【生肉转载】Febri TALK系列——VaVa

取材・文/森 樹


来源:日本深度动画内容网站Febri

采访发布时间:2023年2月6日~10日

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①脇役やヤラレメカに惹かれた

『機動戦士ガンダム』

アニメ『オッドタクシー』では劇伴や挿入歌の制作も担当したラッパー/トラックメイカーのVaVa。ゲームやアニメなどさまざまなカルチャーを自身の音楽にも反映している彼に、中でも影響を受けたアニメ3作を聞くインタビュー連載。1本目は、モビルスーツのかっこよさだけではなく、人間ドラマに惹かれたという『機動戦士ガンダム』について。


ロボットアニメへのイメージがガラッと変わった

――1本目に挙がったのは『機動戦士ガンダム』ですが、いつ見たのでしょうか?

VaVa 『ガンダム』という作品を認識したのは、中学生のときですね。プレイステーション2でリリースされていた『機動戦士Zガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』というアクションゲームに触れたのがきっかけでした。なので、ゲームを通してモビルスーツについては知っていたのですが、実際に作品を見たのは4年前くらいです。そもそも、ロボットアニメのざっくりとしたイメージとして「男の子の夢」みたいなところがあるじゃないですか。


――憧れが詰まっているような。

VaVa もともと『仮面ライダー』や『ウルトラマン』といった特撮も好きなので、その流れで『機動戦士ガンダム』を見たんですけど、どちらかといえば、エグめの人間ドラマに惹かれましたね。「これ、めちゃくちゃ大人な作品だな」と。それまで抱いていたロボットアニメへのイメージがガラッと変わりました。


――単純な善悪のぶつかり合いではない描かれ方ですよね。

VaVa そうなんです。敵であるジオンが、主人公であるアムロ・レイの住んでいるサイド7を襲撃するところから始まるんですけど、ジオン側も単なる敵ではなく人間として描かれていて。悪人だけでなく善人もいるし、一方、アムロが所属する地球連邦軍にも悪人がいる。しかも、こういう戦争ものって終盤になるにつれて敵がどんどん強くなっていきますけど、最後までザク(=ザクⅡ)がずっと元気に出てくるのも衝撃で。


――たしかに、ジオン公国軍の主力機としてザクⅡは最後まで投入されています。

VaVa そういう設定にも、SFというよりは現代の戦争に近いリアルさを感じました。


――ちなみにTVシリーズと劇場版三部作がありますが、どちらを見たのでしょうか?

VaVa 見たのはTVシリーズですね。気分が高まって、その翌々日くらいには1/12スケールのシャア専用ザクを買っていました(笑)。たしか50~60万はしたと思うんですけど。


――家に置くのも大変なサイズですよね。

VaVa そうなんですよ。ものすごいデカい段ボールが5~6個、家に届いて(笑)。先日、恵比寿でワンマンライブをやったとき、完成品をステージに置きました。


ヒーローとして描かれない人たちにめちゃくちゃ共感した

――シャア専用ザクを購入したのは、ジオン側に思い入れがあったということでしょうか?

VaVa いえ、最初は連邦側に自然と肩入れするというか、アムロ側の視点から作品を追うところがありました。でも、ジオン側にも深い人間ドラマがあったりする。『機動戦士ガンダム』を見たことでいちばん大きかったのは、主人公だけじゃなくて、ほんの少ししか登場しない脇役たちにも目が行くようになったことですね。シャア専用ザクは衝動的に購入して、そこからガンプラやフィギュアにも興味を持ったのですが、僕はマゼラ・アタックや旧ザクといった劇中のヤラレメカに惹かれるんです。


――あの世界観の中でいちばん力を持たなそうなものに。

VaVa 勧善懲悪がもっとわかりやすい作品だったら、カッコいいヒーローのプラモデルやフィギュアを手にすると思うんですよ。でも、『機動戦士ガンダム』はアムロやシャアだけじゃなくて、それ以外の人たちにもスポットが当たっていて、彼らについて考える時間が用意されている。だから、ヒーローとして描かれていない人たちに惹かれていったし、そういう人たちにめちゃくちゃ共感するところもあって。


――共感するというのは?

VaVa 僕がやっているヒップホップの世界では、ラッパーがヒーローとして描かれることが多いんです。下剋上だったり、メイクマネーだったり。でも、自分はそういう「勝ち上がろう」みたいな境遇で生きてこなかった。自分を含め、そういう立ち位置だけどヒップホップが好きな人っていっぱいいるので、それを正当化するために音楽をやっているところも少しはあるんです。


――なるほど。

VaVa だから『機動戦士ガンダム』を見ていても、自分はアムロみたいなヒーローやニュータイプと呼ばれるようなひと握りの人たちではなく、もっと脇役の、普通の人間のひとりなんだろうと思うんです。そして、そういう人たちには、そういう人たちなりの生活がある。それに気づかせてくれた大事な作品ですね。


――ちなみに同年代の友人に『機動戦士ガンダム』を見ている方はいるのでしょうか?

VaVa 僕は今、29歳なんですけど、同年代だとほとんどいないですね。僕よりひと回り上の世代に話を振るとだいたいわかってくれます。レーベル(Vavaが所属するSummit)のA&Rである増田(岳哉)さんも、大量にガンプラを所有しているので譲ってくれたり(笑)。


――思い入れのあるモビルスーツはありますか?

VaVa 連邦だったら、ガンタンク、ガンキャノンはけっこう好きですね。ジオンだと旧ザク。洗練されていない、武骨で兵器感が強いところもいいですし、ガンタンクやガンキャノンはできないことがはっきりしているじゃないですか(笑)。得意なこともあるけれど、わかりやすくできないこともあるのが人間っぽいなと思います。そういう部分に、自分のコンプレックスを投影してしまうところはありますね。「僕らと同じだな」みたいな。


――モビルスーツにも人間味を重ねてしまうところがある。

VaVa そうですね。シーンとしては、黒い三連星が登場したときはめちゃくちゃ怖くなりました。ジェットストリームアタックには戦慄をおぼえましたね。「アムロ、大丈夫か?」と思いましたけど、あそこで彼が覚醒していくのもいいですよね。


――『機動戦士ガンダム』以外のガンダム作品は見ましたか?

VaVa まだなんです。『機動戦士ガンダム』を見たときに、これは「腰を据えて見なければ」という気持ちが強くなって、安易に手が出せていない状態で。『機動戦士Zガンダム』や『機動戦士ガンダムSEED』に登場するモビルスーツはゲームで知ってはいるのですが……今後の人生の楽しみにしています。


②他人の人生を知る面白さを知った

『CLANNAD』

ラッパー/トラックメイカーであるVavaに、人生に影響を与えたアニメ3作を聞くインタビュー連載。第2回でピックアップしたのは、「泣きゲー」として知られる恋愛アドベンチャーゲームを原作とした『CLANNAD(クラナド)』。ゲームもプレイしているVaVaは、人と人との絆が描かれるこの作品を通して、他人の人生を知る楽しみを知ったと語る。


みんな辛くて悲しい過去を抱えて生きている

――2本目は、恋愛アドベンチャーゲームを原作とする『CLANNAD』ですが、Vavaさんはゲームからプレイしたのでしょうか?

VaVa 最初はゲームをプレイしました。ネット上に「CLANNADは人生」という有名なキャッチフレーズがあるのは知っていたのですが、逆張りの精神というか天邪鬼な部分があって、これまではあえてやってこなかったんです。ただ、僕も大人になって、世間が評価する作品に理由があることがわかってきたので、ちょっとプレイしてみようとなったのが最初ですね。


――泣けるゲームとして知られていますよね。

VaVa そうですね。内容は、現状を退屈に思っている主人公が、さまざまなタイプの女性と出会って――みたいな恋愛ものの王道展開で。幻想的なシーンもありますけど、大げさなことは何も行われていないはずなのに、気づいたらポロポロと泣いている自分がいました。普段はまったく泣けない人間なので、悲しくても寂しくてもそれが泣くという感情に結びつくことがなかったのですが、『CLANNAD』は泣きました。自分で涙を拭っていたのに気づいて「うわ、マジか!」みたいな(笑)。ゲームでボロボロ泣いたから、アニメも見てみようと。それが『機動戦士ガンダム』と同じ時期、4年前くらいの話ですね。


――ゲームは恋愛ものも含めて、幅広くプレイしてきたのでしょうか?

VaVa 僕はRPGだけでしたね。世界に蔓延(はびこ)る悪を倒す主人公、みたいな壮大な世界観のゲームが好きなんです。『CLANNAD』のような、読み物がメインで選択肢を選んでいくサウンドノベル系は、RPGにハマっていた当時の僕からするとゲームだという感覚がわからなかった。だけど、そうした作品の面白さを教えてくれたのが『CLANNAD』でもありますね。RPGと違って、基本的に僕らが日々暮らしている日常と同じような世界観で進むじゃないですか。


――『学園編』は、主人公たちの学生生活がメインで描かれていますからね。

VaVa 『CLANNAD』を見て思ったのは、いわゆる偉人と呼ばれる人たちは、その人生を本だったり美術館だったりで振り返ることができますよね。だけど、たとえば、この記事を読んでいる人や満員電車の目の前にいる人、商店街で買い物しているおばちゃんにも、楽しくて美しいだけじゃない、辛くて悲しい過去もあったはずで。みんなそうした過去を抱えて今を生きているんだという事実をあらためて実感しました。大きな物語の中では主人公にはなれず、モブキャラのひとりだったかもしれないですけど、そういった普通の人の人生に対してものすごく興味を持つきっかけになりましたね。


――市井(しせい)の人々に思い入れを持つきっかけになったと。

VaVa それはラッパーとしての僕のポジションが異端だということも関係があるかもしれません。海外でヒップホップと言えば、お金と女の子とドラッグとお酒が大きなテーマになっていて、そういうものに憧れはありつつも、自分の人生がそうではなかったから同時に違和感もあるんです。だから、結局、ヒーローとして描かれていない、モブキャラっぽい人たちに共感してしまいますね。『CLANNAD』に登場する女の子たちも、過去を振り返るなかでけっこう辛い生い立ちが明かされていきますが、あくまで普通の高校生として描かれているので。


「CLANNAD=人生」という言葉の意味を理解できた

――Vavaさんは、自分は主人公ではないという意識が強いのですね。

VaVa そうですね。僕は中学~高校と引きこもりみたいな感じだったので、つい最近まで「自分さえどうにかなればいいや」という考えだったんです。お酒は好きですけど、他人に興味がなかったから、居酒屋で何時間も飲んで語り合っている人の意味がわからなかった(笑)。でも、「これはお酒を飲んでいるだけじゃなくて、飲んでいる相手の人生を知る機会になっているんだ」という当たり前のことを『CLANNAD』を見たあとに気づいたし、他人の人生を知っていくことの面白さを実感しました。


――『CLANNAD』の場合は、ヒロインごとにしっかりとしたストーリーがありますからね。

VaVa アニメ版ではそれをどのように表現するのか心配なところもありましたけど、物語の展開については腑に落ちるところがありましたね。当時の流行りの絵柄なので、パッと見で苦手意識がある人もいると思うのですが、そういう人ほど見てもらいたいと思わせる普遍的で素晴らしい作品だと思います。


――アニメでは本編となる「学園編」のみならず、「アフターストーリー」も含めて見たのでしょうか?

VaVa もちろんです。『CLANNAD』はアフターストーリーも込みでひとつの作品だと思いますし、大好きですね。あのクライマックスまで見て、ようやく「CLANNAD=人生」という言葉の意味を理解できました。お子さんを育てている友人から「(子育てで)もう一度人生をやり直している感じがする」という話をよく聞くんですけど、子供も妻もいない僕からすると、それは「『CLANNAD』を見ているときに思った感情に近いのかな」と感じています。


――ちなみにVavaさんには「渚」という曲があって、選択肢にまつわるリリック(歌詞)も出てきますけど、これは『CLANNAD』のヒロインである古河渚をモチーフにしているのでしょうか?

VaVa あ、それはまったく関係ないですね。当時はまだ『CLANNAD』を知らなかったので、そこは偶然が重なった感じです。ただ、選択肢の話もそうですけど、『CLANNAD』に思い入れを持つような感性は当時からあったんだと思いますね。


③キャラソンの良さを初めて理解した

『アマガミSS』

ラッパー/トラックメイカーであるVavaに、人生に影響を与えたアニメ3作を聞くインタビュー連載。最終回で選んでもらったのは「‎Sekai feat. Koedawg」のリリックにもタイトルが登場する恋愛オムニバスアニメ『アマガミSS』。中高が男子校だったVavaにとって、そのハーレム的世界はどのように映り、どのような影響があったのだろうか。


行動ひとつで人生が激変することがある

――3本目に挙げてもらったのは、Vavaさんの楽曲「‎Sekai feat. Koedawg」のリリック(歌詞)にも登場する『アマガミSS』です。こちらもゲーム原作ですね。

VaVa ゲーム実況を見るのが好きなのですが、YouTuber/ゲーム実況者の加藤純一さんが『アマガミ』の配信をやっていたのが面白くて。「これは自分でやったほうがいいかも」と思ってゲームを買いました。ただ、結果的にはゲームよりも先にアニメを見てハマりましたね。


――アニメが先だったんですね。

VaVa はい。僕は男子校に中高6年間通っていたのもあって、女性に対してまったく別の生き物のような気持ちが強かったんですよ。教室で友達と女の子の話をするとしたら、当時流行っていたAKB48のメンバーがプリントされたクリアファイルを見ながら「どの子がタイプ?」っていう内容で盛り上がるくらいしかなくて(笑)。僕が実際に女性と付き合うのも20歳を超えてからですから。


――思春期の時代を男性社会で暮らしていたと。

VaVa だから、いわゆるハーレムアニメを見るのが怖かった(笑)。というのも、もし、そこで満足してしまったら、生身の恋愛に進めなくなるんじゃないかという不安があったんです。


――その世界で完結してしまうことへの恐怖感というか。

VaVa そうですね。もちろん、そこで満足している人がいても全然いいと思いますし、それを否定する気はまったくないのですが、当時、マンガで『To LOVEる-とらぶる-』とかも読んでいたので、自分にはハーレム系は刺激が強すぎて(笑)。だから、『アマガミSS』を見たのも大人になってからですね。


――実際に見て、どのような感想を持ちましたか?

VaVa すごく救われましたね。自分は男子ばかりの学生生活にコンプレックスを抱いていたんですよ。『アマガミSS』のような学生生活がしたかったので、本当に「うわぁ~!」と叫びながら見ていました(笑)。そしてこの作品も、登場人物に何らかのコンプレックスがあって、それを主人公が埋めようとしていくところに共感できました。


――こういう甘酸っぱい学生生活を送りたかったという気持ちが、アニメを見たことで昇華されたところがあったと。

VaVa ありましたね。この作品の好きなところは、各ヒロインのストーリーを「●●編」と分けてきっちりと描いているところですね。これってゲーム原作ならではというか、独特なスタイルじゃないですか。メインヒロインとのストーリーだけじゃなくて、サブヒロインのストーリーも省略せずに映像化している。


――それぞれのヒロインの扱い方がフラットですよね。

VaVa 登場するすべてのヒロインにストーリーがあるから、「ここでこの子と話したから、その後、こういう世界がある」という出会いの重要性も伝わってくる。たとえば、僕が今日、今からご飯を食べに行くのか、ひとりで家にいるのか、もしくは居酒屋で知らない人と話をするのか、その行動ひとつで人生が激変することがある。そういう時間の使い方を意識するのが大事だと実感できたんです。


――なるほど。

VaVa しかも、そういった日々の生活の中に、好きな子と会える時間があるとするなら、何事にも頑張れるじゃないですか。僕、大学は共学だったんですけど、好きな子がいるときは、自分なりに身だしなみを整えたりしましたし、音楽を作り出す原動力にもなったりしたわけです。そのときの気持ちを『アマガミSS』は思い出させてくれましたね。


『アマガミSS』で描かれる青春を追体験してほしい

――たしかに好きな人のために頑張る、というピュアな気持ちを思い出させてくれる内容ですね。

VaVa そうなんですよね。あと、この作品で美少女ものに初めて熱くなったこともあって、ヒロインを演じる声優さんだったり、キャラソンだったりの良さがものすごくわかるようになったんです。僕は『アマガミSS』のキャラクターでは七咲逢(ななさきあい)が好きなんですけど。


――CVを務めるのはゆかなさんですね。

VaVa そうです。ゆかなさんが歌う七咲のキャラソンで「SIMP-RISM」という曲があるのですが、ゆかなさんの歌声に「もうどうとでもなれ!」と思うくらいの可愛さがあって(笑)。そういう気持ちになったときに「あ、キャラソンの世界というのはこんなに楽しいものなんだな」と理解することができました。


――たしかにキャラソンは、そのアニメの世界観にどれだけ没入できるかで評価が変わるところがありますね。

VaVa もちろん、『アマガミSS』も男の子の願望が過ぎるというか、付き合ってもいない男女で山奥にある温泉に行く時点でファンタジーだと思うんですけど(笑)、僕は別にそこで醒めることもなく、非常に興奮するというか、盛り上がることができたんですよね……。


――楽しみ方としてはいちばんいいかもしれません。

VaVa 「こういうアニメみたいな女の子はいない」って人は言うかもしれませんが、僕は絶対にいると信じていますね。


――学生時代に見ていたら、そのあたりの印象も変わっていたかもしれませんね。

VaVa いや~、どうなっていたんでしょうね。アニメで主人公が女の子と会話するシーンを教材にしていたかもしれない。


――ちなみに七咲さんが好きな理由は何かあるのでしょうか?

VaVa 外見的に好みなのはありますね。あと、綾辻詞(あやつじつかさ)さんとも共通しているのは、ふたりともネコみたいな性格なんです。普段はツンツンしているけれど、ふたりきりになると甘える……そういうのにやっぱりやられちゃいますね。七咲さんのほうが口調や声、性格がより好みで。あと、水泳を頑張っているじゃないですか。男子校だったので、女子の水着姿を見る機会なんてひとつもなかったので(笑)。なので、男子校出身とか、引きこもりがちな人とかにはぜひ見てもらって、こういう青春を追体験してもらいたいです。






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