【生肉转载】Febri TALK系列——石田祐康

取材・文/宮 昌太朗


来源:日本深度动画内容网站Febri

采访发布时间:2025年3月21日~25日

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①超絶メカアクションに圧倒された

『交響詩篇エウレカセブン』

気鋭のアニメ監督として、最新作『雨を告げる漂流団地』を公開したばかりの石田監督に、そのアニメ遍歴を聞くインタビュー連載。幼少期からメカに首ったけだったと話す石田監督が「自分たちの世代のアニメだ」と語る、その理由は?


「これが俺たちの世代のアニメだ!」という感じがありました

――まず初めにアニメとの出会いから伺いたいのですが、子供の頃に見ておぼえている作品というと何がありますか?

石田 3~4歳のときに親の部屋で背中越しに覗いて見ていた『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』ですね。サイサリスだったっけな、えらくごっついガンダムが出てきたと思うんですけど、それが怖かった記憶があります。あとは『AKIRA』もすごく怖かった。これも親が見ていたのを、おっかなびっくり見ていて……。今は作り手として「すごい!」と思いながら見ていますけど、当時はそういう怖さが勝っていて。あと、毛色がちょっと違うところでいうと『笑ゥせぇるすまん』も印象に残っています。これも親の部屋に行ったときにテレビでかかっていて、暗い画面と表情が怖かった記憶があります。


――どれも怖い映像としておぼえているんですね。

石田 言われてみると、たしかにそうですね。だからといって怖いのが好きかというと、そんなことはなくて。ただ、印象に残っているという意味では、共通していますね。自分から意識的に選んで見始めるようになるのは、それから少し経って、保育園の年長組か小学生の低学年の頃かな。『ドラゴンボール』や『トムとジェリー』、『ドラえもん』とか。『ドラえもん』は世代的にもとくに旧劇場版が好きでした。あとはやっぱりジブリですね。その中では『天空の城ラピュタ』がいちばん大好きで、ビデオに録画したのを繰り返し見ていました。それこそ、一時停止して絵を模写するくらいに。


――そのあたりはもう、今のお仕事に直結しているかもしれないですね。今回、選んでもらった作品の話に移りたいのですが、1本目は2005~2006年に放送された『交響詩篇エウレカセブン(以下、エウレカセブン)』です。

石田 今回、お話をもらって真っ先に思い浮かんだのが『エウレカセブン』でした。というのも、ティーンエイジャーのときにいちばん影響を受けた作品なんです。ちょっとややこしい話になるんですけど、小学校の高学年くらいからゲームにハマり始めて、その中でもとくにハマっていたのが『アーマード・コア』だったんです。


――フロム・ソフトウェアから発売されたロボットアクションゲームですね。カスタマイズしたメカに乗って戦うという。

石田 そうなんです。さっきちらっと話に出ましたけど、僕は『ガンダム』も好きで――それこそ世代的にはまず『機動武闘伝Gガンダム』や『新機動戦記ガンダムW』を通ってきたんです。で、そこからもうちょっと背伸びしたいな……と思っていたときに出会ったのが『アーマード・コア』だったんです。それこそあらゆる要素をクリアしてバグ技まで開拓したり、画面を一時停止してメカを模写したり、めちゃくちゃハマったんですけど、このメカをデザインしたのは誰なのか、気になって調べてみると、河森正治さんのお名前が出てきて。


――なるほど、河森さんは『エウレカセブン』の主人公メカ・ニルヴァーシュのデザインも担当していますよね。

石田 そうなんです。たぶんアニメ誌か何かでそのことを知って「こんな新しいアニメをやるんだ!」と。しかもニルヴァーシュのデザインを見ると、ボードみたいなのを持っており、これはいつものロボットアニメとは違うぞ、と。そんな興味から見始めたんですよね。


――実際、見てみていかがでしたか?

石田 第1話から見事に持っていかれました。タイトルに入る前、アバンパートの空中戦でいきなりカットバックドロップターンを決めるあたりもすごかったし、なによりメカがサーフボードに乗って戦う新規性ですよね。しかもただ珍しいだけじゃなくて、ちゃんと作品の世界観にも合っている。あとシリーズの途中から、ニルヴァーシュのライバル役としてジ・エンドという機体が出てくるんですけど、その初登場シーンがめちゃくちゃカッコいいんですよ。デザインだけでなく動きそのものがあまりにカッコいいので「将来、こういうものを描いてみたい」と思ったくらい。なので、自分でもアニメーションをやりたいと思ったきっかけのひとつが『エウレカセブン』なんです。


「自分たちが欲しいもの」を見せてくれた『エウレカセブン』

――まさに石田監督の原体験なんですね。

石田 メカのカッコよさだけだったら、これほど自分の中に残る作品にはならなかったと思うんです。『エウレカセブン』はメカだけじゃなくて、やっぱり総合的によく練られていたんですよね。吉田健一さんがキャラクターデザインを担当されていますけど、回が進むごとにキャラクターの良さに惹き込まれていって。もちろん、1話目からじいちゃんの絵なんか見てもこれは何か違うぞ、とも感じていて。同世代と話をしていても、吉田さんの絵が持っている線やシルエット、美的感覚みたいなものを共通体験として持っている人が多い。なんというか『エウレカセブン』は、自分たちが当時「欲しい」と思っていたものを抽出して見せてくれた感じがあったんです。


――なるほど。

石田 世界観設定にしても、SF異世界なのに作中で使われている言語があえて日本語だったり、バイクなどのアイテムや室内デザインも凝っているんですよ。あとは当然、音楽。日常の音楽もいいんですが、戦闘シーンの見せ場で劇的な音楽がかかって、これはもう盛り上がらざるをえないだろう、みたいな。印象的だったところを挙げ始めるとキリがないんですけど、でも「これが俺たちの世代のアニメなんだ!」という感じがありました。


――石田監督自身の作品に、影響はあると思いますか?

石田 その影響をまだ咀嚼しきれてはいないんですけど……。多くの才能が関わってひとつの世界観を作り上げる、その熱量というか情熱みたいなものですかね。あのとき、『エウレカセブン』から感じ取った熱量みたいなものを自分なりに生み出してみたい。ある意味、『エウレカセブン』は自分の中の基準や物差しのひとつになっているような気がします。


②純粋にキャラクターに愛着を持つことができた

『SAMURAI 7』

無類のメカ好きだという石田監督が2本目にピックアップしたのは、黒澤明の名作をもとにした異色の活劇ドラマ。石田監督のこれまでのメカ&アニメ遍歴を交えながら、連載インタビューの第2回では、エンターテインメントならではの醍醐味に迫る。


のちのち、日本映画の有名作を見ていくきっかけにもなりました

――そもそも、石田監督がメカにハマったきっかけは何でしょうか?

石田 振り返ると、まだ保育園に通ってた頃からガンダムやメカゴジラ、あとはモゲラとか(笑)、ちょいちょい描いてはいたんです。前回、話題に出た『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵も「カッコいいな」と思って模写したり。ゴリアテとかラピュタ自体もですかね……。


――メカのどこにそんなに惹かれたんだと思いますか?

石田 どうしてなんでしょうね(笑)。車や電車にはそれほど興味が向かなかったから、架空の兵器みたいなものが好きだったのかな。怪獣映画だったら怪獣にいかずにモゲラとかメカゴジラみたいなメカ、特撮番組の戦隊ものだったら合体ロボとか。『アーマード・コア』もそうですし、『ガンダム』でいえば、自分の世代は『機動武闘伝Gガンダム』が最初の『ガンダム』になるんですけど、ガンプラを買ったり、カレンダーの裏に模写したり、という。


――プラモデルもしっかり通っているんですね。

石田 ガンプラはしっかり通っています。叔父の部屋にボトムズのプラモデルが置いてあったんですけど、子供のときに触って壊した記憶があります。とにかくメカとあらば、すぐに手を伸ばしていたんですよね(笑)。今は大人になったので、メカに対する興味はガジェットに向いている気がします。それこそパソコンにどんなパーツを買い足して増設しようか、とか。あとはカメラですね。


――カメラはまさに、メカそのものですね。

石田 映像を作ることが仕事なのでカメラを触っている、というのはあるんですけど、それとは別に持っているだけでも満足するというか(笑)。写真の長い歴史が、あの小さな機械の中に凝縮されている感じが好きで。家にいる間も、写真を撮るわけでもなく、ずっといじっていたりします。絞りをカチカチと……。


――なるほど。2本目は、2004年にBSで放送された滝沢敏文監督の『SAMURAI 7』です。

石田 こういうインタビューでは、なかなか名前の上がらないタイトルだと思うんですけど、自分としてはすごくいい思い出をもらった作品なんです。


中学時代のアニメ体験の一翼を担ってくれた

――見たのはリアルタイムですか?

石田 そうですね。中学に入った頃からあらためて、意識的にアニメを作品として楽しむようになったんですけど、その当時よく見ていたのがWOWOWのアニメだったんです。WOWOWはその頃、いろいろな作品を盛んにオンエアしていて――今回は名前を挙げませんでしたけど、今敏監督の作品も大好きでした。たとえば、『PERFECT BLUE』でおぼえているのが、テレビの番組欄を見ると「R15」と書いてあったりする。ちょっと背伸びをしたい自分としては、見たくて仕方がないわけです(笑)。しかもWOWOWが見られたのは親の部屋だけだったので、そこでビデオの予約をしておいて、学校から帰ってきたら録画したアニメを見る。そういうことをしていました。『SAMURAI7』も、録画して見ていたアニメのうちの一本だったと思います。


――どこにそれほど惹かれたんでしょうか?

石田 同じくらいの時期に大友(克洋)さんの『AKIRA』や、押井(守)監督の『攻殻機動隊』なんかも見ていたんですけど、それとは方向性が違います。大友さんや押井さんの作品がある種、芸術の域にまで達しているというか、中学生が背伸びをして楽しむ作品だとしたら、『SAMURAI7』は等身大の目線で純粋にキャラクターに愛着が持てる。愛着があるからこそ、キャラクターの一挙手一投足と先が気になってしまう。で、見終わったあとに「ああ、楽しかったな」と。


――エンターテインメントとして楽しむことができた。

石田 たぶん『攻殻機動隊』は、楽しいかどうかというよりは「すごい!」のほうが先に来る形での興奮。中学のそれも1~2年生が『攻殻機動隊』を見てもたぶんよくわからないというか、僕もきっと物語はハッキリわかっていなかったと思います。


――あはは、なるほど。

石田 『SAMURAI7』が放送された2000年代前半って、アニメの制作がほとんどデジタルに移行した時期で、これ以降アニメに求められるクオリティが際限なく上がっていくことになると思うんです。だから今あらためて見直すと、クオリティ的に「あれ?」というところも正直ある気はします。ただ、作品を構成しているキャラクターの面白さであったり、シナリオというか構造が、もうその時点で「勝っている」んですよね。登場する7人の侍がそれぞれユニークな個性を持っていて、しかもその侍たちを雇った弱々しい村人たちと一致団結して、襲ってくる野伏せり(のぶせり)を倒そうとする。そういうもろもろの構図が面白い。


――活劇としての骨格というか、物語の土台がしっかりしていますよね。

石田 最初の構想の段階で、面白さが担保されているというのはすごいことだと思います。あと『SAMURAI7』は後々、僕が日本映画の有名作を見ていくきっかけになった作品でもあるんですよ。


――ああ、なるほど。黒澤明監督の名作『七人の侍』がベースになっているんですよね。

石田 大学の頃かな、過去の映画作品に興味を持つようになって、いろいろと調べていくと「あっ、あのとき見ていた『SAMURAI7』はこの映画が元になっているんだ」と。今の若い人たちはきっと昔の白黒映画ってやっぱり手を伸ばしづらいんじゃないかと思います。それこそ、昭和の作品というだけで抵抗感がある、みたいな。でも、僕はそれほど抵抗感がなくて、それも『SAMURAI7』のおかげなのかもしれません。アニメという形でその面白さをうまく噛み砕いて伝えてくれたんだと思います。


③憧れと同時に焦りも感じた

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』

『雨を告げる漂流団地』が公開中の、石田監督にアニメ遍歴を聞くインタビュー連載。第3回で取り上げるのは、富野由悠季監督の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』。なぜか繰り返し見てしまうという本作の魅力を、お気に入りのシーンを交えながらたっぷり語ってもらった。


『逆シャア』が含んでいる昭和の空気感が、すごく身に染みてくる

――3本目は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(以下、逆シャア)』ですね。ちょっと意外なセレクトだったのですが、見たのは社会人になってからですか?

石田 はっきりしないんですけど、子供の頃に一度、見た気がするんです。前回話に出てきた叔父か、それとも兄だったかが買ってきたプラモデルの説明書に、サザビーかνガンダムのイラストが描かれていた記憶があって。ただ、しっかり見たのは社会人になってからですね。たぶん『陽なたのアオシグレ』を作っていた頃に、Blu-rayを買って見たんです。プラモデル雑誌にνガンダムの作例が載っていて、それがえらくカッコよかったのもあって。あまりにカッコよかったので『陽なたのアオシグレ』の制作中に、その作例をコピーしてデスクに貼っていたくらいで。


――その作例がきっかけになってあらためてちゃんと見てみよう、と。

石田 それまでも折に触れ、シャアとアムロの間に何があったのか、みたいなことは、いろいろな形で見たり聞いたりしていたんです。だからこそあらためて見る機会を逃していたと思うんですけど、実際に見てみると……。なんというか、ジワジワくるんですよね。


――ジワジワですか?

石田 クライマックスにいたるまでの展開とか、それまで字面だけで知っていたことをあらためて映像で目にしたときのインパクトはもちろんあったんですけど、とにかくジワジワくるタイプの作品だったんです。しかも、それがどうしてなのか、なかなか言語化することができなくて――。ただ、なぜか作品を作り終えたときや制作中、疲れたときに『逆シャア』を見るようになったんです。


――あはは。どうしてなんですかね?

石田 それがよくわからないんですよね(笑)。ひとつあるとすれば、さっき話したようにνガンダムのデザインにあまりにも惹かれたのはやっぱりあると思うんです。「一度すべてを削ぎ落としたうえで、集大成としてできあがったこのデザインは、本当にすごいな」と。作品内の二項対立を象徴するものとして、νガンダムとサザビーは本当にカッコよくて、この時点でこんなに見事なものをよく実現させたな、と。


――メカのビジュアルに魅力を感じているわけですね。

石田 そうですね。加えて、作品全体に流れている世紀末的な雰囲気もすごくよくて。ちなみに自分は『逆シャア』が公開されたのと同じ1988年生まれなんですけど、そういうところも相まってなのか、この映画が含んでいる昭和の空気感みたいなものが、すごく身に染みてくる感覚があるんです。


シャアの情熱にシンパシーを感じて、ついつい見てしまう

――ドラマとしては、かなりややこしいことをやっている映画ですよね。

石田 そうですね。この映画の中のシャアって極端なキャラクターじゃないですか(笑)。「今までのどんな独裁者もやったことがない悪行ですよ」と言われながらも、それでも断行していく。その「一度、全部潰してやろう!」みたいな勢いが、仕事で疲れているときに見ると刺さるんです。このシャアの気持ちはちょっとわかるぞ、というか。


――あはは!

石田 僕は富野(由悠季監督)さんほどパワフルじゃないし、富野さんよりもスケールは小さいながらも同じように監督をやっていると、やっぱりどうしようもなさとか、不条理みたいなものを感じる場面があって(笑)。シャアには、ライバルであるアムロに対抗しようとか「見返してやろう」という子供じみたところがありますけど、あの情熱にシンパシーを感じて、ついつい見てしまうんです。


――すごく特殊な理由の気がします(笑)。

石田 ただ同時に、まわりに誰もツッコミがいない状態で、シャアみたいに暴走するのはマズいというのはわかるんです(笑)。アムロみたいなツッコミ役がいないと、たぶん本当にマズいことになる。だからこそ、アムロがカッコよく思えるんでしょうね。自分のそばにアムロのような役割を果たしてくれる人を置いておくのか、あるいは自分の中にアムロ的な何かを住まわせておくのか。隕石を落としてすべてを叩き潰したいっていう気持ちを、「それはエゴだよ!」といさめてくれる存在という。


――そういう葛藤があると。ちなみに好きなシーンはどこでしょうか?

石田 好きなシーンは多いですね。まずは冒頭、タイトルのところ。幌をどけると目隠しされたνガンダムがドーンと出てくる場面。ベタですね。それでこそ最初の頃は人質をとられたりしてそれほど活躍できなかったνガンダムが、出撃を重ねるごとに、どんどん新しい性能を発揮したり、主役機としての存在感が増してくる。さっき話したようなシャアをめぐる複雑なストーリーの一方で、子供の頃から続くメカ好きの気持ち、シンプルに「ヒロイックなメカの姿を見たい!」というこちらの要求にも応えてくれるんです。アムロと合わせて無敵の存在なんだという信頼感が充満していく。ファンネルがトライアングルバリアを貼る場面とか、今見てもすごい作画ですし。


――今はなかなか真似のできないレベルの作画ですよね。

石田 アクシズを押している場面も謎のシーンですけど、あれがいいんですよね……。あと、女性陣のキャラクターもいいんですよ。今の時代、ああいう風に描くことができるんだろうか?というところもあったりして(笑)。アムロやシャア、あとはハサウェイたちとのやり取りのひとつひとつが、なんというかすごく濃い。シャアの半分愛人、ナナイとの画面の背後にまで感じられる関係の深さとか。アムロが部屋から出てくるのをチェーンがずっと待っている場面とか、オーバーラップでどんどん時間が経っていくのがわかって「そんなに待ってるのかよ!」と、ちょっと時代性も感じたり。富野さんは当時こういうのもなにげに好きだったのかな?とか(笑)。あとは最近でも話題のハサウェイの女性関係の危うさ……とか(笑)。






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