【生肉转载】Febri TALK系列——toi8

取材・文/岡本大介
来源:日本深度动画内容网站Febri
采访发布时间:2021年6月14日~18日
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①レイアウトの凄みに気づいた
『機動警察パトレイバー2 the Movie』
元アニメーターとしての経歴を持つイラストレーター・toi8(といはち)。自身が影響を受けたアニメ作品を聞くインタビューの第1回は、圧倒的な映像美に魅せられたと語る押井守監督作『機動警察パトレイバー 2 the Movie』。
ビデオテープが伸びるまで見ていました
――toi8さんはアニメーター出身ですが、幼い頃からアニメが好きだったんですか?
toi8 それがそういうわけでもなくて、TVアニメを見て育ってきたというよりも、思春期に劇場アニメにどハマりして、そこから作画オタクになったタイプなんです。宮崎駿さんの作品や『AKIRA』などが世に出て、さらにバンダイビジュアルが質の高いアニメーションを展開していった流れのなかで、従来のTVシリーズとは違う「尖った作品」に惹かれたというのが大きいですね。
――なるほど。それまではアニメにはあまり興味がなかった?
toi8 人並みには見ていました。当時は『週刊少年ジャンプ』が黄金期だったので、ジャンプ派生アニメやゲーム原作のアニメはチェックしていましたし、子供らしくストーリーやキャラクターを純粋に楽しんでいたと思います。でも、どこかのタイミングで作画やレイアウトに興味を持ち始めて、それからはすっかりひねくれてしまって(笑)。
――ちなみに絵は子供の頃から描いていたんですか?
toi8 はい。絵はずっと好きで、小学生低学年くらいから描いていたんですけど、今みたいな絵柄ではなくて、原哲夫先生やカプコンのキャラのような筋肉質の男性キャラばかりを描いていました。美少女キャラを描くようになったのはアニメーターを目指すようになってからで、必要に迫られてという感じなんです。
――そうだったんですね。それは意外です。では、さっそくですが、最初は『機動警察パトレイバー 2 the Movie』からお話を聞いていきます。1993年劇場公開ですので、toi8さんは高校生くらいですね。
toi8 そうですね。もともとゆうきまさみさんの『究極超人あ~る』が好きで、その流れでマンガ版の『機動警察パトレイバー』を読むようになったんです。TVアニメもチェックしていたんですけど、そこまでハマらなくて。ただ、たまに文化祭みたいなノリの話があったり、脇役である整備員たちが暴れる回などがあって、僕はそっちがツボだったんですよね。ワニが襲ってくる話(第38話「地下迷宮物件」)なども印象深くて、調べてみたら僕が好きな話数は全部押井守さんが脚本を書かれている回だったんです。そこで初めて押井さんの名前を知って、その押井さんが監督を務めると聞いて、まず『1』を見て、そのあと『2』を見たという流れです。いやもう、どちらも衝撃を受けましたね。

――どんなところに一番惹かれましたか?
toi8 正直、ストーリーそのものはあまり頭に入ってこなかったんですが(笑)、ただただ「なんだかすごいことが起きている」っていう感動を覚えました。今考えるとレンズ効果やレイアウトに衝撃を受けたんじゃないかと思いますが、当時はそんなことは意識せず、とにかくビデオテープが伸びるまで延々と見ていた記憶があります。
――とくに印象的なシーンはありますか?
toi8 『1』だと帆場暎一の痕跡を追って、ふたりの刑事が東京の街を歩きまわる一連のシーンです。望遠レンズを使ったロングショットが多いんですが、朽ちた東京の街並みも相まって、あの空気感がなんとも言えず好きです。そもそもレイバー自体が、それまでのロボットアニメのサイズ感とは違うじゃないですか。戦闘シーンももちろんいいんですけど、個人的には「建築物や都市の街並みに佇んでいるレイバー」という風景がすごく好きなんです。
――toi8さんは自身の作品でも都市をテーマにしたものが多いですよね。ルーツ的な意味合いもあるんですか?
toi8 そうですね。ただ、そもそも僕らの世代って、多かれ少なかれサイバーパンクだったりスチームパンク的な世界観の影響を受けて育ってきているので、これが直接のルーツというわけではないですけど、そのうちのひとつではあると思います。
――わかりました。では、『2』はどのシーンが印象深いですか?
toi8 いわゆる「幻の空爆」と呼ばれるシーンです。銃撃戦も爆発もないんですけど、引きと寄りのレイアウトだけで緊迫感を演出していて、とにかくすごいなと。アニメートとしてのケレン味とは対極なんですけど、あそこまで徹底するとなんとも言えない凄みになるんですよね。あとおっさんキャラが好きなので、後藤隊長と役人の荒川による長い会話シーンも好きです。背景やレイアウト、音楽も含めて完成されていて、あの空気感はずっと見ていられる感じがします。
――日本のアニメーションにおけるレイアウトシステムを確立したのは押井さんだと言われていますが、まさにその演出に惹かれたんですね。
toi8 はい。CGでグルグルと動かすわけでもなく、パンやズームといった手法だけで画面がもつっていうのはやっぱりレイアウトがすごいからですよね。恐ろしい作品だなと思います。これは大人になってからの話ですが、『METHODS 押井守「パトレイバー2」演出ノート』というレイアウト集を読んだんです。それぞれに押井さんのコメントが書いてあるんですが、どのレイアウトにもしっかりと演出意図があって、考え抜かれているんだなと改めて納得しました。この本も自分の人生に大きな影響を与えましたね。
②アニメーターを目指すきっかけ
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』
自身が影響を受けたアニメについて聞くインタビューの第2回。toi8が作画オタクとして目覚め、アニメーターを目指す直接のきっかけとなった『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』。またしても押井守監督作だった。
世の中にはすごい絵を描く人がたくさんいる
――1作目の『機動警察パトレイバー 2 the Movie』に引き続き押井守監督作品ですね。
toi8 士郎正宗さんの原作も好きで読んでいたんですけど、押井さんが映画化するということですぐにチェックしました。で、もちろん、映像的な魅力はすごく感じたんですけど、じつは映画本編よりも、そのあとに出た設定資料集に大きな影響を受けたんです。参加されているアニメーターさんの原画やレイアウトの原図が掲載されていて、それが衝撃的でした。当時の自分が描いていたものとは次元が違っていて、世の中にはこんなにすごい絵を描く人がたくさんいるんだと感動したんです。
――当時、toi8さんはすでにアニメーターを目指していたんですか?
toi8 いえ、その頃は家に引きこもってダラダラと過ごしていました(笑)。でも、この『攻殻機動隊』の設定資料集がきっかけで自分もアニメーション制作の世界へ行きたいと思い、それでアニメの専門学校へ通うことにしたんです。
――まさに人生の転機になった作品なんですね。
toi8 そうですね。僕は汚れた街並みを描くのが好きなんですが、それはこの本に載っていたクーロン城をモチーフにした鉛筆画の影響です。もうすべての絵がカッコよくて、本がバラバラになるまで読んでいました。
――映画本編で言うと、主題歌の「謡」とともに街並みが映し出される中盤のシーンは圧巻ですよね。
toi8 たしかに。「謡」は今でも最後まで歌えますよ(笑)。あのシーンは雨が降っているのがまたいいんですよね。情報量が多くて、いったいどうやったらこんな絵が描けるんだろうと思います。『機動警察パトレイバー』から共通するレイアウトのすごさも感じつつ、その頃になるとレンズの存在にも気づき始めて、自分も肉眼よりレンズを意識して絵を描いたほうが楽しいんじゃないかなと思うようになりました。たとえば、望遠圧縮で遠くのものを引き寄せて見せるのは、階段とか坂道の絵だとすごく効果的なので、今でも使うことがあります。イラストだとあまりやらない手法なんですが、僕はすごく好きですね。
――なるほど。街並み以外だと、どんなところが印象深いですか?
toi8 当時、いちばんしびれたのは、クライマックスの博物館跡での一連の戦闘シーンです。多脚戦車のガトリング砲で固そうなレンガの柱がガンガンとえぐれていく描写だったり、素子が戦車のハッチをこじ開けようとして腕がねじ切れるところ。義体の壊れ方の表現力が素晴らしくて、自分もいつかこんな絵が描けたらいいなと思いながら見ていました。

――『機動警察パトレイバー』とは違って、本作にはアクション的な魅力も感じたんですね。
toi8 そうですね。もちろん、押井作品に共通するレイアウトや佇まいというのは大前提として非常に好きなんですけど、この映画に関してはむしろ「すごいアクション映画だな」っていう見方をしていました。
――序盤の素子の後ろ回し蹴りなど、絵になるアクションが多い作品ですね。
toi8 あそこもいいですよね。雑踏を抜けた先の貯水池というシチュエーションもどこか非現実的でいいですし、押井さんが普段はあまりやらないダブルアクション(※1)っぽい動きも面白いなと思いました。とにかくアクションシーンは全般的にカッコいいですね。ちょうどアニメーターになりたいと思った時期ですし、先ほどの設定資料集の影響もあって、アニメーターさんの名前を気にするようになったのもこの作品からです。たとえば、博物館跡の戦闘シーンは磯光雄さんが描かれているんですが、振り返ってみると他にも僕が好きなシーンはだいたい磯さんが手がけられていることに気づいたりして。それからというもの、ほかの作品を見てもアニメーターさんの名前とシーンを紐づけることが当たり前になっていきました。作画監督についても同じで、この作品では黄瀬和哉さんと沖浦啓之さんのふたりが担当されているんですけど、よく比べるとそれぞれの担当パートでキャラクターの造形や動きが違うんですよね。それがわかってくるとますます面白くなって、のめり込んでいきました。
――いわゆる「作画オタク」に目覚めたんですね。
toi8 道を踏み外した瞬間ですかね(笑)。その後、磯光雄さんが監督された『電脳コイル』だったり沖浦啓之さんが監督された『人狼 JIN-ROH』をチェックしたりと、好きなアニメーターさんの作品を追うようにもなっていきました。
――わかりました。ちなみに『攻殻機動隊』は多くの関連シリーズがありますが、そちらもチェックしているんですか?
toi8 原作自体がすごく好きなので、基本的にほとんどすべてを追っていると思います。なかでもTVシリーズの『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』はドラマとしてのクオリティが高くて個人的にとても好きです。押井さんが手がけた『イノセンス』は作画オタとしては注目して見ていましたけど、すでに社会人として働いていた時期でもあり、残念ながら『1』のようなハマり方はしませんでした。僕にとってこの『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』は、引きこもり生活を続けながら「このままじゃダメだ。何かしなきゃ」っていうモヤモヤだったり焦りのなかで出会った作品で、だからこそ鮮明に脳裏に焼き付いているんだと思います。
※1 同じアクションを、起点に戻ってカメラアングルを変えて複数回繰り返す演出法。
③目指すべきキャラの形があった
『メダロット』
連載インタビューの第3回は、専門学校時代に見たTVアニメ『メダロット』。日本を代表する名アニメーターたちの競演に作画オタクの血が騒いだという。toi8は、本作をアニメにおけるキャラクター描写のひとつの到達点だと語った。
ものすごく簡略化されたデザインとかわいさが両立している
――『メダロット』はゲーム原作のTVアニメですが、どのようなきっかけで見たんですか?
toi8 アニメの専門学校に通っていた時期にたまたま見て、作画がいいなと思ってハマった作品です。正直、原作のゲームをやったことはないですし、『メダロット』の世界観もいまだにほとんどわかっていないんです(笑)。ただただ「作画がいい」という一点だけで見続けましたから。
――作画以外は何も見ていなかったんですね。
toi8 ぶっちゃけるとその通りです(笑)。当時、作画オタたちの間で「キャラクターには影を付けなくてもいいんじゃないか?」というトピックがあったんです。たしかに本当にうまい人はシルエットだけで動かすことができちゃうんですけど、でも普通はなかなか難しい。でも、この『メダロット』のキャラクターたちはそれに近いことをやっているというか。ものすごく簡略化されたデザインとかわいさが両立している作品で、当時の自分が目指すラインの到達点だったんです。
――たしかに参加しているアニメーターは錚々たる顔ぶれですね。
toi8 そうなんですよ。制作スタジオがProduction I.G系のビィートレインというところで、今はピーエーワークスをやられている堀川憲司さんがプロデューサーとして参加しているので、『人狼 JIN-ROH』のスタッフやガイナックスのスタッフもかなり入っていて。その辺りの方々が手がけるシーンは恐ろしくうまいんですよ。いいなと感じた話数のエンドロールで好きなアニメーターさんの名前が入っているのを確認しては、ひとりでニヤニヤしていました(笑)。
――個人的にはどなたが好きだったんですか?
toi8 もうたくさんいるんですが。なかでもキャラクターデザインやオープニングを手がけていらっしゃるのが松竹徳幸さんで、僕はこのキャラクター造形が大好きなんですよね。極限までデフォルメの効いた、かわいらしいキャラクターが名アニメーターの手によって動きまわったときの気持ちよさはずば抜けたものがあって、僕はそれだけを追っていました。
――『メダロット』にはロボットもたくさん登場しますが、そちらは?
toi8 ロボットのアクションも好きでしたよ。今でもおぼえているのは26話(「メダフォース発動」)のメダフォースのバンクで、吉成曜さんが描かれたシーンですね。何がいいのかは言葉ではとても言い表せないんですけど、爆発のエフェクトも含めてとにかくカッコよかったんです。吉成さんは当時から好きで、少し前にやっていたTVアニメ『宇宙海賊ミトの大冒険』でも吉成さんの担当回だけチェックしていました。

――toi8さん自身もアニメーター出身ですが、名アニメーターと言われるような人はどこがすごいんでしょうか?
toi8 身もふたもない話なんですけど、単純な画力が段違いです。たとえば、同じプロ野球選手でも、2軍の控え選手とホームラン王とでは明らかな能力差があるじゃないですか。少なくとも僕は、アニメーター時代にはそれくらい圧倒的な能力差を感じていました。経験を重ねればいつか僕にもそういう絵が描けるようになるんじゃないかと思ってやっていたんですが、どれだけやっても全然描けないし、描けるようになる気もしないんです。志は高く持ってやっていたつもりなんですけど、これはさすがにかなわないと思って、それであきらめました。
――アニメーターからイラストレーターに転向して、あらためて両者の違いは感じますか?
toi8 基本的にアニメは共同作業ですから、大前提として決められた絵のルールを守りつつ、そのうえで自分なりの色を出していく、あるいはあえて出さないという世界ですよね。でも、僕はそもそも他人の絵に合わせて描くのが苦手で、何を描いても自分の絵になっちゃうんです。絵の力量という部分は度外視しても、もともとアニメーター向きではなかったんです。その点、イラストレーターの仕事って、決められた世界観のなかで描くことはあっても、皆さん大目に見てくれるというか、優しいんですよ(笑)。アニメの現場だったら「ルールを守れ」と全修正をもらう絵でも「いいよ」って許してくれる。そこが僕には向いている気がします。
――いつかもう一度アニメの仕事もやってみたいという気持ちはありますか?
toi8 いや、もう絶対に無理です(笑)。とくに今のアニメは僕がアニメーターだった頃に比べてかなりレベルが上がっていますから。
――今のアニメーターの画力は昔に比べて高いんですね。
toi8 正確に言えば、基礎的な画力という意味ではそこまで変化はないと思うんですけど、たとえば、見栄えのするアクションの描き方とか、そういうテクニックは格段にあるような気がします。何かひとつ飛び抜けた作画が生まれると、YouTubeなどで一瞬で拡散していきますから、技術が伝わるスピードが昔とはケタ違いなんですよね。それも国内のみならず世界中に広まるので、最近ではアジアや欧米の作画のレベルもすごく上がってきているような気がします。ひと昔前なら日本人にしか描けなかったようなシーンも見かけるようになりましたよね。
――たしかにそうかもしれません。今でもアニメはチェックしているんですね。
toi8 そこまで熱心に追っているわけではないですが、それなりには見ています。時代によって流行の絵柄というのは確実にあるので、それを踏まえて自分の絵もマイナーチェンジしていく必要がありますから、半分は仕事でもありますね。もちろん、今でもうまいアニメーターさんが手がけたシーンは興奮しますし、そのたびにやっぱり僕にはできないなって思い知らされたりもしています(笑)。
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