【生肉转载】Febri TALK系列——梅原翔太

取材・文/岡本大介


来源:日本深度动画内容网站Febri

采访发布时间:2025年3月21日~25日

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①自分も特別な存在になりたかった

『デジモン』シリーズ

CloverWorksのアニメーションプロデューサーとして、『ワンダーエッグ・プライオリティ』や『その着せ替え人形は恋をする』といった話題作を次々と手がけている梅原翔太。若き敏腕プロデューサーである彼が、アニメ業界へと飛び込む要因となったアニメ3作品についてのインタビュー。最初の作品は、青春の思い出である『デジモン』シリーズ。


『デジモン』を見てから 部活に出かけた青春時代

――TVアニメ第1作の『デジモンアドベンチャー』は1999年の放送です。リアルタイムで見ていたんですね。

梅原 はい。当時は中学生だったと思いますが、4作目の『フロンティア』までは毎週欠かさずに楽しんでいました。初期の4作品、いわゆる「デジモン四部作」は日曜の朝に放送されていたので、これを見てから部活の練習に出かけるというのが習慣でした。なので、どこが好きかという以前に「青春時代とともにあった作品」という印象が強くて、それで今回選びました。


――もともとアニメは好きだったのですか?

梅原 そうですね。同時期の作品だと『ポケットモンスター』や『犬夜叉』『カスミン』なども好きでしたし、それよりも前だとジブリ作品はどれも大好きです。


――『デジモン』シリーズでとくに印象に残っているシーンやエピソードはありますか?

梅原 リアルタイムでも視聴していたのですが、いまだに無印(『デジモンアドベンチャー』)の最終話はハッキリとおぼえています。パートナーデジモンたちとの別れのシーンで、パルモンが「ミミー!」って泣きながら走ってきて途中でコケるんです。すると列車から顔を出していた太刀川ミミの帽子が宙に舞って、その瞬間に主題歌の「Butter-Fly」が流れるんです。あの一連のシーンがすごく印象的で、よくモノマネをして友達に見せていました(笑)。


――最終回にふさわしい感動的なシーンでしたね。

梅原 バトルや友情のシーンもいいんですけど、個人的には別れの要素というか、ちょっと悲しかったりと悲哀を感じるところが好きだったかもしれないです。あとは、たまに流れる一風変わったエピソードも印象深いです。とくによくおぼえているのは『デジモンアドベンチャー02』の第13話「ダゴモンの呼び声」ですね。


――八神ヒカリが不思議な世界に迷い込むお話ですね。

梅原 とにかく全編にわたって不気味な雰囲気で、いろいろと謎めいた現象が起きるのですが、結局なにも理解できないまま終わって。ずっと「なにこれ?」ってモヤモヤしていました(笑)。当時はネットもなかったので調べられなかったのですが、大人になって調べてみたら、このエピソードはクトゥルフ神話がベースになっていて、その後『デジモンテイマーズ』のシリーズ構成を務めることになる小中千昭さんが脚本を手がけたものだということを知りました。そういえば『デジモンテイマーズ』もそれまでの2作品に比べて鬱々とした雰囲気があってすごく印象的だったので、そのときに初めて合点がいったというか「なるほど」って思いましたね。


思春期だからこそ全力で楽しめた

――印象に残っているキャラクターやデジモンについてはいかがですか?

梅原 あえて1組を選ぶなら高石タケルとパタモンのコンビです。タケルは最年少で泣き虫な子供で、パタモンもそれに合わせて最初はすごく弱いんです。でも、それが作中で進化するとすごく強いエンジェモンになって、そのチートっぷりやギャップが好きなんですよね。


――現代まで続く長いシリーズですが、「デジモン四部作」以外も追いかけているのですか?

梅原 細田守監督の劇場版(『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』)は見ましたね。中学生や高校生だった当時だから最高に楽しめたというのもあると思います。学生時代はバスケ部で、それなりに真面目に取り組んでいたのですが、それでも思うように成果が出なかったんですね。頑張っても報われないということにしんどさをけっこう感じていて、そんなときに「選ばれし子供たち」が活躍するストーリーというのが救いになったというか、その時間だけは日常を忘れることができた気がするんです。今思うと、僕もある日突然「選ばれし子供たち」になれるかもしれないっていう淡い期待もあったのかもしれないですね(笑)。思春期だったからこそ全力で楽しめた作品です。


――この作品がプロデューサーという仕事に生かされている部分はありますか?

梅原 深夜アニメの場合、本編映像を優先させてオープニングやエンディングを削ったり、あるいは本編映像と重ねて流すことってあるじゃないですか。それはそれで作品への没入感だったり余韻という意味で効果はあるんですけど、僕が参加する作品に関してはできる限りオープニングとエンディングはしっかりと流したいと思っているんです。主題歌というのは作品世界と現実を行き来する、いい意味でのスイッチだと考えていて、それは『デジモン』シリーズの影響が大きいですね。僕自身が学生時代、日曜日の朝に主人公たちと一緒に冒険をして、エンディングを境にして気持ちを切り替えて部活の練習に出かけていた体験があるので、今でもその感覚は大切にしています。


②深夜アニメにハマるきっかけ

『宇宙のステルヴィア』

CloverWorksのアニメーションプロデューサーとして、『ワンダーエッグ・プライオリティ』や『その着せ替え人形は恋をする』といった話題作を次々と手がけている梅原翔太。若き敏腕プロデューサーである彼が、アニメ業界へと飛び込む要因となったアニメ3作品についてのインタビュー。ふたつ目の作品は、深夜アニメに興味を持つきっかけとなった『宇宙のステルヴィア』。


追い抜かれた人たちの描写にシンパシー

――放送が2003年ですから、梅原さんは当時高校生ですね。

梅原 そうです。それまで深夜アニメは見たことがなかったんですけど、この作品をきっかけに、いろいろな深夜アニメを見るようになりました。同時期に『LAST EXILE』や『プラネテス』『舞-HiME』『BECK』なども見ていたと思います。それまで見ていたいわゆる子供向けアニメとは違って、ストーリーや世界観も複雑ですし、キャラクターの内面が深掘りされている作品が多く、そんな雰囲気が好きで一気にハマっていきました。


――『宇宙のステルヴィア』に関してはどんなところが魅力的だと感じましたか?

梅原 主人公を取り巻く人間関係の描かれ方に強烈に惹かれました。主人公(片瀬志麻)がパイロットになるために宇宙学校に入学するところから始まるんですけど、最初は自分に自信がなくて、まわりからも出遅れるんです。でも、だんだんと才能が覚醒していって、他の生徒たちをどんどんと追い越していくんですよね。それだけならよくある少年マンガのような展開なんですけど、『宇宙のステルヴィア』は主人公に追い抜かれていくキャラクターたちの心情をかなり丁寧に描いていて。僕自身、日々バスケ部で頑張りながらも追い抜かされる立場の人間だったので(笑)、余計にシンパシーを感じたんだと思います。たとえば、バスケマンガでも、僕は『あひるの空』がすごく好きなんですよ。


――たしかに『あひるの空』は挫折して部活から離れていくキャラクターがたくさん描かれています。

梅原 当時の僕は、自分のことを「主人公になれなかった側の人間」だと思っていたんですね。だからといってあきらめるわけではなく、変わらずに頑張っていたんですけど、どこかでそういう気持ちはあって。だからこそ『宇宙のステルヴィア』がすごく響いたんです。


誰ひとり置き去りにしない監督の優しさを感じた

――天才と謳(うた)われていた学園No. 1の生徒ですら、主人公の才能に嫉妬したり、負けてふさぎ込んでしまったりしますよね。

梅原 そうなんですよね。それがすごく生々しくてリアリティを感じました。キャラクターデザインはうのまことさんで、ビジュアルは肉感的で萌え絵に近いデザインなんですよね。その可愛らしい絵柄と心情描写のギャップも好きでした。あともうひとつ好きなところというか、驚いたのが、中盤からのストーリー展開です。僕はてっきりSFやロボットの形を借りた学園ドラマだと思っていたのですが、突如「未確認飛行物体」という宇宙人のような存在が出現して、雰囲気が一気に変わるんですよね。それまでわりとのほほんとした感じで見ていたんですけど、「え? そういう話なの?」と(笑)。中盤で世界観をさらに広げる仕掛けや構成が見事で、翻弄(ほんろう)されつつも楽しかったですね。


――未確認飛行物体については、正体や目的など、ほとんど何もわからないまま終わりましたよね。

梅原 そうなんですよ。作中の謎や続編の有無があまりに気になったので、何か手がかりがないかと思い、初めてアニメイトに行って、クリエイターのインタビュー記事が載っているアニメ雑誌を読むようになったんです。そうしたら、どうも大人の事情で続編は作らないらしいという情報が載っていて、「そういうこともあるんだ」と大人の世界を垣間見たりして。当時は監督やアニメーターの方の名前を意識してアニメを見ていたわけではなかったんですけど、その一件以来、そういう裏話や制作秘話にも興味が湧いてきて、クリエイターのインタビュー記事を読むのが大好きになりました。


――その頃からアニメ業界に入りたいという気持ちが芽生えてきたのですか?

梅原 そこまで明確に思ったわけではなかったんですけど、作り手や業界への興味が大きくなったのはたしかだと思います。たとえば、『BECK』の音楽がカッコいいなと思い、調べてみたら音楽プロデューサーがヒダカトオルさんという方で、そこから彼のバンド(BEAT CRUSADERS)の楽曲を遡(さかのぼ)って聞くようになったりもしました。


――『宇宙のステルヴィア』はSF設定やロボットアクションも本格的ですが、そちらはいかがでしたか?

梅原 僕はSFやメカはほとんど興味がなくて、じつは『機動戦士ガンダム』もほぼ見たことがないんです。なので、ストーリー展開は気になりましたけど、SF描写だったりメカそのものに萌えた記憶はないですね。どんな形であれ、やっぱり人間が織りなす群像劇が好きなんだと思います。それでいうと『宇宙のステルヴィア』は生徒たちだけでなく、教官や家族といった大人たちもたくさん登場するのですが、あらゆる世代や立場の人たちが信頼しあい、力を合わせていく雰囲気が好きですね。先ほど言ったような暗い感情も描きつつ、最終的には誰ひとり置き去りにしないところは佐藤竜雄監督の優しさが滲(にじ)み出ていて、そこが素敵だと思います。


③作画の力に圧倒された 『とらドラ!』

CloverWorksのアニメーションプロデューサーとして、『ワンダーエッグ・プライオリティ』や『その着せ替え人形は恋をする』といった話題作を次々と手がけている梅原翔太。若き敏腕プロデューサーである彼が、アニメ業界へと飛び込む要因となったアニメ3作品についてのインタビュー。最後の作品は大学時代に触れ、アニメ業界を志す直接のきっかけとなった『とらドラ!』。


こんなグループの中で青春を送りたかった

――『とらドラ!』は大学時代に見たんですね。

梅原 そうです。すでに深夜アニメにどっぷりハマっていて、この頃にはクリエイターの名前を追うようになっていました。『とらドラ!』の少し前に放送された『true tears』が大好きで脚本家の岡田麿里さんの名前を知り、その流れで『とらドラ!』を見たんだと思います。そうしたら第1話からすごく面白くて、一気にハマりました。


――主人公たち5人の群像劇が主軸の作品ですが、どんなところにハマりましたか?

梅原 全員の恋愛の矢印がズレまくっていて、好きな人には振り向いてもらえないけど、誰かからは好意をもたれているみたいな、どうにもうまくいかないんですよ。もう「人間関係の極み」みたいな話なのですが、でも、人生ってわりとそういうものなのかなという気もしたんです。僕自身も好きな人に振り向いてもらえた経験はなかったですし、でも別の誰かからは好きになっていただけたことはあるんです。そういうことがずっと続いた時期があって「そうだよね、なかなかうまくはいかないよね」と思いながら見ていました。普通の青春ドラマって、紆余曲折はありながらもだいたいのことが思い通りに進んでいくじゃないですか。でも、『とらドラ!』って最後の最後までずっとこんがらがったまま進んでいくんです。そういうタイプの作品はあまり経験したことがなかったので、新鮮でしたね。


――好きなキャラクターは誰ですか?

梅原 川嶋亜美です。表の顔と裏の顔を持ちつつ、でも根っこの部分は良い子で、僕は亜美と竜児がくっついてくれないかなと願っていました。まあ、でもキャラクターはみんな魅力的ですね。辛いことも多く描かれますけど「こんなグループの中で青春を送りたかったな」って、どこかうらやましい気持ちもありました。


『とらドラ!』はいつも心のどこかにあるお手本

――とくに印象深いシーンはありますか?

梅原 逢坂大河と狩野すみれの喧嘩のシーンです(第16話「踏み出す一歩」)。大河が木刀を持ってすみれの教室へ入り「殴り込みじゃあ!」って名乗りをあげて突っ込んでいくのですが、この喧嘩のシーンで泣いちゃったんですよね。もちろん、ストーリーもお芝居もいいのですが、ここは明らかに作画の力に泣かされました。『とらドラ!』ってここぞというシーンでは作画表現がガラリと変わる作品で、この喧嘩シーンもそのひとつなんです。だから見る人によっては違和感を感じるかもしれないですけど、僕の場合はそれが心に響いたんですね。作画の圧倒的なパワーに泣かされるという体験はこれが初めてで、当時は将来のことを考えている時期だったんですけど、気持ちが大きくアニメ業界に傾くきっかけになりました。


――それまではどんな業界を目指していたんですか?

梅原 子供の頃から妄想したり物語を作るのが大好きだったので、当時は映画やテレビの脚本家になれたらいいなと思い、大学でもシナリオを勉強していました。『とらドラ!』も、岡田麿里さんの脚本術を学ぶためにオンエアを脚本に起こして分析していました。もちろん、その世界でご飯を食べていくのは容易ではないとは知りつつも、とにかく満員電車に乗りたくなくて、どうにかサラリーマンを回避できないかと抗(あらが)っていて(笑)。


――脚本家志望はそのままでも、気持ちはアニメ業界に傾いていったんですね。

梅原 そうです。振り返ってみれば子供の頃から当たり前のようにアニメに触れていて、大人になるにつれて友達がどんどんとアニメ離れをしていくなかでも、僕だけはずっとアニメを見続けてきたことに気づいたんです。あまりに身近な存在だったので意識していなかったんですけど、『とらドラ!』の作画に泣かされたことで「アニメってすごいんだな」とあらためて感じて。ただ、現実にはシナリオライターを募集しているアニメスタジオはほとんどなく、他に脚本家になるルートやツテもなかったため、結果的には制作進行として動画工房に入社することになりました。


――今はアニメプロデューサーとして活躍していますが、『とらドラ!』の影響はありますか?

梅原 やっぱり僕自身は群像劇が好きなので、『とらドラ!』はいつも心のどこかにお手本としてありますね。パキッとわかりやすい喜怒哀楽ではなく、より複雑で曖昧な心情をどう表現すべきかというのはいつも考えています。とはいえ、僕は監督でも脚本家でもアニメーターでもないですから、できることといえばカットをチェックして違和感を感じたらそれを報告することくらいですが、それでもやらないよりはいいと思ってやっています。


――プロデューサーが直接カットをチェックをするのは珍しいですね。

梅原 人の目は多いほうがいいですから。それにどんなプロであっても人間ですから、時として妥協したり、見逃すこともあります。僕のような凡人が作品のクオリティアップに貢献するには、人が気にしないことを気にして、人生と時間を費やすしか方法はないのかなと。それに、これまでに僕が心を揺さぶられてきた作品も、きっと誰かがそういう気持ちで支えていたんじゃないかと思っているんです。






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