチュアが同じシーンでアクティブに交差していたり、ジャンルの壁による排他性が薄れ、あらゆる美学がフラットに作用し合う生息環境について、ご自身の経験や見解をぜひお聞かせください。

原口沙輔:あんまり意識したことは無いです。

界隈は分けなくて良いと思っています。

でも、無理にコラボレーションしなくても良いと思います。

界隈が分かれている意識があるからこそ、無理に壁を壊さなきゃ!って生まれたコラボが多くて。気にしてなければ一緒にやらなくても通じ合ったり、全然別の場所からでも会話できると思います。

成り行きで、もしくは必然的に生まれるものは良いと思います。

僕は沢山コラボをしますが、基本的にそのどちらかです。今回の月ノ美兎さんは必然、U-zhaanさんは友人、鎮座DOPENESSさんは「アセトン」を好んで聴いてくださっていて、環ROYさんは立ち飲み屋で話して、いとうせいこうさんは昔一緒にやろうと約束をして、つくもやさんはライブのテイクが良過ぎたから。

イ三は結果的に沢山の人が関わってくださりましたが、最初は一人で完結する予定でした。

今後はもっと誰かと作っても良いかなと思っています。


締めくくり


textur3:最後は textur3 恒例の質問です。

原口沙輔の多角的な音楽的嗜好を代表する10曲を選んでいただき、架空の「ミックステープ」をセレクションしていただけますでしょうか?


原口沙輔:

  1. 坂本龍一 - 愛してる, 愛してない
  2. Towa Tei - Spiegel
  3. Flanger - Music To Begin With
  4. Cymbals - Do You Believe In Magic ?
  5. 花澤香菜 - 恋する惑星
  6. cubesato - ep
  7. Hudson Mohawke - Gluetooth -
  8. Q-Tip - Shaka
  9. 電気グルーヴ - ポケット カウボーイ
  10. Hermeto Pascoal - O Galo Do Airan






授权转载:textur3

原文链接:

专访原口沙輔:我本来完全没打算唱歌(官方微博)

textur3 features vol. 5|原口沙輔(官方网站)

日文原文链接:

textur3 features vol. 5|原口沙輔 (官方网站)