【生肉转载】Febri TALK系列——eba

取材・文/日詰明嘉
来源:日本深度动画内容网站Febri
采访发布时间:2021年5月31日~6月4日
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①富山のひとりの『けいおん!』ファンが
作曲家になるまでの道
OLDCODEXやLiSAをはじめ、数々のアニメソングの作曲・編曲を手がけ、cadodeのメンバーとしてアーティストとしても活動しているF.M.F所属の作曲家・eba。インタビュー連載の第1回は、偶然手にした『けいおん!』から始まる、彼の人生を変えた驚くべきサクセスストーリーを語ってもらった。
曲に感動して作曲した川口進さんに電話しちゃいました
――最初に挙げていただいた作品は『けいおん!』ですが、これはどのような理由からでしょうか?
eba これは僕が音楽の仕事をするきっかけとなった作品です。僕は富山県南砺(なんと)市の生まれで、当時、新作アニメがほとんどと言っていいほど放送されない地域でした。見たかったらレンタル店に行って借りるか、ケーブルテレビしか視聴方法がなかったんです。なので、『けいおん!』も、そんなレンタル店でたまたま手にした作品でした。高校を出て就職したての20歳の頃でしたね。で、見たらもう、メチャメチャ泣いちゃいました。「俺はこれをやりたかったんだよ!!」って感じで(笑)。
――それはどんな思いからだったのでしょう?
eba 音楽って、僕の人生にとって二次元と同じくらい大事な幹なんです。中学生の頃から始めたのですが、その二次元と音楽の両方が、ものすごいクオリティで融合している作品に初めて出会えたと感じました。というのも、地元の音楽人口がとても少なくて、音楽活動をしている子なんて学校にほぼいなくて。理解がある人も少なかったですし、僕は子供の頃に病気がちだったこともあって、普通の人と同じ生活ができなかったので、『けいおん!』の世界は「やり逃した青春」に見えたんです。
――かわいい子たちのゆるふわな学生生活も魅力ですが、ebaさんにとっては、あの作品の「音楽」という要素にも惹かれたわけですね。とくに心に響いた楽曲は何でしたか?
eba Tom-H@ckさんが作曲された『Cagayake!GIRLS』も衝撃的でしたし、『ふでペン ~ボールペン~』も心をつかまれました。明るいんだけれども、泣ける曲で。音楽制作において、明るい曲調で泣かせるというのはとても難しく、まさにそれを体現している楽曲だと思いました。それで、これを書いている人はどんな人なんだろうと思って調べたら、川口進さんという方で、しかも同じ富山県の別の市に住んでいるということがわかったんです。富山は音楽があまり盛んではないので、そんな方が『けいおん!』の曲を書いているとわかったらこの感動を伝えたくなって、いても立ってもいられずに川口さんに電話してしまったんです。
――なんと行動的な(笑)。
eba 今、振り返ると完全にヤバいですよね(笑)。僕はメタルが好きで、なかでもEquilibrium(エクリブリウム)というヴァイキング・メタルが好きで、彼らとメールでやりとりをして高校3年のときにドイツに会いに行ったことがあるくらい、好きになるとまわりが見えなくなっちゃうタイプなんです。普段は人見知りなんですけど(笑)。で、先ほどのような感情のあふれから川口さんに電話してしまって、とにかく「あの曲良いです。富山の方が『けいおん!』の音楽を作っていることが誇りです!」みたいなことを伝えたんです(笑)。
――突然であっても、直接うれしい思いを聞かされて川口さんは喜んだと思いますよ。
eba そうだったらいいなぁ。で、話の流れで「じつは僕も曲を作っているんですよ」と言ったら、「聞かせてよ」とおっしゃってくれて。
――え、すごい!
eba それで車に乗って会いに行って、聞いていただいたら「いいね。じゃあ、事務所を紹介するよ」とF.M.Fに行って、そのまま社長を紹介してくれたんです。それがきっかけでF.M.Fに所属して音楽作家の活動を始めさせてもらえることになりました。

――ものすごいサクセスストーリーじゃないですか! そのとき川口さんに弟子入りしたいみたいな気持ちはあったんですか?
eba いえ、単純に「曲を聞いてください」みたいな感じだったんです。田舎にいると、高校を卒業したら当たり前のように就職して、そこで定年まで勤め上げるみたいな一本道で、音楽家なんていうのは専門学校とか音大に通っている人がなる職業みたいに思っていたので、音楽で食べていこうなんてとても考えられませんでした。川口さんに「事務所の社長に聞かせてみようか?」って言っていただけたときに、初めて人生のレールを外れてもいいんだという可能性を知りました。
――まさに人生が変わった瞬間だったんですね。
eba いや〜、たまたまなんですけど。
――でも、川口さんだって、ebaさんの曲にまったく見込みがなかったら「はいはい、ありがとね」と受け取って終わりじゃないですか。それを事務所の社長に渡すということは、光るものがあったはずですよね。
eba 「ヤバい奴が会いに来たから、何かしてやらないと怖い」と思ったのかも(笑)。それでF.M.Fに所属してから、第2期(『けいおん!!』)が終わったあとのイベント(『けいおん!!』ライブイベント 〜Come with Me!!〜)に招待していただいて、川口さんと車で東京に行って、声優さんたちが立っているステージを見たら即、ボロ泣きですよ。「唯ちゃんって実在したんだ……」って。いや、わかっていますよ?(笑) でも、「会えた」というか、目の前にいると思えたんです。そんな風に僕が泣いていたら、横で川口さんが「まだ1曲目だよ?」って笑っていて。
――早い!(笑) でも、思いは伝わってきます。
eba さっきまでステージで演奏していた人と普通にしゃべったりとか、そういう非日常みたいなことを、そこで初めて体験したことも、僕の人生におけるトリガーでした。
――当時、あそこまで本格的にアニメ作品と音楽とを融合させたイベントはあまりなかったと思います。
eba そうですね。ゲームだとOVERDRIVEさんの『キラ☆キラ』があって、あれも僕は大好きでバンドでコピーをしていました。二次元と音楽の融合ってやっぱり惹かれるものがありますね。規模感とか誰でも見られるアニメという意味でも『けいおん!』の影響は大きかったです。あの頃から、アニメへのハードルがグッと低くなって、アニメが好きでも変な感じに扱われることは少くなったんじゃないかな。あれは今につながるムーブメントだったと思いますね。
②自分を肯定してくれた
『イリヤの空、UFOの夏』
影響を受けたアニメ作品について聞く、インタビュー連載の第2回は、セカイ系のなかでも最重要作品のひとつ『イリヤの空、UFOの夏』。「何者でもなかったし、何者にもなれないと思っていた」ebaをオタクの道に誘ったその魅力とは?
何者にもなれない人間でも、イリヤみたいな子がいたら――
――続いて挙げていただいたのは、OVA『イリヤの空、UFOの夏(以下、イリヤ)』。秋山瑞人さんの原作は読んだんですか?
eba いえ、アニメからですね。ライトノベルは高校でめっちゃ好きな友達がいて、彼から貸してもらった『フルメタル・パニック!』を読んだりしていたのですが、『イリヤ』は読んでいなくて。高校卒業後の18か19歳の頃にたまたまレンタル店でDVDを手に取ったのがきっかけです。『けいおん!』より前ですね。それまでもラノベやマンガはそれなりに読んでいたんですけど、『イリヤ』のアニメを見てからはもう完全に「ここまでのめり込んじゃうって、俺はオタクだなー」と自覚していました。
――作品のどんなところからそれを感じたんですか?
eba この作品はいわゆる「セカイ系」と呼ばれる作品で、作中では、地球が滅んでしまうレベルのものすごく大きな出来事が起きているんです。なのに、主人公の浅羽とヒロインのイリヤのふたりだけの狭い世界をひたすら描いていて、世界の存亡について具体的な話をあんまりしないんですよ。その妄想感の強い感じが、オタクと親和性があるのかなって。
――見たときは浅羽の視点で?
eba そうですね。どうしても浅羽の視点で見ちゃうんですよ。自分を重ねられる部分が大きかったんです。浅羽って、自分では何もできなくて全部イリヤまかせだし、なんかどうしようもねぇなと思うんですけど、その頃の僕自身も何者でもなかったし、何者にもなれないと思っていた。その虚無感みたいなものを埋めてくれる作品というか、「何者にもなれない人間でも、イリヤみたいな子がいたら、こんなに人生が輝く瞬間があるんだろうな……」と思って、のめり込んでしまうというか。人生って、目標とか夢があったほうが絶対に楽しいじゃないですか。しかもそれが世界を救うとか、この子を守るといった圧倒的に強い目標だとすごくキラキラして見える。そんな感覚だったと思います。

――見たあとの人生観にも影響がありそうですね。
eba そうですね。これはネタバレですが、『イリヤ』の終わり方って、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかと当時けっこう議論されていたんですよね。僕はあれをバッドエンドだと思っています。なぜかというと、イリヤがこの世にいないから。その意味で、見終えたあとでめちゃくちゃ引きずりましたね。この作品は夏からその終わりにかけての物語なので、作品を見たあとは夏が来るたびに泣きそうになるんですよ。夏の匂いがし始めると、忘れたくない思いとか取り戻したい感情みたいなものが湧き上がってきて、せつなくなってくる。学園祭のファイヤーダンスで丘に行ってイリヤとマイムマイムをしたあのシーンを、十数年経ってもいまだに毎年思い出してしまいます。
――いまだに!?
eba ええ。夏になると「せつねぇー」って思っちゃうんですよね。それくらい、僕の人生に影響を与えた作品なのかなと思っています。『イリヤ』からしっかりアニメを見るようになって、そこからさかのぼってゼロ年代のアニメを見ていったんです。『げんしけん』『MONSTER』『爆裂天使』『灼眼のシャナ』『創聖のアクエリオン』……あ、あと『N・H・Kにようこそ!』も今回挙げるかどうか悩んだくらい僕にとってはすごく大事な作品です。
――良いラインナップですね。たしかに『N・H・Kにようこそ!』も先ほどの感情と重なる要素が強いですね。
eba なんか、そういうのを好きになりがちなんですよね。何なんだろうな。自分の凡人感がつらかったのかもしれないですけど(笑)
――そのほかのセカイ系の作品、たとえば『ほしのこえ』にも惹かれましたか?
eba めちゃめちゃ惹かれましたね。『ほしのこえ』を含め、新海誠監督作品は全部見ていましたし、最新の『天気の子』もすごかったです。『天気の子』で、またあの頃の新海さんが戻ってきた感じがあって、あのすさまじいクオリティでセカイ系の作品を見させられた今の子って、メチャメチャ影響を受けるんじゃないかと思います。しかも、あれだけの大ヒットですから人生が変わった人も多いんじゃないかな。今の若い世代のクリエイターでも、影響を受けて面白い人が出てくるんだろうなと思ったりして。
――やっぱり受け取るときのご自身の状況とか環境って大事ですよね。
eba そうなんでよね。当時は本当に客観的に見ることができなかったと思います。大人になると、わりと客観的に見られるようになるんですけど。たとえば、『天気の子』でも、帆高が銃を向けるシーンは思春期の子の気持ちで考えると痛いほどわかる。大人の視点に立つと「何してくれてんの!?」ってなるんですけど(笑)。
――ebaさんにとっては『イリヤ』が、そのときの境遇にピッタリの作品で、そのあと道が開けていったわけですから、やっぱり出会うべくして出会った作品だったんですね。
eba そうですね。あの頃に出会えたから、というのはあると思います。当時は富山で放送されていたアニメが少なかったのですが、今はほとんどの最新作が全国的に配信ですぐに見られる状況で、そうするとリアルタイムで追いかけるのに精一杯で、過去の作品を掘らないと思うんですよね。自分が今、富山にいたとしたら『イリヤ』には出会っていないわけですから、やっぱりタイミングがメチャメチャ良かったなと思います。
③クリエイターの熱量に感動した
『パプリカ』
作曲家ebaが影響を受けた作品を語るインタビュー連載の第3回は、クリエイターの執念を感じたという今敏監督の劇場アニメ『パプリカ』。作曲家視点から語られる音楽演出の魅力にも注目。
今敏と平沢進、映像と音楽の奇跡の組み合わせ
――3本目は『パプリカ』ですが、これまでに挙げた作品とは毛色が少し違いますね。
eba これも20歳前にアニメのDVDをあさっていたときに出会った作品です。『けいおん!』も『イリヤの空、UFOの夏(以下、イリヤ)』もストーリーや世界観が好きだったのですが、『パプリカ』はなんというか、画から監督の執念が伝わってくるタイプの作品でした。アニメにおけるすべてのパーツが、作られたものではなく、もともと存在していたかのような感覚に陥ったというか、熱量がものすごかったですね。さらに劇伴が平沢進さんで、アーティストの方がやっているとは思えないほど画面とマッチしていました。作中に人形がパレードをする不気味なシーンがあって、そこに明るい音楽を当てることで、より不気味さを強調するという演出。これまで僕が見てきたアニメにはない作風でドハマりしました。
――今敏監督作品は、このときが初めてでしたか?
eba はい。『パプリカ』から入って、さかのぼって『パーフェクトブルー』『千年女優』『妄想代理人』といろいろ見ていった感じです。たぶん、それまでは監督名で意識するということはなかったので、初めて名前を意識した監督という感じでしたね。本当に偉大というか、尊敬の念しかありません。ひたすら人生を捧げて作品を作っていた方というか、宮崎駿さんに通ずる何かを感じます。今さんのホームページって見たことあります? 制作当時の様子を文章で遺されているんです。もう、ドキュメンタリー映画ってレベルの詳しさで制作への想いを書かれていて、それを読むのが楽しみでした。作品を見たあとにあれを読むと、細かいところもわかってくるし、『千年女優』でできなかったことを『パプリカ』でやったんだなとか、いろいろなことが書いてあって、クリエイターとしての熱量にものすごく感動しました。

――先ほどパレードのシーンのお話をしていましたが、『パプリカ』でとくに印象的だった場面はどこでしょう?
eba まずオープニング映像からしてスゴいんですよ。クレジットの出し方ひとつとっても見たことがありませんでしたし、まだパプリカの能力がわからないなかで、人をすり抜けたりいろいろな場所に現れたりする。その流れや演出がとても秀逸で、いきなりつかまれた感がありました。あと、機械オタクの時田が最後にシュッとした女性とイイ感じになるのがまたうれしい。ひとつのことに秀でてはいるけど、ほかのことは何もできない人が報われる世界観って夢があっていいですよね(笑)。何かに夢中になっている人が肯定されている感じがして、その意味で今の若い人にもっと見てほしいです。
――作曲家のebaさんとしては、平沢さんの劇伴にはどのような印象を受けましたか?
eba それまでまったく聞いたことがない音楽で、何が起こっているのかも作り方もわかりませんでした。今聞いても独特で新鮮で、最近リリースされたと言われても信じてしまうくらいです。個性というのはまさに平沢さんのためにあるのではないかと思うほど、100%この人にしかできない音楽を作っているなと。その意味で『パプリカ』から感じられる東洋的なゴチャ混ぜ感は、絵からだけでなく音楽からもきているのかなと思います。あとで平沢さんについて調べてみたら、東洋の宗教や文化にも影響を受けている方で、そういう部分もこの作品には入っているのかなと思いました。さっきのパレードのシーンも、普通の音楽を当てていたら画の強さだけが際立つ演出になったと思うのですが、音楽も強いことによって二重の不気味さを演出しています。映像と音楽のマッチ具合は、本当にこのおふたりでしか成し遂げられなかった作品。こんな奇跡あるの? って感じです。新作がもう見られないことは残念ではありますが、今敏監督にはクリエイターのファンが多いので、今さんイズムを受け継いだ方々が現在活躍していらっしゃるという意味でのうれしさはあります。
――その意味で言えば、ebaさんも現在はアニメ音楽のクリエイターとして受け継いだひとりでもあります。
eba そうですね、その意識を持ち続けながら頑張っています。先のことは考えずにアニメの一部になりたいって気持ちだけで飛び込んできたので、奇跡的にうまくいっている感じではあります(笑)。それもこれも『けいおん!』であり、『イリヤ』であり、『パプリカ』のおかげであると思うと、二次元は人の人生を変える偉大なものだなと本気で思います。
――それを体現しているebaさんがおっしゃると、何より説得力があります。
eba やっぱりアニメがあることで救われる人って絶対いると思うんですよね。僕も就職したての頃のつらかったときに、ある種アニメにすがって生きていたところがあるので、エンターテインメントに救われる人って絶対にいると思うんです。僕自身、命を救われたといっても過言ではないので、今度は僕の作品によって誰かが救われてくれたらいいなと思っています。
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