【生肉转载】Febri特辑系列——《NO.6 toi8 设计与美术作品集 增补版》发售纪念:监督长崎健司回顾动画《NO.6》的魅力

取材・文/後藤悠里奈


来源:日本深度动画内容网站Febri

采访发布时间:2026年4月13日~14日

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理想都市「NO.6」で暮らす少年・紫苑と謎の少年・ネズミの出会いと成長を描いたアニメ『NO.6』。放送から15年の時を経てもなお、根強いファンに愛されている。本作のキャラクター原案・コンセプトデザインを集めた「増補版 NO.6 toi8 デザイン&アートワークス」の発売に合わせて、長崎健司監督に制作当時のことを振り返ってもらった。


アニメ『NO.6』は自分にとってすべての基礎となった作品

――アニメ『NO.6』は今年で放送15周年。長崎監督のキャリアの中で『NO.6』はどのような作品ですか?

長崎 初めての監督作品なので何もかもが手探りで、当時の思い出を振り返ってみると、やることなすことすべてが新鮮でした。原作ものをやったこともそれまでなかったので、それも含めていろいろなことを勉強させていただきました。そういう意味で『NO.6』は、自分にとって、すべての基礎になった作品です。


――とくに苦労したのはどんな点でしたか?

長崎 原作のストーリーをどのようにピックアップしていくかを決めることがいちばん大変だったと思います。話数が全11本だったので、そもそも原作の物語は絶対に入りきらない。でも、途中で終わらせずに物語の最後までやることは決まっていたので、要素をいかにして詰め込むか、いろいろな案を出し合って決めていきました。最初は「どこかを削るくらいなら、いっそのことネズミ視点でやろうか」というアイデアも出ていたんです。でも、そうするとNO.6内の描写ができなくなってしまう。それならばやはり紫苑の成長物語としてまとめたほうがいいだろうということで、紫苑目線で要素をピックアップしていくことになりました。


今振り返ると自分の好みがはっきり出ていた

――今、あらためて本作を見返して、当時から感じ方が変わった部分はありますか?

長崎 「紫苑の成長物語」という軸があるので、基本的な感じ方は今も変わっていないです。ただ、当時は「作品にとっていちばんいいものをチョイスした」と思っていたんですけど、あらためて客観的に振り返ると自分の好みがはっきり表れているな、と(笑)。自分の好きなものって変わらないんだなと思いました。

――たとえば、どんなところにそれが表れていると感じますか?

長崎 全部ですね。キャストも、主題歌も、デザインも。たとえば、沙布役の安野希世乃さんは芝居の生っぽさが作品に合うと思って選んだんですけど、今考えると、僕が「芯の強さのある声が好き」というのが影響していたんだろうな、とか。ED主題歌のAimerさんも、ハスキーで強さを感じさせる声ですし。NO.6のデザインも、僕がもともと好きだったとある公園がベースになっていますし、紫苑やネズミのビジュアルについても、原作のイメージに加え、当時自分が見ていたドラマを参考にして、キャラクター原案・コンセプトデザインのtoi8さんにデザインしていただきました。


紫苑は透明を描くような難しさがある

――紫苑は俳優の佐藤健さん、ネズミは同じく俳優の伊勢谷友介さんをモチーフにしたとか。

長崎 そうそう、佐藤さんは『仮面ライダー電王』が、伊勢谷さんは『龍馬伝』の役柄がとても印象的だったので、そのイメージを取り入れたんです。NO.6の中と外とで色を変えたのも、『龍馬伝』の緑っぽい画面からのインスパイアですね。そのときは「作品にとってこれがいちばんいいだろう」と思ってフラットに選択していたつもりでしたけど、今に振り返ると、無意識のうちに自分が好きなものの中から選択していたことがよくわかります。


――力河の蝶ネクタイも長崎監督からのリクエストだったそうですが、それはどういった理由で提案したんですか?

長崎 蝶ネクタイはチャップリンみたいなイメージですね。「貧乏で惨めな人だけど、一生懸命見栄を張っている、心意気はある、というニュアンスを出したい」という話をしたのを覚えています。力河は年齢的にも自分と近かったぶん、感情移入しやすいので描きやすかったです。紫苑やネズミも思い入れはあるんですけど、どちらかというと親目線で見ていたので、感情移入とは少し違う感覚でした。アニメーターさんも力河は描きやすかったらしくて、皆さんよく「力河とネズミは描きやすいけど、紫苑は難しい」と言っていましたね。

――デザインに関しては、toi8さんが「紫苑はすんなりできたけどネズミは苦戦した」と言っていましたが、アニメーターの皆さんにとっての描きやすさは逆だったんですね。

長崎 そうですね、紫苑は感情をつかめないところが魅力のキャラクターなので、「透明を描いてください」みたいな難しさがあるんです。逆にネズミはリアクションの人だから、わかりやすいんですよね。デザインはたしかに何度かやりとりをした記憶がありますが、目的や感情が理解しやすいぶん、アニメーター的には描きやすかったんだと思います。

――toi8さんのクリエイティブの魅力を、長崎監督はどのように感じていますか?

長崎 すごくオシャレですよね。でも、ちゃんと地に足がついてもいて、それでいて地味なわけでもなくて。原作で描かれたニュアンスにきちんと血を通わせている感じがいいなと思います。toi8さんは『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』にも「路地デザイン」という役職で参加されていましたけど、もともと生活感があるものを描くのがお好きだったそうなんです。そこへの興味がたぶんキャラクターにも表れているんでしょうね。


――とくに長崎監督がデザインを気に入っているキャラクターは?

長崎 やっぱり紫苑かな。何を考えているかわからない感がすごくよく出ていますよね。あと、文庫第1巻のフル帯の紫苑がとても好きなんです。男の子の危うさみたいなものが表れていて、まさに会心の出来だと思いますね。でも、ネズミや力河も好きだし、イヌカシの中性的な感じもいいし、沙布の優しくて強い感じも印象に残っているし……結局、どのデザインも全部好きなんです(笑)。

震災の影響で「成長物語」により焦点を当てた

――インタビュー後編では、制作現場の思い出について振り返りたいと思います。『NO.6』の放送は2011年7月からでしたけど、制作中に東日本大震災の影響を受けた部分もあったのでしょうか?

長崎 そうですね、震災当日はみんなでニュースを見ていた記憶があります。放送時期はずれなかったんですけど、その後、スタジオが1回止まってしまって、その影響は大きかったです。あと、あの大変な状況を見たあとに作中の地獄絵図をどうやって描けばいいんだろう……と悩みました。いくら凄惨なディストピアを描いて「これが現実だ!」と言っても、もっととんでもない現実が実際にあるわけですから。そういう理由もあって、アニメではディストピアSFという点よりも男の子たちの成長物語という部分をよりフォーカスすることにしたんです。


――紫苑とネズミにクローズアップしていたのにはそういう理由があったんですね。では、『NO.6』の監督を務めた経験が、その後の仕事に活きていると感じることはありますか?

長崎 めちゃくちゃあります。とくに音響に関してですね。アニメは絵と音が合わさってできているので、半分は音と言っても過言ではないんです。もちろん、絵コンテを描くときも音楽やSEが付いた状態をイメージしてはいますけど、実際に付けてみると良くも悪くもなかなかイメージ通りにはいかなくて。そんなときに優秀な音響監督さんだとこっちがやりたいことを見つけて、膨らませてくれるんです。『NO.6』の音響監督である三間雅文さんはまさにそういう方で、最初のお客さんとして「自分はこう感じましたよ」と言ってくれるので、気づかされることが多かったです。映像に音楽がついてどんどん膨らんでいく感覚は、いちスタッフとして演出をしていたときはあまり経験したことがなかったので、すごく勉強になりました。

――三間さんとのやり取りで、とくに印象に残っていることは?

長崎 第1話のときに「音楽はいらないんじゃないの?」って言われたのをよく覚えていますね。嵐の緊張感や紫苑とネズミの出会いの運命感を表現するなら、音楽を付けずにSEだけにしたほうがより効果的なのでは、と。なるほど、その手があったか!と思いました。最近ではそういうことをやる作品もたまにありますけど、当時はけっこう珍しかったんじゃないかな。それで第1話は音楽をかなり少なくしているんですよ。第1話は音以外の部分でもいろいろな挑戦をしていて、たとえば、雨の影の描写や木がワサワサと揺れる感じも、言葉ではないかたちで心象風景的な表現をしたいと思って取り入れたものでした。言葉で全部を説明してしまうと結局「じゃあ、原作を読めばいいのでは?」ということになってしまうので、せっかく映像化するならば言葉ではないもので表現したほうがアニメにする価値があると思って。無茶なことを目指しましたけど、絵や色、撮影など、スタッフの皆さんが全力でそれに応えてくれて、本当にありがたかったですね。そういう意味で第1話と、あとは最終話も、自分の中で特別な話数です。


『NO.6』で一緒に仕事をした方々とは今も付き合いが続いている

――最終話にはどんな思い出があるんですか?

長崎 シナリオを作っていた時点では、原作のラストがどういうかたちになるのか決まっていなかったんです。でも、アニメで最後までやることは決まっていたので、最終話の結末はこちらで作る必要がありました。「エリウリアスが出てくる」ことと「シオンがNO.6に帰っていく」ということだけは決まっていたので、それらを踏まえてかたちを作りつつ、さっきも言ったような紫苑の成長物語として全体を調整していったんです。そういったライブ感がとても印象に残っていますね。シナリオ段階からけっこうハラハラしたけど、最終的にはアニメとしていい落としどころになったと思っています。

『NO.6』のときにご一緒したスタッフの方は、今でもお付き合いがある方がすごく多いんですよ。音響監督の三間さんもそうだし、キャラクターデザインの石野聡さんや色彩設計の菊地和子さん、そしてもちろんアニメーション制作のボンズさんも。そういう意味でも『NO.6』の経験がずっと今に活きているなと感じます。それはキャストさんについても同じですね。


紫苑のような危うさを感じる主人公が当時は新鮮だった

――この流れで、キャスティングについても教えてください。紫苑役に梶裕貴さんを選んだ決め手は何だったんですか?

長崎 キャスティングはみんなオーディションで、最初に紫苑、次にネズミを決めて、そのふたりを軸に他のキャラクターを決めていきました。紫苑は優しい雰囲気はもちろん、ちょっと強さもある感じがいいなと思っていて、そのイメージに梶さんのお芝居がピッタリだったんです。優しさと強さに加えて、さらにフワフワとしていてつかみどころがない感じがあって。普段の梶さんはすごく頭が良くてキビキビしていて、逆にネズミ役の細谷佳正さんのほうがホワホワしているので、役とご本人は正反対なんですけどね(笑)。ネズミって感情がすごくわかりやすいから共感しやすいキャラクターだと思うんですけど、紫苑はあまり共感できるキャラクターじゃないと思うんですよ。どちらかというとネズミ目線で「こいつ、大丈夫なのか?」みたいに心配になるような、危うい感じがするというか。他の作品をやっていてもあまりこういうキャラクターはいなかったので、当時はすごく新鮮でした。

――たしかに紫苑は“ザ・主人公”というキャラクターではないですよね。

長崎 そうなんですよ。そんな紫苑がだんだんと主人公になっていくのが、この『NO.6』という物語なのかな、と。甘ちゃんで、沙布というお母さんのような存在に支えられていたフワフワの紫苑が、全然違う価値観を持ったネズミというお兄ちゃんに出会い、少しずつ自我を持って成長していくお話――僕はこの作品をそういうふうに捉えています。

――ありがとうございました! それでは最後に、ファンの方へメッセージを。

長崎 このインタビューでアニメ『NO.6』に初めて興味を持ってくださった方がいたら、男の子たちの成長譚というかたちで楽しんでもらえればうれしいです。放送当時にご覧になった方は、今あらためて見直したときにどういう感情になるのか気になりますね。当時とは違う見方してもらってもうれしいし、当時のことを思い出してもらってもうれしいです。そして面白いと思ったら、ぜひまた15年後にももう一度見返してみてください。







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