【生肉转载】Febri TALK系列——境宗久

取材・文/宮 昌太朗
来源:日本深度动画内容网站Febri
采访发布时间:2022年10月17日~21日
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①オープニングに胸高鳴らせた
『銀河鉄道999』
ジョージ朝倉の同名マンガをもとにした『ダンス・ダンス・ダンスール』や『ゾンビランドサガ』など、数多くの人気作を手がける境宗久にアニメ遍歴を聞くインタビュー連載。第1回は「大人の世界に憧れを抱いた」という、松本零士原作のあの名作について。
汽車が出発する映像を見るだけで、いつもワクワクした
――境さんの出身はどちらですか?
境 長崎です。当時、長崎には民放が2局しかなかったんです。僕が上京したあとに少し増えて、今は4局になっているのかな。なので、東京で放送していても、見ることができなかったアニメがあるんですよね。
――当時、見ていて記憶に残っているものというと何でしょうか?
境 『タイムボカン』シリーズや『ハクション大魔王』、あとは『ポールのミラクル大作戦』とかですね。タツノコ系の作品が多いんですけど、『ポールのミラクル大作戦』はよく、いとことごっこ遊びをしていました。僕がポール役、イトコがニーナ役で、さらわれたところを救いに行く……みたいな(笑)。
――1本目に挙がった『銀河鉄道999(以下、999)』ですが、これは小学生の頃に見ていた作品ですか?
境 そうですね。劇場版も好きなんですが、今回はTVシリーズを挙げました。当時、長崎では夜の7時から放送していたんですが、習い事を終えて家に帰ってくると、ギリギリ始まる時間に間に合う。なので、毎週、急いで家に帰っていた記憶がありますね。オープニングの冒頭、汽車が出発するあたりの映像を見るだけで、いつもワクワクしていました。
――第1話から見ていたのでしょうか?
境 たまたまテレビをつけたら、放送していたんだと思います。なので、第1話からは見ていなくて……。たまに回想シーンが入るじゃないですか。それを見て「ああ、鉄郎はこういう風にお母さんを亡くしたんだ」と。劇場版と記憶がごっちゃになっているところがあるんですが、とにかく少年である鉄郎が大人の女性と旅をしながら、いろいろな人たちと巡り合っていくのが面白かったんですよね。大人の世界に憧れるというか、子供心をくすぐられるようなところがあって。当時、似たような時間帯で『キャッツ・アイ』や『シティーハンター』も放送していたんですが、いちばん印象に残っているのはやっぱり『999』ですね。
――劇場版を見たのもその頃ですか?
境 いや、当時は見ていなくて、高校生になってからだったと思います。話がちょっと逸れるんですけど、僕には11歳下の弟がいて、僕が高校生になったくらいのタイミングで字をおぼえ始める時期だったんですね。それで「何か読ませてあげられるマンガはないかな」と本屋に行ったときに、たまたま『鉄腕アトム』を見つけて。「そういえば、ちゃんと読んだことがないな」と思って読み始めたら、めちゃくちゃ面白かったんです(笑)。
――弟のために買うつもりが、自分がハマってしまった。
境 小さい頃に『ジェッターマルス』やリメイク版の『鉄腕アトム』、あとは24時間テレビでやっていた『海底超特急マリン・エクスプレス』といった手塚治虫原作のアニメを見ていたので「懐かしいな」と思いながら手に取ったんですけど、弟そっちのけで読みふけってしまいました。しかも、そこから手塚さんの作品を買い集めるようになったんです。小遣いが少なかったので、新刊だけではなくて、長崎中の古本屋を回って手当たり次第に買ったり。
子供の目線を意識するきっかけになった
――境さんは1971年生まれなので、高校生というと80年代半ばですよね。当時、手塚治虫にハマっている高校生はかなり珍しい気が……。
境 そうですね、古本屋の親父にも「今どき、そこまで手塚治虫に執着するのは珍しいね」と言われました(笑)。それがきっかけでマンガ熱に火がついて、石ノ森章太郎さんや藤子不二雄さんも集めるようになって。で、その中にはもちろん松本零士さんの作品もあったんです。
――なるほど。高校になってもう一度、松本零士に再会するわけですね。
境 劇場版の『999』を見たのはその頃だったと思います。長崎にも大きいレンタルビデオショップができたので、そこでビデオになっている『火の鳥』を見たりして、そこからアニメにハマっていくんです。
――高校生になってから再会した『999』は、どんな印象でしたか?
境 新鮮味がありました。以前は子供目線でワクワクしたり、あるいは理不尽に感じていた展開も、少し大人になると「なるほど」と思える。ただワクワクするだけじゃなくて、シニカルな部分だったり、切ないところも味わいとして楽しめるようになったのかもしれないです。劇場版は物語の展開が早いんですが、キャラクターの個性の作り方もすごいし、たとえば、クレアさんの扱い方になんとも言えない切なさを感じる。そういう部分も『999』の面白さだったんだな、と。
――自身のお仕事にも影響を受けているところがありますか?
境 ありますね。やっぱり自分が子供時代に見ていた作品なので、大人の目線からだけではなく、子供の目にはどういう風に見えるのかなと、そこを意識するきっかけになっていると思います。「これはこういうものだから、こういう風に感じて当たり前」とは考えずに、知らない星に降り立った鉄郎がそれまで知らなかったと人と出会う、そのワクワク感をどうやれば見ている人に伝えることができるのか。
――未知のものに触れたときの、新鮮な感覚をいかに作品に封じ込めるのか、という。
境 小学生の頃は、そこまでアニメにのめり込んでいたわけではないんですけど、たまたま見た『999』に心がすごく躍らされた。それは、きっとそういう感覚があったからだと思うんです。アニメが好きな人たちに向けて作るのは当然なんですが、それ以外の人たちが見ても少し前のめりになってもらえるような。そういう作品作りをしたいと思う、そのきっかけになったのが『999』ですね。
②見たことがない映像に惹かれた
『風の谷のナウシカ』
インタビュー連載の第2回でピックアップするのは、宮崎駿監督を代表する名作『風の谷のナウシカ』。マンガに夢中になっていたという高校時代に、どのようにして劇場アニメの『ナウシカ』と出会ったのか。当時受けたインパクトから自分に与えた影響まで、たっぷりと語ってもらった。
お話に感動すると同時に、初めて「動き」のすごさを知った
――2本目は、宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ(以下、ナウシカ)』です。見たのはリアルタイムですか?
境 いや、高校の頃ですね。公開されたのは小学6年生くらいで、テレビで特番を見た記憶はあるんですが、映画自体は見たことがなかったんです。前回、高校のときにマンガにハマったという話をしましたが、そのときクラスメイトにひとり、マニアックなヤツがいたんです。で、『鉄腕アトム』を読んでいる話をしたら「こういうのもあるよ」と、他のマンガもどんどんすすめてくれて。しかも彼は映画にも詳しくて「この宮崎駿って人が作る映画はハズレがないから」と言われて、レンタルビデオで借りてきて見たのが『ナウシカ』でした。
――そのときの第一印象は?
境 「なんだこれは!」という感じでしたね。これまで見たことのない世界を舞台に、想像もつかないようなことが起きる。空を飛ぶ描写もなんとも気持ちよさそうで、そこから宮崎さんに一気にハマっていくんです。『天空の城ラピュタ』や『となりのトトロ』、あとは『未来少年コナン』もレンタルビデオ屋に揃っていたので全部借りてきて。手塚さんのときのように、宮崎さんの作品を片っ端から見ていきましたね。
――境さんはハマったら、とことんな感じですよね(笑)。
境 そうですね、一度入り込んだら、全部見ないと気が済まない、みたいなところがあります(笑)。『未来少年コナン』は当時、リアルタイムでも見ていたはずですけど、でもあらためて見て「すごい話だな」と思ったり。
――『ナウシカ』のどこに、それほど惹かれたんでしょうか?
境 ひとつはストーリー。あの世界が抱えている問題点を、ひとりの少女の視点を通して見ていって、最後は……もう普通に泣いちゃうじゃないですか(笑)。お話に感動すると同時に、そのときに初めて「動き」というもののすごさを知ったんです。映画的に迫力のある画面構成とか、カットのつなぎの見事さ。観客に印象付けるための画面がちゃんとそこに存在しているというか。音楽の素晴らしさも印象的でしたし、「これまで見たことがない映像」というものに強く惹かれたんだと思うんですよね。
――それまで見ていたアニメとは、また少し違うものだったと。その頃からアニメ業界を目指すようになるのでしょうか?
境 いや、それはもっとあとのことですね。当時はどちらかといえば、マンガ家になれないかなと思っていました。先ほど話に出てきた友達と一緒にマンガを描いて、賞に応募してみたり。結果は落選だったんですけど、「二次審査は通過しました」みたいなことが書かれていて、じゃあもうちょっと頑張ってみようか、とか(笑)。
――ちなみに、そのときはどんなマンガを描いていたんでしょう?
境 絵もストーリーも、完全に手塚治虫ナイズされていましたね(笑)。高校3年生のときに手塚さんが亡くなられて、それがすごいショックだったんですよ。「僕が代わりに描いてやる!」とまではいかないですけど(笑)、でも自分が描かなきゃ、みたいな思いがありました。と同時にアニメにも興味があったので、『ナウシカ』の絵コンテをパラパラと見てみたり。
自分の中にあるテンポやタイミングは『ナウシカ』の影響を受けている
――『ナウシカ』から受けた影響というと?
境 自分の中にあるタイミングとかテンポに関して、影響を受けているんじゃないかなと思います。あとは画面の作り方もそうですね。具体的な画面の処理というよりは、カットの流れだったり、シーンの作り込み方です。ベースとなっている部分で、影響を強く受けているんじゃないかと思います。『ナウシカ』はそれこそビデオテープが擦り切れるくらい繰り返し見ていました。
――なるほど。
境 自分で絵コンテを描くときは、ジブリ作品を見ないようにしているんです。というのも、見ると絶対に引きずられてしまうんですよ。引きずられて同じことをやってしまいそうになる。自分の中のリズム感で整えないと、その作品の流れにはならないんですよね。なので、仕事をするときにはなるべく遠ざけるようにして……。最近はジブリ作品をほとんど見なくなってしまいました。
――あはは。宮崎監督の作品が持っているテンポ感やカットの流れには、どういう特徴があるのでしょうか?
境 上手下手(かみてしもて)の使い方にしろ、カットの切り替えにしろ、基本に忠実なんです。自分が「基本に忠実になろう」と思えるようになったのは、もっとあと――演出について詳しく勉強してからなんですが、それを知ったうえで宮崎さんの作品を見ると「ちゃんとしているんだな」と思います。
――スタンダードな演出方法ということになるのでしょうか?
境 そうですね。その中で、どんなふうにインパクトを出していくか。たとえば、日常の中に違和感を持ち込むには、どういう風にするべきかとか、あるいはインパクトを出したい場面の見せ方、テンポのギアの入れ方ですね。そういうところに特徴があると思います。演出デビューしたばかりの頃は、カメラワークの真似をしたりしたんですけど、あるときから「真似ばかりはよくないな……」と思うようになって。
――あはは、わかります。
境 『ナウシカ』に関して言えば、後日、宮崎さんが書かれたものを読んで、キャラクターを作り込んでいることを知ったんですよね。たとえ画面に出ていない部分でも、キャラクターの行動原理やバックボーンをしっかり作り込んでおかなければいけない。最終的に画面に映らなかったとしても、自分の中では「こういうことなんだ」としっかり意識しておく。それも宮崎作品から受けた大きな影響のひとつです。
③生き生きと動くCGに衝撃を受けた
『トイ・ストーリー』
人気作を次々と世に送り出す境宗久のアニメ遍歴を聞くインタビュー連載。最終回は、ピクサーの長編アニメ第1作をピックアップ。3DCGアニメの黎明期に受けたインパクト、そして自身の作品に与えた影響まで、アニメ業界に進んだきっかけとともに話してもらった。
「ついていけないかもしれない」という焦りも感じた
――3本目の『トイ・ストーリー』は日本公開が1996年なので、少し時代が飛びますね。
境 そうですね、東映アニメーションで仕事を始めていました。当時はまだ制作進行をやっていたんじゃないかな。劇場版の『ドラゴンボールZ』をやっていた頃だと思います。
――そもそもアニメ業界を目指したきっかけは何だったのでしょうか?
境 高校を卒業したあと上京して、アニメの専門学校に入ったんです。アニメの勉強をしながら、自分でマンガを描いていこうと思っていて――しかも学校が御茶ノ水だったので、近くに小学館もある(笑)。そんな感じで通い始めたんですが、いろいろな授業の中でひとつ特別授業があったんです。希望者だけが受講する形で、演出に特化したクラスだったんですけど、先生が『フランダースの犬』の監督の黒田昌郎(くろだよしお)さんで。そこで初めて本格的に演出を勉強することになったんですね。絵コンテの描き方や演出方法を具体的に学んだうえで短編アニメを作って、しかもそれを校外の子たちに見てもらう、という。
――それはかなり本格的な授業ですね。
境 僕らのときは作ったアニメを幼稚園生くらいの子供たちに見せに、みんなで山形まで行きましたね。セリフのないアニメだったんですけど、意外と「ここで笑ってくれる」とか「ここで反応してくれるんだ!」とか、それはすごく勉強になりましたし、演出というものの面白さを知った気がします。
――そこからアニメ業界を目指そう、と。
境 そうですね。ただ、僕は就職活動をやったことがなくて……。専門学校で卒業制作をやることになったんですが、それがあまりに楽しくて、周りはどんどん就職を決めていくなか、僕だけまったく就活をやらなかったんです。年が明けて2月の時点でも、仕事がまったく決まっていなくて。1年間、アルバイトでもしながら探せばいいかなと思っていたんですが、今から思うと甘いことを考えていましたね(笑)。そのときに見かねた黒田さんが「東映アニメーションに無理を言って『もうひとり入れてくれないか』とお願いしたから面接に行ってきなさい」と。
――ええっ、そんな展開が!(笑)
境 当然、断ることなんてできないので、指定された日に面接に行って、結果的に「4月からいらっしゃい」と。こんなズルいルートは、今ではありえないと思います。
――そこから本格的にアニメ業界に足を踏み入れていったわけですね。『トイ・ストーリー』はどのタイミングで見たんでしょうか?
境 じつは専門学校時代、「こんなアニメがあるよ」と『ルクソーJr.』(ピクサーが1986年に発表した短編アニメ)や、あのあたりの作品を見る機会があったんです。すごくリアルなCGが滑らかに、しかもセリフもないのに感情豊かに動くのを見てびっくりしたんですけど、ただ「さすがにこれで映画を作るのは無理だろう」と思っていたんです。でも、それからちょっと間が空いて、就職してからしばらくした頃に『トイ・ストーリー』が公開されて。周りの評判がよかったのもあって見に行ったんですが、すごくショックを受けました。
――『ルクソーJr.』を見ていただけに、インパクトが大きかったのかもしれないですね。
境 そうですね。CGが、あんなにも生き生きと動くということに驚いて。しかも技術に溺(おぼ)れずに、話もしっかり面白い。「これからはこうなっていくのか」みたいなことも考えましたし、「ついていけないかもしれない」みたいな焦りも感じました。
3DCGだけどリアルだけに頼らない作り方をしている
――好きな場面はどこですか?
境 バズ・ライトイヤーがウッディに対して、ずっと「オモチャだ」と言い続けているじゃないですか。でも、その関係が最後に逆転する。そこにいたるストーリーの流れや転換のやり方にシビれました。技術的な部分で言えば、やっぱり3DCGならではのカメラワークですね。こんなに自在にカメラを操れたら、きっと楽しいだろうな、と。
――それはすでにアニメの仕事を始めていた、境さんだからこそでしょうね。
境 そうですね。仕事を始めていたからこそ、『トイ・ストーリー』がやっていることのすごさに衝撃を受けたというのはあります。当時はまだフィルムだったので、撮影台の特性の中で作るしかないんですよね。だから『トイ・ストーリー』のようなカメラワークをやりたいと思っても、なかなか難しいし、TVシリーズでは到底、予算に収まらない。もちろん、そういう制限の中で身につけた工夫が役立つ場面もたくさんありましたし、環境自体はよかったと思うんですが、とはいえ「こんな風にカメラをぐるぐる回してみたいな」と。
――あはは、なるほど。『トイ・ストーリー』から受けた影響というと?
境 ピクサーの作品は、3DCGなんだけど決してリアルだけに頼らない。キャラクターの造形も含めて、アニメーションでやる意味がある作り方をしているんです。そこは、自分が仕事をするときも意識している部分です。もちろん、いろいろな作品があっていいし、「とにかくリアルな作品が好きだ」という人もいると思うんです。でも、自分の志向として、マンガはマンガ、アニメはアニメなりの特性を活かしたデザインやストーリーが作れるといいな、と。画面ひとつとっても、ただリアルに描くだけではなく、そのカットが表現しようとしているものをしっかり捉えられるようにデザインする。前回、話題に出た宮崎駿監督も、一見、リアルなんだけど、じつはデザインにいろいろな工夫が施されていて、そのうえでアニメに落とし込まれている。『トイ・ストーリー』は、そのことをより一層強く意識させてくれたと思います。
――ちなみに、全編3DCGの作品を作ってみたいと思いますか?
境 やってみたいですね。セルアニメにはセルアニメでしかできない雰囲気があると思うし、どちらがいいというわけではないですが、もし自分が3DCGで作るなら、3DCGでしかできないことを片っ端からやってみたい。『ゾンビランドサガ』のライブシーンでカメラを動かしまくったのは、それはそれで楽しかったですし(笑)。ただ、あの場面でもCGにしかできない派手なカメラワークって、じつはやっていないんですよ。ライブ会場で、カメラクルーが一生懸命にカメラを動かしている雰囲気を作ろうとしていたので……。せっかくやるなら、もっと派手な動きが作れるといいのかな、とも思います。
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