【生肉转载】Febri TALK系列——岩浪美和

取材・文/森 樹
来源:日本深度动画内容网站Febri
采访发布时间:2022年5月30日~6月3日
本文仅供学习交流使用,版权归原作者所有,如有问题请及时联系我们以作处理。
①映画らしいリアルな音を追求した
『ガールズ&パンツァー 劇場版』
音響監督として長年、アニメ作品に携わっている岩浪美和。氏のインタビュー連載は趣向を少し変え、自身が携わったアニメ作品の中から、音響制作面の進化につながった3作をピックアップ。1本目は、その音響にも注目が集まった戦車道アニメ『ガールズ&パンツァー 劇場版』について。
“音”を聴くためにお客さんが集まった日本初の作品
――岩浪さんには自身のキャリアの中から、とくに印象深いアニメ3作品を選んでもらいました。1本目は『ガールズ&パンツァー 劇場版(以下、ガルパン劇場版)』です。
岩浪 『ガルパン劇場版』は、大げさに言えば“音”を聴くためにお客さんが集まった日本初の作品だと思います。その意味でも思い出深い作品ですね。それ以前から、映画館で上映されるときの音量には不満があったんです。というのも、日本のアニメーション映画は「子供が見るもの」という認識があり、そうなるとあまり大きな音が出せなかった。けれども、子供向けでないアニメ作品に関わるなかで、このままでは困るなと。そんなとき、立川にあるシネマシティで極上爆音上映をやりますと。
――岩浪さん自らが音響を調整する「センシャラウンド」シリーズですね。
岩浪 それ以降、僕が映画館に直接調整をしに行くかたちで音量を担保した上映が各地で始まりました。もともとシネマシティでの爆音上映は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の間を埋める作品として『ガルパン劇場版』に白羽の矢が立ったんです。そこで音響調整にタッチするようになったのですが、結果、1年のロングランヒットになりました。
――シネマシティが『ガルパン』ファンの聖地にもなりました。
岩浪 そうなんです。なんと興収全体の1/10程度をシネマシティ1館で稼いでしまったという、稀有な事例になりました。
――映画音響への不満というのはいつ頃から抱いていたのでしょうか?
岩浪 ちょっと時間をさかのぼりましょうか(笑)。僕がこの世界に入りたいと思ったのは『スター・ウォーズ』の第1作、今でいうところの『エピソード4/新たなる希望』を封切り時に見て、そこでサウンドデザインのベン・バートさんの仕事に衝撃を受けたんです。それまでどちらかと言えばB級、C級に見られていたSF映画を、技術の力でトップクラスに引き上げた。もちろん、ジョン・ウィリアムズの音楽も素晴らしかったですが、僕はベン・バートの音にやられましたね。そこから音響の専門学校に通い、卒業後は録音スタジオに勤めました。そこがたまたま『スター・ウォーズ』の吹き替え作業をしていたスタジオで、当時の音響素材を調べたり、研究したりしました。「Xウイングの音はジェット機の音を倍速にしている」とか。
――SF映画のサウンドデザインに魅了されたわけですね。
岩浪 そうですね。自分で音響機材も触るようになり、どうやったらハリウッドに近い音の迫力を出せるのか、日々勉強していました。僕はアニメの仕事がメインですけど、『マトリックス』シリーズや『バットマン ビギンズ』『ダークナイト』といった洋画の吹き替えの仕事に携わる機会もあり、『ダークナイト』では部屋の中で大砲をぶっ放すシーンに影響を受けました。あの音の迫力、印象をフィードバックして作ったのが、『ガルパン劇場版』に登場するカール自走臼砲の大砲の音なんです。

――なるほど。
岩浪 ハリウッドの映画の音に触れ続けてきて、追いつきたい、追い越したいと思いながらこれまでやってきました。とはいえ、『ガルパン劇場版』も封切り前までは心配でした。ここまでやっていいのかと。それまで何千発の砲撃や爆発がある日本映画はほぼなかったはずですから。迫力があるけどうるさくない、気持ちいい砲撃音や爆発音を、映画全体のダイナミックレンジ(※再現できる音の大小の範囲)を踏まえながら適切に表現できたと思います。
――岩浪さんは『ガルパン』での音響を「クソリアルではないリアル」と表現していました。リアルに完全に合わせるのではなく、迫力や緊張感にこだわったものになっています。
岩浪 たとえば、日本で銃火器を扱った映画に「本物の音を録りにハワイに行ってきました!」と自慢げに宣伝しているものもありました。でも、本物を使えばいいというものではなくて、本物らしさを感じさせながら、上手にウソをつく。映画らしいリアルとはどういうことかを研究して、その成果を込めたのが『ガルパン劇場版』なんです。
――映画館での鑑賞が“体験”になりましたよね。
岩浪 家庭ではどうやってもあの迫力は無理ですからね。僕の代表作にもなりましたし、『ガルパン劇場版』のあとは、いろいろなことがやりやすくなりました。たとえば、『ガルパン劇場版』の前に『ゼロ・グラビティ』(2013)がドルビーアトモスで公開されました。それを見たときに「日本の音は10年遅れている」と感じたんです。これからはこのフォーマットで映画を作らないと世界に追いつけなくなると思い、映画作品に関わるたびに「ドルビーアトモスで作らせてください」とお願いしていました。ただ、ドルビーアトモス対応の映画館はそんなに多くなかったですし、制作費をリクープできないからとなかなか実現できなかった。その風向きが変わったのが、『ガルパン劇場版』のヒットなんです。加えて、イオンシネマ幕張新都心にあるドルビーアトモスシアターでは、5.1chの音響素材を9.1chにリアルタイムでアップミックスできる上映を開発しました。いわゆる“なんちゃってアトモス”ができたんです。それもイチからドルビーアトモス対応の音響を制作する布石になり、劇場アニメ『BLAME!』でようやく実現することができました。
――ちなみに音作りに関して、水島努監督からリクエストはあったのでしょうか?
岩浪 あまりなかったです。TVシリーズからずっと担当していて、その延長線上に劇場版もあるので。ただ、TVシリーズのときから「どうやったら迫力のある音にできるのか」というのは、僕と仕事でトリオを組んでいる録音の山口貴之、音響効果の小山恭正と日夜、飲みながら話していましたね。
②映画館でしか体験できない音響を
初めて提供できた『BLAME!』
音響監督の岩浪美和に、自身のキャリアの中でとくに印象深いアニメ作品について聞くインタビュー連載。第2回は、Netflixでの配信と劇場での公開を同時に行い、話題となった劇場アニメ『BLAME!』。日本アニメでは初となるドルビーアトモス対応作品となった本作は、その後の音響制作を変えたと語る。
「ドルビーアトモスでアニメ作品を作る」という夢をかなえることができた
――『ガールズ&パンツァー 劇場版(以下、ガルパン劇場版)』のヒットにより、ドルビーアトモスで音響制作ができたのが、2本目に挙げてもらった劇場アニメ『BLAME!』です。
岩浪 『BLAME!』は当時(2017年)としてはかなり特殊な事例で、Netflixでの動画配信と同時に、劇場での上映も行った作品なんです。そのため、配信を担当するNetflix側もドルビーアトモスでの音作りを推奨していて、「ドルビーアトモスホーム」という最高の映像と音響で配信ができる体制になっていました。その一方、映画館での上映は2週間限定で、しかも20数館というミニシアター規模でした。そこで「プロモーションのひとつとして音を売りにしていきましょう」とこちらから提案しました。『ガルパン劇場版』のときに築いた映画館とのダイレクトなつながりがあったので、『BLAME!』でも協力をお願いすることができたんです。もはや配給と宣伝の仕事ですね(笑)。
――音を作るだけでなく、音をプロモーションしていく仕事にも携わっていくことになったんですね。
岩浪 結果的に、僕が調整したサウンドを劇中に登場する企業名に倣(なら)って「東亜重音」という名称で提供しました。さらにイオンシネマ幕張新都心、名古屋のミッドランドスクエアシネマ2、それからアースシネマズ姫路という独立系シネマコンプレックスを含む3館でドルビーアトモス版を上映できたんです。『ゼロ・グラビティ』を見たときに生まれた「ドルビーアトモスで映画音響を作る」という目標を『BLAME!』でかなえることができました。
――配信と同時に劇場公開をしたのが契機になったわけですね。
岩浪 そうですね。Netflixに千円程度払えば同じ内容をテレビやスマホでも見られるわけで、それよりも高い値段を払って映画館に来ていただくためには、劇場でしか体験できないものを提供する必要があります。その材料のひとつとして、良い音響を用意しますよ、と。
――重厚なSFアクションである『BLAME!』の音作りは、どのように進めたのですか?
岩浪 『ガルパン劇場版』もそうですけど、そもそも監督が作る映像が素晴らしいので、音もそれに合わせて良い環境で制作することができました。作画スタジオであるポリゴン・ピクチュアズが得意とするセルルックのCGアニメーションは世界標準でしたし、ポリゴンさん自体がチャレンジングな会社なので、ドルビーアトモスをやりたいというこちらの提案にも「ぜひ」と乗ってくださった。地上派のテレビだと再現が難しいサウンドになりましたが、劇場ならではの音作りという意味では、ドルビーアトモスで制作したことは大正解でした。おかげさまでミニシアター規模としては興行的にも大成功で、いまだにリバイバル上映をいろいろなところでやってもらっています。Blu-rayも出ているし、Netflixでも見られるけれど「やっぱり映画館で見なきゃ」というファンの方々がたくさんいらっしゃるのはありがたいことです。

――『BLAME!』の成功も、その後につながっていると。
岩浪 もちろんです。最近だと『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』では、ドルビーアトモス+IMAX12chが邦画作品で初めて実現しました。さらにドルビーシネマという、ドルビービジョン+ドルビーアトモスで構成された現状考えうる最高の映画フォーマットで制作しています。それだけでなく、一般的な映画館で採用されている5.1ch、7.1chの他、4DX、MX4Dなど、ひとつの作品をさまざまなフォーマットで体験できる環境を作ることができました。その先駆けとしてあるのが『BLAME!』なので、非常に思い出深いタイトルです。
――音響での選択肢が増えることで、アフレコ現場や作画現場に影響は出るのでしょうか?
岩浪 アフレコ現場への影響はまったくないですね。収録後の処理、音響設計に関わる問題なので。一方で、映像制作のほうだと『シドニアの騎士 あいつむぐほし』を監督された吉平 “Tady” 直弘さんは、ドルビーアトモスを意識して、キャラクターや衛人(もりと)が上方に向けてフレームアウトするような演出をしていました。ドルビーアトモスに対応する映画館だと天井にもスピーカーがあるので、それを考慮に入れた映像作りが可能になるんです。
――そういった音響面の知識が作画側のスタッフにも共有されると、画作りも変わってきますね。
岩浪 クリエイターの理想としては、どの劇場でも良い映像、良い音響を体感して楽しんでいただきたいわけです。それを実現するためには、僕が音響を直接調整しなくても最低限のボリュームは担保する、ということを共通認識にできればと思っていました。幸い、最近はSNSでも映画館の音響について書いてくださる方が増えましたし、音響がひとつの売りになることを理解してくださる映画館も少しずつ増えているように思いますね。
――ストリーミング・サービスの充実やスマホという手軽な映像メディアがある中で、良い音響が映画館に行くひとつの理由になりますよね。
岩浪 そうなんです。やはり映画館で見る映画が今の僕を作っていると思うので、この楽しさをいかに伝えていけるかをずっと考えながら仕事をしています。映画館というスペースに見合った、そこでしか体験できない音を楽しんでもらう――それは音響監督として常に意識していますね。
③吉浦康裕監督の才能に驚いた
『アイの歌声を聴かせて』
音響監督・岩浪美和に、自身のキャリアの中でとくに印象深い作品について聞くインタビュー連載。最終回は、2021年に公開された吉浦康裕監督の『アイの歌声を聴かせて』。ミュージカル映画として、セリフと歌をシームレスにつなぐことにこだわったと語る本作では、吉浦監督の画作りに驚いたという。
セリフと歌をシームレスに聴かせるための技術的なチャレンジ
――最後は、昨年公開された劇場アニメ『アイの歌声を聴かせて(以下、アイ歌)』です。
岩浪 僕にとって初めてのミュージカル映画でした。邦画における歌の処理については長年思うところがあって、『アイ歌』でいろいろチャレンジできましたし、おそらくはうまくいっただろうという意味でも印象深い作品ですね。なによりも、吉浦康裕監督との出会いが大きいです。
――吉浦さんとの映像制作は初めてですよね。
岩浪 それまでの作品は一観客として見ていたのですが、一緒に作業してみて「この人はすごいな」と。とにかく画作りがうまいんです。ひとつのカットに対するアングル、カメラワークのみならず、シーンの組み立て方や映画全体の構成に無駄がなく、すべてが的確なんです。こんな映像を作ることができる監督はそうそういないなと、コンテ段階で思いました。音はそれに合わせるだけだからすごく作りやすくて、楽しかったですね。
――あまり楽しくない音作りもあるということですね。
岩浪 ダメな映像だと、どうやってそれを誤魔化そうか考えるしかないので大変です(笑)。『アイ歌』の話に戻ると、ミュージカル映画の基本として、セリフと歌をシームレスに聴かせることが必要になります。その基本を忠実に遂行するために自分の中で整理していたポイントがあって、それを踏まえた技術的なチャレンジをしています。
――具体的にはどういったチャレンジでしょうか?
岩浪 たとえば、普通のセリフを収録したときと同じ型番のマイクでミュージカル曲のレコーディングをしています。また、コンプレッサーという声を圧縮する機械を使うのですが、その設定を細かく指定して、違和感が出ないように調整しました。『アイ歌』の音楽制作は『ガールズ&パンツァー 劇場版(以下、ガルパン劇場版)』でもご一緒したランティスの関根(陽一)さんだったので、そのあたりの突き詰め方も含めてスムーズに作業ができました。完成した映像を見ると、セリフと歌のつながりは、わりとうまくいったのかなと思います。
――吉浦監督とは密に打ち合わせをしたのでしょうか?
岩浪 じつを言うと、たいした打ち合わせはしていません。絵を見ればすべてわかりましたから。ただ、こちらからひとつ助言したのは、吉浦監督はガチSFの人ですけど、今回はガチのSFの音は止めましょうと。この作品はジュブナイルであることを優先しました。

――AIが主役であるとはいえ。
岩浪 最近は、SFを前面に出すとお客さんがしり込みしてしまう傾向がありますからね。そこは宣伝的に難しい部分であったと思いますが、ひとつラッキーだったのが、『アイ歌』は僕が手がけていた『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』と公開時期が近かったんです。時期的にコロナが落ち着いていたこともあり、いくつかの劇場では、どちらの作品でも直接音響監修をすることができました。そういう劇場では非常に好評で、ロングランヒットになりましたね。たとえば、立川シネマシティであれば、『アイ歌』は当初、シネマ・ワンのf studioで公開されていました。ただ、こちらから交渉して音響が売りのシネマシティ シネマ・ツーでもかけてもらえることになり、さらに口コミが広がっていくような現象も起きました。
――主演の土屋太鳳さんの歌声も作品の魅力につながっていました。
岩浪 主人公の土屋太鳳さん、ヒロイン役の福原遥さん、あと工藤阿須加さんなどメインキャストを務めたのは顔出しの俳優さんですが、お三方ともアニメーションに対するリスペクトがありました。子供の頃からアニメを見ていて感動した経験があったので、『アイ歌』でも真摯に向き合って頑張ってくださいましたね。僕が音響を監修したチネチッタ川崎で映画を見たことを土屋さんがブログで書いてくださったのですが、その翌週はチネチッタの入りがすごいことになりました(笑)。
――そういう効果もあったわけですね。
岩浪 だから、ただ音響を制作するだけじゃなく、ちょっと頑張って音を調整しに行くと映画館も制作配給側も喜ぶし、それをお客さんが喜んで見てくだされば、少なからず興収も上がるわけです。Win-Win-Winの関係ですね。『ガルパン劇場版』や『BLAME!』で地道にやってきたことが、『アイ歌』にもつながったということです。
――最近は映画音響面での大きな変化はあるのでしょうか?
岩浪 ドルビーアトモスの登場以降は、大きな変化はないと思います。ただ、たとえば、『2001年宇宙の旅』は70mmミリの立体音響で作られています。つまり、当時最新の、最高のフォーマットで作っておけば、それこそ10年後、20年後、50年後でもアーカイブとしての価値が上がるんです。以前だと、そういったことに配給会社も制作会社も及び腰でしたが、徐々に実績を積み重ねてきたことで、状況が良い方向に変わってきているのは実感しています。
――今後、音響面でチャレンジしたいことはありますか?
岩浪 劇場作品で言えば、最高のフォーマットで作り続けるというのは意識していますし、TVシリーズや配信作品も、全世界で見られる可能性があることを前提にしていきたいですね。そこは海外の連続ドラマが勉強になります。倍速で見られないようにするとか、次の話数への引きをどう作るのかもひとつの技術ですから。今は世界中の映像娯楽産業と勝負しないといけないので、ひとつひとつの作品でアプローチを考えていく必要があると思います。
日文原文链接:
原网站Febri已闭站
日文网页原图:



登录后可发布评论