【生肉转载】Febri TALK系列——高村和宏

取材・文/岡本大介


来源:日本深度动画内容网站Febri

采访发布时间:2021年12月27日~31日

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①至高のヒロインとの出会い

『風の谷のナウシカ』

『ストライクウィッチーズ』をはじめとする『ワールドウィッチーズ』シリーズの監督として知られる高村和宏が選ぶアニメ3選。1作目は、中学生時代に出会い、現在に至るまで最高のヒロインであり、ヒーローであり続ける『風の谷のナウシカ』についてのインタビュー。


強くて優しくて品があってかわいくて……ナウシカは最高です

――高村さんは子供のときからアニメが好きだったのでしょうか?

高村 いえ、それが子供の頃はアニメをあまり見ていなかったんですよね。僕は福井県出身で、テレビのチャンネルがNHKを含めても3つしかなかったんです。だから、そもそもアニメがあまり放送されていなかったですし、個人的にも『スター・ウォーズ』などの特撮SFのほうが好みでした。唯一、記憶に残っているのは『Dr.スランプ アラレちゃん』くらいです。だから僕の場合、幼い頃からアニメーターになろうと思って一直線にこの業界に飛び込んだわけではないんですよ。


――では、学生時代は何になりたかったんですか?

高村 絵は子供の頃から好きだったので、学生時代はずっとマンガ家を目指していました。その道に挫折してアニメーターになった感じです。


――ということは、学生時代はマンガを投稿していたんですね。

高村 高校生のときに3~4回は投稿したと思いますね。SFやファンタジー系の作品を描いていたと思うのですが、まあ箸にも棒にもかからなくて。今にして思えば、当時はキャラクターよりストーリーを重視していて、自分で言うのもなんですけど、かなりつまらなかったと思います(笑)。今はなによりもキャラクターが大事だと思っているのですが、当時はその真逆のような作品を描いていました。


――なるほど。では、1本目に挙げた『風の谷のナウシカ』から。初めて見たのはいつですか?

高村 中学1年生だったと思います。劇場で見たわけではなく、たまたまテレビで放送されていたのを見たのですが、冒頭から一気に作品世界に引きこまれて、めちゃめちゃ面白くて衝撃を受けました。とにかくナウシカがカッコいい! かわいい! これに尽きます。


――やっぱりキャラクター重視なんですね。

高村 そうですね。『風の谷のナウシカ』に関しては多くの人がさまざまな角度から語り尽くしているので、今さらピックアップするのもどうかなと迷ったんですけど、でも僕の中でナウシカは理想のヒーローでありヒロインでもあるので、やっぱり外せないです。


――ナウシカにひと目惚れした感じですか?

高村 はい。とはいえ、容姿に惚れたわけではないんです。そもそも冒頭シーンのナウシカって、マスクを被っていて顔がハッキリと映らないですよね。でも、僕はナウシカがマスクを取る前にすでに心を奪われていました(笑)。所作や動作が機敏で、でも同時に優雅さも感じられるし、声や話し方もキリッとしつつ優しい雰囲気もあって。顔は見えずとも、彼女の立ち居振る舞いからキャラクター性が伝わってくるというか。中学生ながら「女の子のかわいさっていうのは、容姿で決まるわけじゃないんだな」と感じましたし、その考えは今も変わっていません。

――たしかにナウシカは魅力的なキャラクターですよね。でも、この作品に関しては、独創的な世界観やメカニック設定、強烈なテーマ性などに惹かれている人が多い印象です。

高村 多くの方はそうかもしれませんね。でも、僕の受け止め方はちょっと違っていて、この作品の世界観やストーリーって、すべてはナウシカというキャラクターを引き立たせるための舞台装置なんじゃないかなと思っていて。宮崎駿監督がどう思われているかはわかりませんが、僕にとってはそんな気がするんです。


――とくにお気に入りのシーンはどこですか?

高村 中盤で、トルメキアのガンシップに襲撃されたナウシカが「テト、はやく!」と言って胸の谷間にテトをしまい込むシーンです。もう最高にかわいいです。


――あそこは一瞬胸元がはだけて、ちょっとセクシーなんですよね。

高村 そうそう。高村少年の心がギュッと鷲づかみにされました(笑)。


――セクシーという意味では、メーヴェで飛行するナウシカをお尻側から映すショットも印象的です。『ストライクウィッチーズ』でも飛行する少女たちのお尻は大きなチャームポイントですから、そこは共通しているように思います。

高村 たしかに。でも、それはナウシカに影響を受けたというわけではなくて、純粋に僕自身のフェチです(笑)。ひょっとしたら作品のフックになるかもという下心もコミコミでした。


――なるほど。ご自身の作品でキャラクターを作る際、ナウシカの存在を意識しますか?

高村 はっきりと意識することはないですけど、自然と似てくるような気はします。あらためて考えると、たとえば『ストライクウィッチーズ』シリーズの主人公である宮藤芳佳(みやふじよしか)は「将来、ナウシカのようになる可能性を持った女の子」という気がします。


――たしかに宮藤は登場時からかなり成長して、だんだんとヒーローっぽくなっていきました。

高村 そうですね。かわいいんだけど、どこかにスーパーヒーロー的な要素を持った女の子が好きなんでしょうね。それで言うと、ラストシーンで王蟲の群れがナウシカを蘇生させるシーンは、大ババ様の「その者青き衣(ころも)をまといて金色(こんじき)の野に降り立つべし」というセリフが脳内にフラッシュバックして「ナウシカが伝説の人だったんだ!」と鳥肌が立ったのをおぼえています。


――ナウシカは紛れもなくスーパーヒーローですよね。

高村 この作品は何度見たかおぼえていないくらい見ましたけど、そのたびにナウシカがかわいいなって思うんですよね。強くて優しくて品があってかわいくて……やっぱり最高ですね。


②すべてのエンタメのお手本

『天空の城ラピュタ』

『ストライクウィッチーズ』をはじめとする『ワールドウィッチーズ』シリーズの監督として知られるアニメーター・高村和宏が選ぶアニメ3選。2作目は、キャラクターの魅力が凝縮されたあらゆるエンタメ作品の教科書だと言いきる『天空の城ラピュタ』についてのインタビュー。


俺の嫁ランキングNo.1 シータの魅力とは?

――1作目の『風の谷のナウシカ』に続き、宮崎駿監督作品ですね。

高村 これも『風の谷のナウシカ』と同じくテレビ放送で偶然見たのが最初です。たしか高校1年生だったと思いますが、当時はまだ作り手の名前を意識していなくて、宮崎さんの名前すら知りませんでした。ただ、これがあまりに面白かったので、見終わったあとでスタッフを調べたんですね。そうしたら宮崎駿さんという方で、しかも『風の谷のナウシカ』や『ルパン三世 カリオストロの城』を作った人だとわかってびっくりしました。


――『ルパン三世 カリオストロの城』も好きだったんですね。

高村 めちゃめちゃ好きです。僕が人生で大好きな作品のほとんどを宮崎さんが作っていたわけですから、そりゃ4回もジブリを受けますよね。まあ、全部落ちましたけど(笑)。


――そんな過去があったんですか。では、あらためて『天空の城ラピュタ』のどこがいちばん好きなポイントですか?

高村 これがですね、やっぱりシータがかわいいからなんです(笑)。「主人公」や「ヒーロー」という観点で見るとどうしてもナウシカには勝てないんですけど、好きの度合いでいうとシータに軍配が上がるんですよね。


――どんなところがナウシカを上回っていますか?

高村 端的に言えば、お嫁さんにするなら断然シータということですかね。仮にナウシカと結婚した場合、何か事件や問題が起こるとすぐに家を飛び出していって、結果的にほとんど家にはいないような気がするんです。それはすごくナウシカらしいんですけど、待つ身としては気が気じゃない(笑)。それに対してシータはきっと良妻賢母なタイプですよね。リアルな生活を想像したときには、やっぱりシータの大勝利なんです。


――シータは料理も上手ですし、家事全般が得意ですからね。

高村 そうなんですよ。ナウシカは尊敬できるし理想なんですけど、僕には恐れ多いといいますか、手に余るといいますか(笑)。


――シータがとくにかわいいシーンといえば、どこですか?

高村 序盤の、パズーの家で目を覚ましたシータが鳩にエサをあげるシーンですね。おびただしい数のハトがシータに群がるんですけど、それがシータの衣装のように見えて、その姿はどれだけ着飾ったドレスよりも美しくて、かわいく感じるんです。あのシーンは神々しくて、いつ見ても胸を打たれます。その他にもシータはかわいいシーンが無数にあるんですよ。地下坑道でパズーと一緒に目玉焼きを食べるシーンとか、ドーラ一家から逃げる汽車で石炭をくべるシーンとか、ドーラに飛行石の光の方向を聞かれた際、その説明が丁寧でわかりやすいところとか、挙げたらキリがないくらいです。


――シータへの愛がすごいですね。

高村 当たり前です。でも、無数にあるシータの名シーンでNo. 1を選べと言われたら、やはりシータ救出の一連のシークエンスでしょうね。「シータ〜!!」「パズー!!」と叫び合いながら、塔から躊躇なく身を投げ出すシータとそれを抱きかかえるパズー。あそこはパズーがキャッチしてくれないとそのまま地面に激突して死んでしまうという状況ですから、相当な信頼関係がなければそんなことはできないんですけど、そこまでの流れで視聴者が納得するだけの関係値がすでに構築されているんですよね。まだ物語の中盤であることを考えると、それが何よりスゴいと思いますし、あそこは宮崎駿作品でも屈指の名場面だと思います。

――実際、その場面はファンの間でも屈指の名シーンとして有名です。

高村 音楽も最高にいいんですよね。アニメーションとBGMが完全にシンクロしていて、当時高校生だった高村少年は鳥肌立ちまくりでした。プロになった今でも、たった一度でもああいうシーンが作れたらアニメーターとして本望だろうなと思いますし、つねにそこを目指したいとも思っています。アニメ業界で生きる者としては、憧れや羨望、嫉妬など、さまざまな感情が複雑に入り混じるようなシーンでもありますね。


――プロの目線から見ると、あのシーンは何がいちばんスゴいと感じますか?

高村 うーん、難しい質問ですね。単純にあの救出シーンを真似したり再現したりしてもあのスゴさって表現できないと思うんです。やはりあそこに至るまでのドラマの積み重ねがあってこそなので、そこですよね。キャラクターの関係性の構築が抜群にうまいなと感じます。見ている人に感情移入させることに関して『天空の城ラピュタ』ほど優れた作品はないような気がします。


――たしかに。キャラクター全員がとにかくイキイキとしているというか、それぞれの役割に徹している印象があります。

高村 そうですね。ムスカは徹底して悪役で、むしろそこに特化しているからこそ魅力的なんですよね。ムスカが多少なりとも視聴者の共感を得てしまうと、パズーとシータは「ムスカを死に追いやった」という業を背負うことになってしまう。だからこそ、ムスカは最後まで悪役に徹する必要があるんです。そういう意味で本作はキャラクター造形や配役のお手本のような作品で、実写やアニメを問わず、あらゆるエンタメ作品の教科書になりえると思っています。そのくらいよくできているんですよ。


――最後に、エンディング後のパズーとシータはどうなったのか、想像することはありますか?

高村 パズーはシータの故郷が見たいと言っていましたから、月並みですけど順当に結婚して幸せな家庭を築いていると思います。いやぁ、パズーが本当にうらやましいです(笑)。


③ヒロイン目当てではないのに面白い

『王立宇宙軍 オネアミスの翼』

『ストライクウィッチーズ』をはじめとする『ワールドウィッチーズ』シリーズの監督などで知られるアニメーター・高村和宏が選ぶアニメ3選。3作目は、高村自身もなぜここまで好きなのかわからないと悩む『王立宇宙軍 オネアミスの翼』についてのインタビュー。


人生で唯一自腹で2回鑑賞した作品

――『王立宇宙軍 オネアミスの翼(以下、王立宇宙軍)』は劇場作品ですが、リアルタイムで見たのですか?

高村 そうです。たしか中学3年生だったと思います。当時、アニメにあまり興味のなかった僕がなぜ劇場にまで足を運んだかというと、テレビで流れていたCMがあまりにカッコよかったからなんですよ。15秒とか30秒の予告編なんですが、その冒頭で戦闘機がロケット砲を連続で発射するシーンがあるんです。その発射するタイミングと、射出されてからゆるやかに落ちていくミサイルの軌道がなんとも言えず気持ちよくて、前情報をいっさい知らぬまま劇場に吸い寄せられました。


――庵野秀明さんが手がけているシーンですね。

高村 そうです。あとになって庵野さんだったということを知ったのですが、当時はただただカッコいいなと思って。ストーリーは退屈でよくわからなかったんですけど、でもなんだか面白いなと感じて、後日もう一度見に行ったんです。たしか2回目は従兄弟を誘って一緒に見たんですけど、ふと隣を見たら寝ていました(笑)。映画としてはかなり地味なので、まあ無理からぬことですけどね。自腹で2回も劇場に足を運んだ作品は、あとにも先にも『王立宇宙軍』しかありません。


――ハッキリとはわからないけど、何かしらの魅力を感じていたんですね。

高村 じつは今でも不思議なんですよ。なんで僕は『王立宇宙軍』が好きなんだろうと、ずっと自問自答している感じです。


――これまで挙げた『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』はどちらもヒロイン目当てですから、それと比べると『王立宇宙軍』はかなり毛色が異なりますよね。

高村 そうなんです。一応本作にもリイクニというヒロインがいるにはいるんですけど、変な宗教にハマっているし、正直あまりトキめかないですから(笑)。だからおそらくは、綿密に作り込まれた世界観に打ちのめされたのかなと思っているんですけど。


――『王立宇宙軍』の世界設定は独創的で唯一無二ですよね。

高村 アニメを作っている立場からすると、狂気の沙汰です(笑)。最初に見たときは中東かどこかに似たような国があるんだろうと思っていたんですけど、ムック本を読んだらゼロから作っていて、ビックリしたおぼえがあります。こんなことがよくできたなと、心底感心しますね。


――キャラクターの魅力を重視する高村さんが、世界観にそこまで惹かれるのは珍しいですね。

高村 自分でもわからないのがそこなんですよね。たしかにスゴい世界観ですが、じゃあ世界観が作品全体の面白さに直結するのかというと、僕自身はあまりそう思っておらず、やっぱりキャラクターがすべてだと考える人間なんです。それなのに『王立宇宙軍』に限っては、キャラはとくにかわいくないのになぜか面白い。不思議なんですよね。


――テレビCMの戦闘機描写にビビっときたように、作画に魅力を感じたのではないですか?

高村 まあ、それもあるとは思います。マンガにはできないアニメならではの表現の自由度、たとえば、空中戦やロケット発射シーンなど、庵野さんの感性や技術もアニメだから表現可能なんですよね。

――では、綿密な世界観と作画の気持ち良さの合わせ技が高村少年の心に響いたということになりますか?

高村 うーん、そうなのかなあ。それでもなお、この作品の本当の魅力は別のところにあるような気がしちゃうんですよね。悩ましいです。


――『ストライクウィッチーズ』も華麗な空中戦が見どころの作品ですよね。本作の影響はありますか?

高村 どうですかね。僕は「かわいいはすべてにおいて優先する」ということをよく言うんですけど、『ストライクウィッチーズ』はその体現だと思っているので、そもそもの方向性がちょっと違うのかなとも思います。


――空中戦も、キャラクターのかわいさを何より優先しているということですね。

高村 そうですね。ただ、僕の言う「かわいさ」というのは、必ずしもビジュアル的なかわいさとは限らないんです。1本目に挙げた『風の谷のナウシカ』でいうと、父親を殺されたナウシカが、怒りに我を忘れてトルメキア兵に襲いかかるシーンがあるじゃないですか。そのときのナウシカって一般的には「怖い」印象を受けると思うんですけど、僕は「かわいい」と思うんですよ。キャラクターを丁寧に描いていれば、たとえ人殺しの復讐鬼になったとしても、ちゃんと「かわいい」んです。そこはいつも意識しているところではありますね。


――なるほど。ちなみに高村さんは長年GAINAXにいましたが、それは『王立宇宙軍』の影響もあるんですか?

高村 ありますね。前回ジブリを4回落ちたと言いましたが、次候補がGAINAXだったんです。『王立宇宙軍』の他に『トップをねらえ!』も好きなので、ダメもとで受けたら運よく引っかかって、それで今に至るという感じです。


――GAINAX時代に『王立宇宙軍』について、スタッフの方と話をしたことは?

高村 あっ! そう言えば、貞本(義行)さんに原画を見せてもらったことがあります。シロツグがリイクニを襲う強姦未遂シーンで、マンガ家の江川達也さんが描いたカットです。「これかー!」と大感激したおぼえがありますね。


――あのシーンは演出も含めて背徳感があり、妙にエロチックでしたね。

高村 そうなんですよ。リイクニの胸が揺れるところなどは、無造作なエロスを叩きつけられた感じがして、高村少年の心に深く刻まれました(笑)。そうか、僕が二度も劇場に見に行ったのは、あのシーンをもう一度見たかったからなのかもしれません(笑)。


――長年自問自答していた『王立宇宙軍』の魅力の秘密がようやく解明しましたね。

高村 世界観でも作画でもなく、単純にエロスだったなんて(笑)。







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