【生肉转载】Febri特辑系列——《上伊那牡丹,酒醉身姿似百合花般》制作团队接力访谈⑪:主要声优座谈会

取材・文/太田祥暉(oriminart)
来源:日本深度动画内容网站Febri
采访发布时间:2026年6月14日~30日
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TVアニメも残すところあと1話となった『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花(以下、上伊那ぼたん)』。本連載も締めくくりとなるラスト2回は、特別編としてメインキャスト6名の座談会を前後編でお届けする。オーディションの思い出から共演者として刺激を受けたシーンまで、和気あいあいとした雰囲気の中で語り合ってもらった。
ぼたんはつねに相対している人の最善を願っている子
――いよいよ『上伊那ぼたん』の放送も終盤となりましたが、キャストの皆さんはイベントや動画収録などで会う回数も多かったのではないでしょうか?
鈴代 ふたりずつとかは多いんですけど……。
寿 6人で会うのは久しぶりなんですよね。
河瀬 先行上映会のタイミングでは、私だけ横浜で踊り狂っていましたし(笑)。
鈴代 どうにか集まるタイミングを……と思っていたので、こういった取材の機会をいただけて大変ありがたいです。

――せっかくの機会ですので、皆さんに放送されたエピソードやその収録を振り返っての思いをお聞きしたいです。まず、第1話は鈴代さん演じるぼたんと、青山さん演じるいぶきの関係が紡がれ始めるきっかけのエピソードでした。
鈴代 立ち上がりの第1話ですし、どのようなテンポ感で進んでいくのかドキドキしながら迎えた収録でしたね。
河瀬 皆さん、初回の収録って緊張しました?
鈴代・青山・寿・天海・富田 した〜。
寿 オーディションのときに、音響監督の(明田川)仁さんから何も言われなくて。
鈴代 私もディレクション待ちの時間が長くて焦りました。長考のあとにニヤニヤされて「これはヤバい!」と思ったんです。
寿 そんなことが頻発していたので(笑)、第1話のときは「本当にこの方向性でいいのかな?」と悩んでいたんですよ。
青山 最初はどうしても、他のキャストがどんなお芝居を持ってくるのかわからないまま、テスト収録が始まりますからね。その芝居感やテンポを受けて試行錯誤する時期なので、かなりドキドキしながらの収録でした。
鈴代 とはいえ、第1話から休憩時間にはわちゃわちゃとしていましたね。
寿 スタッフさんも仲がよく、『上伊那ぼたん』愛のある人たちが作品を作っていることが私たちにも伝わってきたので、そこも後押しになったかもしれません。
鈴代 朝からの収録だったので夕方前には終わっていたんですけど、あれが夕方収録だったら……。絶対にそのまま皆さんで飲みに行っていましたね(笑)。

――そんな序盤のエピソードの中で、特に印象深いシーンはどこですか?
河瀬 第5話の、いぶきとぐじょせん(郡上)の会話ですね。言いたいことはいろいろあるけれど、自分が傷つかないための盾を出してしまうぐじょせんが、もう……。収録現場にこそいなかったのですが、胸にグッと来るものがありました。
寿 演じていた私も、あのシーンは印象深かったですね。いぶきがぐじょせんのタバコを手に取って試してみるものの、すぐに「けぶい」と口にするじゃないですか。この三文字に吉能ちゃんがいろいろな思いを詰め込んでくれたことに驚きました。演じている瞬間はぐじょせんへの感情移入が強くなるので気づかなかったんですけど、冷静に考えるとあのお芝居はすさまじいなと。
青山 大人の会話ですよね。どのコマを進めるのか、緻密な心理戦が行われていて……。そんなことをおっしゃる美菜子さんのお芝居には、郡上先輩にはいろいろな面で敵わないなと思わせる説得力を感じました。でも、もとはと言えば、とてつもない魔性っぷりの女がいるわけで……。ねぇ、なんでイチゴウイスキーを勧めた!?
鈴代 一対一で話しているときは、その人のことをよく見ている子だと思うんです、ぼたんは。郡上先輩と相対しているときには、いぶきのことより郡上先輩に集中していて、ただ郡上先輩にとっての最善を願っているんです。そこが憎めない部分だと思っていて。第5話のあのシーンは、いぶきのことが好きでたまらないであろう郡上先輩の気持ちが、美菜子さんのお芝居によってよりにじみ出ていて「幸せになってくれ」と気づいたら願っていました。

「絶対に余計な音は立てるな」という緊張感があった
鈴代 私は第5話だと、いぶきがぼたんとバーに来ているとき、トラウマについて話すシーンが記憶に残っています。というのも、あのシーンはスケジュールの都合で、吉能と一緒に収録できなかったんですよね。なので、吉能の音声を聞きながら、後日収録に臨んだんですが、そのお芝居に飲み込まれそうになって。過去のものとして乗り越えたいんだけど、まだ引きずられている。そこに新しく、受け止めてくれるような存在であるぼたんが現れた。そんな感情がごちゃ混ぜになっているシーンだからこそ、グッと来たんですよね。
天海 そういえば、序盤の収録時にいぶきのしゃっくりとぼたんのげっぷを聞いて、演じ分けが素晴らしいなと感じたんですよ。「けぷ」と「ひっく」って、音だけなら似てしまうところを、鈴代と青山で差別化を図っていて……。リアルめな「けぷ」「ひっく」から徐々にデフォルメされていった様子も、プロの声優ってすごいな……と。
青山 うれしい!
天海 なかなかしゃっくりとげっぷを使い分ける機会もないと思いますけど(笑)、そんな場面に遭遇したらふたりのお芝居を思い出そうと思います。
河瀬 いぶきがお酒の説明をするシーンだと、台本にはセリフだけが書かれているところに、よぴちゃん(青山)がしゃっくりを入れ込んでいて。尺を計算しつつ入れ込む技がすごいなと聞いていて驚いたんですよ。
富田 『上伊那ぼたん』は全話通して息を呑むシーンが多かったんですよね。自分のセリフがなくてブースの後ろに座っていたときも、何があっても絶対に余計な音は立てるな、という緊張感がありました。それくらいあのお芝居は素晴らしくて。
青山 ちょっと、ここまでの録音データ、あとでいただいてもいいですか!?(笑)

――そんないぶきとぼたん以外だと、序盤のエピソードでは、天海さん演じるあかねの「リモコンが見当たらないんだよなぁ〜」と歌うシーンも印象的でした。
寿 あれはオーディションからやっていたの?
天海 そうですね。テープオーディションではもっと抑えた感じではありましたけど、スタジオオーディションでは「もうやってしまえ!」と全力で演じたんです。その方向性がまさか本編でも採用されるとは……。自分の芝居に合わせて、ギターのコードも作ってくださったそうで、とてもありがたかったです。
鈴代 音楽をやっていそうな人の声だったよ。「やっぱ好きだな、アナログの感じ」も含めてとても大好き。
河瀬 わかる!
天海 ありがとうございます……!


ついに最終回のオンエアを終えた『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花(以下、上伊那ぼたん)』。インタビュー連載の最終回となるメインキャスト座談会の後編では、TVアニメ後半のエピソードを振り返りながら、演者の立場から作品を総括してもらった。キャスト陣が想像する「未来の彼女たち」の姿とは……?
ジンランにはもどかしさもあったのかもしれない
――前編に続いて、TVアニメ後半のエピソードについても、いろいろとお聞きできればと思います。第6話からはジンランが登場し、人間関係を整理し始めました。
河瀬 皆さん仲よしだけど、どんな関係性なの?という純粋な疑問を、彼女は抱えていたと思うんですよね。察しもいいと思うので、このままなのはどうかと思うよ、というもどかしさもあったのかもしれません。だからこそ、まっすぐ話をして流れを整えていったのがジンランだったと思っています。第6話から参加だったので緊張もしていたんですけど、皆さんが「やっと来たね」みたいな雰囲気で迎え入れてくださったので、とても気楽に演じることができました。

――ジンランによって徐々に関係性が変化していったぼたんといぶきについて、ふたりを演じた鈴代さん、青山さんは何か意識していた点はありましたか?
青山 お互いが打ち解けていくにつれて、ちょっとずついぶきの声を下げるようにしていました。はじめましてのタイミングって、どうしても声が上ずりますよね。そこから徐々に声が低くなっていき、ふたりだけの空間になっていったと言いますか。
鈴代 私も自然とそうしていたかもしれません。でも、第9話ともなると、もう相手は寮長ではなくて「砺波いぶき」というひとりの人間である、というスタンスでしたね。それとは別のポイントだと、お酒に慣れてきたからこそ、バーとかにもなじんでいる空気は自然と意識できるよう心がけていました。いぶきと初めてバーに行ってからまだ数カ月しか経っていないのに、ジンランちゃんとふたりで行ったときには慣れているような感じだったりとか(笑)。
河瀬 (笑)。でも、第9話のラストはもう、セリフが素晴らしかったよね。あそこで「いいよ」じゃなくて「友達やめよ」って返すところが本当に大好きで。
青山 「いいよ」だったら受け身だし、「本当は嫌だったのかな?」 とも思ってしまうけれど、「友達やめよ」って言うことで、ちゃんといぶきのことを思っていたことが伝わった気がして。
天海 直接的でなくても、思いが伝わるいいシーンでしたよね。
河瀬 それは、一緒に歌うこともそうなんじゃないの?

――第10話のオリジナルエピソードですね(笑)。あかねとやえかがふたりでフジファブリックの「茜色の夕日」を歌うという。
鈴代 このふたりは最初から安定感があって……。でも、意外とやえかがあかねに対してジェラシーを抱えていて、いい関係性だなと思って見ていました。
富田 日々衝突しているようにも見えるんですけど、第8話や第10話にはふたりがずっと一緒にいる理由が詰まっていたように思います。
天海 第10話のあの展開は、ぼたんがいなかったら成立していなかったですよね。
河瀬 その本人は、メッセージを送ったスマホをカウンターに置いて、足を組んでお酒を飲んでいるわけですけど(笑)。
天海 個人的なことで言えば、まだ序盤の収録のタイミングだと、美憂とも距離があったんですよ。面識こそあったけれど、気兼ねなくなんでも話せるほどの間柄ではなかったんです。
富田 第10話の挿入歌レコーディングがきっかけで変わったよね。てっきり別日だと思ったら、同じ日の収録で。どちらかが歌っているときに、もう一方がその様子を見ているという状態だったんです。
天海 そこでいろいろと話した結果、現在では「マブ」になりました(笑)。


たまらないと感じた第10話以降のラストスパートぶり
――一方で、ジンランと郡上先輩の距離も近づいていきました。
河瀬 一緒にいて楽しいとか、気の許せる相手と結ばれるべきなのか、それとも叶わないかもしれない相手を追い続けるべきか、あの時点のぐじょせん(郡上)は気持ちがぐちゃぐちゃになっているんですよ。そんな彼女にゴッホの手紙の一節を引用して「海に出よう」と……。
鈴代 お互い、その言葉でわかるのがすごいよね。
河瀬 エモいよね。大人なふたりだなと思いました。
寿 そのあとも本屋さんでプレゼントを買い合って、絵はがきを送ってほしいと言うじゃないですか。「あなたのことをより知っていきたい」と伝えるあの行動もよかったですね。第10話以降のラストスパートはもうたまらなかったです。
河瀬 第11話の冒頭で、ぐじょせんが初めてジンランとふたりきりで会ってくれたんです。いぶきに関係なく会ってくれたからこそ、あのシーンではジンランが目を輝かせているんですよね。とにかくかわいかった!
――終盤のエピソードでは、それこそ友達をやめたあとのぼたんといぶきの関係性もたまらなかったです。
青山 浮かれているときもありましたよね。
鈴代 空気がそうなっていた。ぼたんがいぶきのことを魅力的な人だと認識しているからこそ、友達をやめた先に何があるのかを、将来への漠然とした不安を含めて心配もし始めていて、ぼたんの新たな一面を知れたように感じたんです。ある意味、人間らしくて。
寿 その様子を見て、ぐじょせんに感情移入していた私は、第9話収録の記憶を失っているんですけどね(笑)。

――本作のイベントや動画収録など、お芝居以外でもさまざまな『上伊那ぼたん』の施策に携ってきた皆さんですが、その中で印象深いエピソードについてお教えください。
富田 この間、放送前後にABEMAで配信される『上伊那ぼたん、酒の肴になる話』を収録したときに「百年の孤独」を飲んだんです。そうしたら、私も天海も、台本を読めないくらいべろべろに酔っ払ってしまって。
天海 私はロック2杯だったかな?
河瀬 焼酎なのに結構飲んだね……。
青山 後ろに仕事はなかったの?
天海 もう夜だった! だからそのあと富田の家に行って、ワンちゃんのお散歩しようよ、って。
富田 私も気分がよかったから、「いいよ」って。
河瀬 鈴代さんも、私とyonigeさんとの4人で「酒の肴」の収録をしているときにお酒を飲んでいたんですけど、告知コーナーになったら「7月……なんて読むんでしたっけ」とか言い出して。
鈴代 唐突に読めなくなっちゃったんですよ(笑)。過去に泥酔したことは数えるくらいしかなかったんですけど、『上伊那ぼたん』のおかげで、お酒がただの飲み物ではなく楽しい飲み物だとより思えるようになってから、7回くらい泥酔していますね。

――お酒の飲み方に慣れている青山さんに泥酔しない方法を教えてもらうのがいいのでは……?
青山 私が教えられるのは、むしろ泥酔の方法ですから(笑)。記憶を飛ばす方法も伝授できます。
鈴代 記憶を飛ばすまではまだないかなぁ(笑)。いつかそこくらいまでみんなで飲みたいね。
河瀬 じゃあ、その飲み会の日はトミー(富田)の家にみんなで。
天海 最高。潰れましょう。
TVアニメの先の彼女たちも演じたい
――放送を終えた今、あらためて皆さんが感じた『上伊那ぼたん』の魅力について教えてください。
河瀬 各話で演出が異なったり、1話に3つくらいのエピソードが展開したりと、1クールとは思えない濃厚な作品になっていたと思います。キャストだけではなく制作にかかわるすべての方の愛が詰まった作品になっていますので、その思いを受け取っていただけるとうれしいです。
寿 セリフ数が少ないエピソードもありましたが、それは生活描写を丁寧に描いているからなんです。そんな日常の中にある心の距離が愛おしいことを再確認する作品でした。これからBlu-rayも発売されますが、何周もご覧いただければうれしいです!
天海 『上伊那ぼたん』って、詩的な表現が多い作品だと思うんですよ。今後、ちょっとロマンチックに決めたいなと思ったときには、ぜひ『上伊那ぼたん』のセリフを引用してほしいですね。自分としては、お酒と音楽に詳しくなれたきっかけの作品になりました。二日酔いもこの作品を機に経験しましたしね。とてもありがたい出会いになりました。
富田 第1話時点から、どんどん相関図の様子が変わっていった作品ですよね。その変化が一番の魅力かもしれません。そんな様を声優として表現できたことは、得難い機会でした。お酒を全然飲めなかった私が「いいかも」と思えるようになったのは、本作があったからです!
青山 原作からそうですが、かなり余白がある作品なんですよ。膨大な日常の時間から切り取られた瞬間が本当に魅力的で……。こんなに濃密なお話をしているんだ、この一瞬ってかけがえのないものなのだとアニメを経てあらためて実感しました。そう思えるような熱さがいちばんの魅力かもしれません。
鈴代 上伊那ぼたんを演じられてとてもうれしかったです。第12話でピアスが出てきたときには「あの!?」と思った方も多かったと思うんですよ。そんなリンクがいろいろなエピソードで起きているのが『上伊那ぼたん』です。登場したお酒を片手に、あらためて見直していただくのも面白いかもしれません。ぼたんたちがもっと大人になったときに、きっとこの寮生活を思い出すと思うんですよ。彼女たちにとってのかけがえのない日々をを演じられて、とてもいい幸せでした。

――原作では第12話の先のお話も描かれているので、いつか皆さんがそのエピソードを演じる日が来ることを楽しみにしています。
富田 いつか、10年後の彼女たちも演じてみたいですよね。
天海 マンションを借りて、みんなでルームシェアしているかも。
河瀬 寮ごと買い取ろう!
青山 どうするんだ、大学生が入れなくなっちゃう(笑)。
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