【生肉转载】Febri TALK系列——云田晴子

取材・文/岡本大介
来源:日本深度动画内容网站Febri
采访发布时间:2021年8月9日~13日
本文仅供学习交流使用,版权归原作者所有,如有问题请及时联系我们以作处理。
①キャラクターと世界観に衝撃
『カウボーイビバップ』
BLマンガ家としてデビューし、一般部門に進出した『昭和元禄落語心中』で数々のマンガ賞を獲得したマンガ家・雲田はるこ。インタビュー連載の第1回は、雲田にとって創作の理想形のひとつであり、自身も多大な影響を受けたと語るアニメ『カウボーイビバップ』について。
スパイクは、私にとって理想の主人公像
――TVシリーズは1998年から1999年にかけての放送ですが、これはリアルタイムで見ていたんですか?
雲田 はい。当時は学生で、それまでアニメはあまり見てこなかったタイプなんですけど、風の噂で「音楽がめっちゃいい」と聞いて、それで見たのがきっかけですね。
――音楽が好きだったんですね。
雲田 そう。ちょうどR&Bとかソウルとか、ブラックミュージックにハマりだした頃だったんです。
――本作の劇伴はジャズやブルース的な曲調が多いですからね。
雲田 劇伴を担当された菅野よう子さんがすばらしいお仕事をされていて、すっかり魅了されました。視聴後はサントラCDを買って、それを延々と聞き込んでいました。とにかく劇伴に注目していたのでストーリーのほうはぼんやりしていたんですが、今回の取材のために見直してみたら、音楽が流れた瞬間に頭のなかにシーンが鮮明によみがえってくる感覚があって。やっぱり、音とともにシーンをおぼえていることってあるんだなって思いましたね。全編通して見たのはかなり久しぶりなんですけど、そんな感じは全然しませんでした。
――久しぶりに視聴して印象はいかがでしたか?
雲田 いやもう、私がめちゃくちゃ影響を受けているなと。端々にそれを感じました。初めて見たときから「どうやったらこんな物語が作れるんだろう?」って不思議に思ってはいたんですけど、それから20年以上も無意識にそれを追い続けていたんだと感じて。あらためて、私はこういう肌触りの作品を目指しているんだなって。
――具体的にはどんなところが好きですか?
雲田 多種多様な人種や民族が登場する無国籍な雰囲気や、ワケありの他人同士が疑似家族を作って絆を育んでいくところとか、アナログで懐かしい雰囲気がありつつ、古臭くない世界観とか、セリフ回しも粋でかっこいいですし、もうすべてです。今や世界中で人気がある作品ですから、影響を受けて、『カウボーイビバップ』が作品ににじみ出ている作家さんも多いんじゃないかなと思っています。
――ハードボイルドな男同士の絆などは、まさに雲田先生の作品にも色濃く投影されているような気がします。
雲田 そうですね。『新宿ラッキーホール』はとくに顕著で、ふだんはみんなでふざけているんだけど、最終話に近づくと一気にシリアスになる感じとか、めっちゃ影響受けてんじゃ〜んと、自分でも面白くなってしまいました。
――奇しくも『昭和元禄落語心中』のTVアニメでは、スパイク役の山寺宏一さんとフェイ役の林原めぐみさんのおふたりがメインキャストを担当していますが、これは雲田さんが希望したんですか?
雲田 これは本当に奇跡のような偶然なんです。『カウボーイビバップ』から受けた影響を自分の作品に投影した結果、巡り巡ってキャストさんが一致したということなのかもしれません。それだけ長くご活躍されているってすごいことですよね。おふたりには最終話の打ち上げの席で「『カウボーイビバップ』が大好きで……」と告白したんです。そうしたら山寺さんが「『昭和元禄落語心中』は『カウボーイビバップ』と似た部分があるのかもしれない」と言ってくださって、すごく感激しました。世界観こそ違いますが、きっと通じるものはあるんですね。私のなかにも、おふたりに出演していただけるような、血の通ったあたたかい物語を描きたいという気持ちがどこかにありましたし、それはたぶん今後も変わりません。

――どちらも「漢気」がすごいですよね。
雲田 好物なんですよね、漢気が(笑)。今は絶滅危惧種になりかけていますから、せめて創作のなかでは大切にしたいなと思っています。そういう意味で、スパイクは私にとって理想の主人公像で、それが原点としてずっとあるのかもしれません。それにもともと松田優作さんの『探偵物語』や萩原健一さんの『傷だらけの天使』のような、昭和感のあるドラマが好きなんですよ。言葉にはしにくいですが、あの時代にしかないものって必ずあるんですよね。
――印象深いシーンはありますか?
雲田 今回見返していて、ひときわ切なさを感じたのが、エドとアインがビバップ号から下船するシーン(第24話「ハード・ラック・ウーマン」)です。エドってそれまですごく愛されキャラだったのに、急にあんなにあっけなくビバップ号の外に出て行ってしまう。残された男たちの寂しさがすごく際立ちますよね。なんだか昔に見たときよりもグっときました。
――突然の別れをきっかけに、そこから一気にクライマックスに突入するんですよね。
雲田 フェイもいなくなって、残されたスパイクとジェットがふたりでゆで卵をむしゃむしゃと食べるシーンがすごく切ないんですよ。せっかくみんなで食べようと用意していたのに、突然ふたりきりになって。スパイクの最期を描くにあたり、その前に各キャラクターのドラマにケリをつける必要があったとはいえ、思いきった描写をするなと思いました。でも、それが強烈なスパイスになって、その切ないシーンから、一気に緊張感が増していく感じもカッコよくて好きです。
――飄々とした雰囲気から急にシリアスになる展開というのはアツいですよね。
雲田 どんどん真剣みを増していくスパイクはもちろんいいのですが、そのそばで甲斐甲斐しくフォローするお母さんのようなジェットにも愛おしさを感じます。学生時代に見たときは、ジェットは完全に保護者ポジションだと思っていたんですけど、調べたらまだ36歳なんですよね。若いのに苦労しているんだなと思うと、余計に愛おしくなりました(笑)。そういうそれぞれのキャラクターの深みも、今見るとさらに感じることができるようになりましたね。
――雲田先生にとって創作におけるバイブルのような存在なんですね。
雲田 そうですね。近未来のSF世界が舞台なのに中心に泥臭いアナログ感があって、たぶん私自身も、この先ずっとこういう雰囲気の作品を目指していくんだろうな、と思います。
②絵のお手本とも言うべき
『崖の上のポニョ』
自身が影響を受けたアニメについて聞くインタビュー連載の第2回は、線によるデッサンにこだわりを持つ雲田が衝撃を受けたアニメ『崖の上のポニョ』。マンガ家ならではの視点で、理想のビジュアルを表現した名作に迫る。
アバンギャルドとエンタメのバランスがすごく好き
――こちらは2008年公開のジブリ映画です。
雲田 ジブリ映画は子供の頃から大好きで、ほとんどすべてを劇場で見ていると思います。ただ、歳を経るごとに作品の味わいが変わって好きな作品が変わっている感じです。少し前だと『魔女の宅急便』がトップだったんですけど、今は『崖の上のポニョ』がいちばん好きですね。これは最初に映画館で見たときの印象がすごくて、今でも脳裏に焼き付いています。とにかく絵や背景などのビジュアルが大好きで。線がのびのびとしていて、本当に良いですね。
――ビジュアルのどんなところが好きなんですか?
雲田 シンプルな線で、キャラクターをいきいきと動かしているところに尽きます。最初から最後まで、ポニョがひたすら愛らしいんです。2001年の『千と千尋の神隠し』までの絵柄とはかなり違っていて、書き込みすぎずに、シンプルな線で描いて動かすことにこだわっている。それが気持ちいいんです。私も線への気持ちが強いタイプのマンガ家なので、そこに惹かれますね。
――宮崎駿監督自身、アニメーションの原点に立ち返って作ったと発言していますね。
雲田 はい、その心意気もたまりません。スゴいのは、あれだけシンプルな線なのに正確に気持ちのいいフォルムを捉えていることです。それってつまりは、デッサン力がめっちゃ高いということなんですよね。私の理想の画風は、マンガで言うと高野文子さんや松本大洋さんのシンプルな線で正確にものを捉えていらっしゃるタッチなんですけど、アニメでは『ポニョ』なんです。
――とくにすごいと感じるシーンはありますか?
雲田 水の表現がすごいですね。水さえも線で描かれているんですけど、嵐のなかで、波とともにポニョが宗介を追いかけてくる一連のシーンとか、あそこはかなりシンプルな線で描かれているにもかかわらず、どこか浮世絵っぽさがある、誰にも真似できない絵になっているんですよね。ほかにも、水道の蛇口から出る水がバケツの水面に弾かれる描写も線で描いてあったりとか、すべての水の表現が独創的で、何度見ても新しい発見があるんです。おそらく宮崎監督は、水に関するこれまでの概念やノウハウをすべて捨てて、ゼロから創造しているような気がして、そこに言葉では言い表せないスゴみを感じます。それも、自分ひとりで表現できるマンガや絵画ならいざ知らず、多くのスタッフとイメージを共有する必要があるアニメーションでそれをやろうと思うんですから、これはスゴいを超えて恐ろしいとさえ思ってしまいます。

――ポニョ以外で印象に残っているキャラクターは誰になりますか?
雲田 これも、今回見返したら変わったんですけど、宗介のお母さんのリサですね。彼女はけっこう豪快で破天荒じゃないですか。とくに嵐のなかで自宅へ帰ろうと車を飛ばすシーンは、公開当時は「母親としてどうなの?」ってバッシングもあった記憶があります。これがもし運転しているのがルパンだったら、あのくらいの危険運転は笑って見てもらえるのになって(笑)。そう思うと、お母さんという立場はかわいそうというか、世知辛いなと感じましたが、でもやっていることは揺るぎないし、ヒーローそのものです。すごく好きなお母さんだなと思いました。
――『ポニョ』は世界観やテーマもややあいまいに作られていて、ストーリー面でもこれまでの宮崎作品とは異なっていますよね。
雲田 まるで死後の世界を見せてもらっている感覚になりますよね。神々しくもあるし、怖さも感じます。ポニョが宗介の血を舐めたり、肉食でハムが好きだったりと、ちょっとしたところで「え?」っていう違和感があって。そのちょっとした違和感が積み重なって、最後に車椅子のおばあちゃんたちが走り回っているシーンくらいになると、得体の知れない怖さを感じるんですよね。
――「楽しいけど、どこか怖い」という感覚は、本作ならではの特徴かもしれません。
雲田 そうそう。「ポニョかわいい〜!」って思いながら見ているうちに、うっすらと恐ろしさを感じてくるというバランスが絶妙なんですよね。そもそものエンタメ度がすごく高いだけに逆に際立つというか。宮崎監督の哲学的アバンギャルドとエンタメのバランスがすごく好きです。そういう感覚って言葉にはできないまでも確実に伝わるし、子供は直感で感じ取っていると思います。子供たちにはそういう不思議な体験をどんどんしてもらいたいですね。
――巨大な嵐が街を襲うというリアルな水害描写もあります。
雲田 それでもみんなたくましいですよね。宗介とポニョは水没した街をボートで冒険したり、住人のみんなも船を漕ぎながらやけに明るかったり。でも、それも案外リアルなのかなとも思ったんですよ。何年か前に、私の地元も水害に遭って町中がかなりの被害を受けたんですけど、悲しんだり、途方に暮れている人は意外といないんです。人間なんてどんな状況でも前に進んでいくしかないですし、まずは掃除をしなきゃ何も始まらないから、とにかく身体を動かす。『ポニョ』も全編を通じてそういったポジティブな雰囲気に満ちていて、そこは宮崎監督の哲学が盛り込まれているように思います。
――なるほど。今後もジブリ映画を見るたびに好きな順位が入れ替わっていく感じですね?
雲田 そうですね。そもそもどれがナンバー1になってもおかしくないほど好きなんですけども、そういう作品を、子供の頃からリアルタイムで体験しつつ成長できたことは本当に幸せだなと感じます。宮崎監督は今も新作を制作中らしいですから、それも楽しみに待っていたいです。
③主人公がとにかくかわいい
『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』
インタビュー連載の第3回で語るのは、友人のススメで偶然出会ったという中国制作のアニメーション映画『羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来』。雲田が魅了されたのは、とにかく動きがかわいい主人公・シャオヘイだった。
寄せ集めではないセンスの良さが面白い
――『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』は中国のアニメ映画で、日本では2019年に字幕版が、2020年に吹き替え版がそれぞれ公開されています。雲田さんはどちらをご覧になりましたか?
雲田 私はどちらも見ました。吹き替え版だと映像により集中できるので、そのぶん没入感は高まった感じがしますけど、オリジナルの中国語の響きもすごくカッコよくてきれいで素敵なので、どちらも大満足でした。
――温かみのある人間ドラマと大迫力の能力バトルが融合したアクション作品ですが、どんなところが好きなんですか?
雲田 主人公のシャオヘイのかわいさです。これは前回挙げた『崖の上のポニョ』にも通じることなんですけど、私はかわいいキャラクターが動いているのを見るのがなによりも好きなんですよ。しかも、シャオヘイは猫にもなるし子供姿にもなるし巨大化もするしで、そのどれもが全部かわいいのでまったく飽きないんです。かわいいは正義、まさにそうだと思います。
――ポニョが手描きによるフォルムのかわいさだとしたら、シャオヘイはキャラクターデザインそのもののかわいさですよね。
雲田 そうですね。それぞれベクトルは違うんですけど、どちらもかわいいのでいいんです(笑)。それこそシャオヘイがご飯を食べて目が星型にキランと輝くシーンとか、すごくマンガ的な表現なんですけど、ちょっとした動作が加わるだけでとてもいいんですよ。マンガではどうしても表現できない部分なので、そこはうらやましくもあります。
――雲田さんの作品に登場するキャラクターは渋い男性が多いですが、こういったかわいらしいキャラにも萌えを感じるんですね。
雲田 強く感じますね。昔からずっとそうなんですけど、デフォルメキャラを描くのも好きですしね。あまりにかわいいので、私も小さくてかわいらしいキャラがモニョモニョと動くような作品を描いてみたいと思うようになりました。自分にかわいいキャラクターが描けるかどうかはわかりませんが、いつか挑戦したいですし、アニメ好きな姪っ子に楽しんでもらえるようなマンガを作るのが今の目標ですね(笑)。
――シャオヘイ以外にも、好きなキャラクターはいますか?
雲田 いっぱいいます。一瞬しか出てこないキャラクターでも、きっとそれぞれバックボーンやドラマを持っているんだろうなと感じさせる人ばかりで、みんなカッコいいです。なかでもシャオヘイの師匠になるムゲンは、序盤は敵なのか味方なのかわからなかったので、ずっとハラハラしながら見ていて「シャオヘイ、ムゲンから早く逃げて!」とかまんまと思っていたんですけど、一緒に旅をしていくうちにシャオヘイとの距離が少しずつ縮まっていく演出が素敵で、いつしかムゲンのことも大好きになっていました。

――本作の大きなテーマとして、妖精と人間の共存というものがありますが、ストーリーやメッセージ性はどう感じましたか?
雲田 自分にとって都合の悪い存在をただ拒絶するのではなく、受け入れて共存するという考え方はすばらしいですし、それを中国アニメが教えてくれるというのもなんだかうれしい気持ちになりますね。
――たしかに。中国アニメも大きく変化しようとしているのかもしれません。
雲田 美術の雰囲気はジブリっぽいところもあり、キャラには萌え要素があり、さらにスタイリッシュなアクションもあって、いろいろな表現がハイブリッドされていて。でも、決して寄せ集めではないセンスの良さもあって、それがものすごく面白いと感じました。中国のアニメを見たのはこれが初めてだったんですけど、こんなにすごいんだと驚きましたね。
――さまざまなテイストを取り込みながらもオリジナリティーを感じさせてくれて、中国のアニメーションもここまできたんだと感じます。
雲田 そうですよね。そういう海外の新しい表現に対して、日本のクリエーターがまた反応していくということを考えると、クリエイティブというものがどんどんボーダーレスに豊かに広がっていく感じがして、それは私自身も勇気をもらえます。
――マンガ業界にも通じるものがありますか?
雲田 ありますね。マンガという表現もいつかは飽きられてしまうのかなと、ふと心配になるときもあるんですが、海外の方々が日本のマンガ文化を発展させて、それをまた違うかたちで返してくれたりもしていて。それってすごくいいことだと思いますし、あらためてマンガが持つ力って強いんだなと実感できるんです。
――芸術や文化が持つ根っこの強さというのは、『昭和元禄落語心中』でも象徴的に描かれていましたね。
雲田 落語もまさしくそうなんですよね。その時代に合わせて変化しつつ受け継がれていくもので、決してなくならないんです。
――今はまた若いお客さんも増えてきているようで、それは『昭和元禄落語心中』の影響も大きいと思います。
雲田 もし、私の作品がわずかでも落語界のお役に立てているなら、それがいちばんうれしいです。これは落語に限らずですが、私はどこか懐かしいアナログな雰囲気のする世界が好きで、これからもそんな空気が漂う作品を作り続けていきたいですね。
――かわいいキャラを描くという目標は?
雲田 そっちもいいですよね……! そういう異物を混ぜると面白い作品になったりしますし、いい感じに混ぜて、自分の大好きな世界観を作り上げていきたいと思っています。新連載、楽しみにしていてください。
日文原文链接:
原网站Febri已闭站
日文网页原图:



登录后可发布评论