【生肉转载】Febri TALK系列——古关莲

取材・文/岡本大介 撮影/須崎祐次


来源:日本深度动画内容网站Febri

采访发布时间:2021年8月20日~24日

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①私の代わりに青春をしてくれた

『けいおん!』

タレント・モデルとしてマルチな活躍を続ける古関れんが選ぶアニメ3選。まずは、学校生活になじめなかった彼女が強烈に憧れ、自身の青春を託した『けいおん!』についてのインタビューからスタート!


現実では味わえない青春を堪能 厳しい現実も苦にならなかった

――『けいおん!』の話の前に、まずは子供時代のアニメ体験から教えてください。

古関 母が出版関係の会社に勤めていて、アニメのシナリオライターをしていた関係もあり、私にとってアニメやマンガは昔からとても身近な存在でした。子供時代はおばあちゃんの家で過ごすことも多かったんですけど、そこでは「カートゥーン ネットワーク」や「アニマックス」などのアニメ専門チャンネルが見られたので、ずっとアニメを見ていました。『らんま1/2』とか、すごく好きでしたね。その後は一時期上海に住んでいたのでアニメからは遠ざかっていたんですけど、日本に戻ってきて、中学校に入ってからは一気に腐り始めました(笑)。


――きっかけは?

古関 私立の女子校だったので、「腐女子」や「薄い本」との出会いは必然だったんですよ。最初は『家庭教師ヒットマンREBORN!』の二次創作から入って、ネットでは『銀魂』の夢小説を夢中になって読んでいました。それからだんだんと幅を広げて、ポップなアニメも見るようになったんです。なかでも『らき☆すた』が好きで、「泉こなた」のハンドルネームで、よくわからないSNSで一日中チャットしまくったり。今となっては黒歴史ですけど、でも当時はそれがめちゃくちゃ楽しかったんですよね。


――なるほど。今回はその中から3作品を選んでいただきましたが、何か基準や共通点はありますか?

古関 「衝撃を受けた」というのをひとつの基準にして選びました。単純に「ハマった」とか「面白かった」ということならほかにも候補はあるんですけど、衝撃度で言えばこの3作品で間違いないかなと思います。


――わかりました。では、まずは『けいおん!』から。2009年放送ですから、古関さんは中学生ですか?

古関 中学3年生でした。『けいおん!』をひと言で表現するなら「私の代わりに青春を送ってくれた作品」です。異常なまでに感情移入しながら見ていたので、私も放課後ティータイムのメンバーだと本気で思っていました(笑)。こんな青春が送りたかったなとうらやましく思う反面、唯たちが私の代わりに青春してくれたので、リアルのほうはそれで満足しちゃったところもありますね。


――リアルの学生生活はどうだったんですか?

古関 「女子校」という点は共通しているんですけど、私の通っていた学校は中高一貫で規律もかなり厳しかったので、彼女たちのようなユルさはなかったですね。なかなかなじめなくて、それで高校は共学に移って再デビューを試みたんです(笑)。入学してまずは唯たちのように軽音部を作ろうとしたんですけど、バンドメンバーを集めるどころか、そもそも部活の作り方を聞く友達もいなくて。そうこうしていたら、ほかの部活の入部締め切りが過ぎていて、どこにも入れなくて(笑)。


――大きな誤算ですね。

古関 はい。高校生活のスタートを盛大に失敗してしまい、結局1学期で高校を辞めちゃったんです。その後は通信制の高校に通っていたので、そもそもキャンパスで青春した経験が皆無なんですよね。もしかしたら唯たちと同じくらいに最高の青春をリアルで過ごした人もいるのかもしれないですけど、私にとっては夢のような話で、現実では決して味わえなかった理想形なんです。そう思っていたら、いつの間にか『けいおん!』がイコール私の青春に置き換わっていて(笑)。


――アニメと現実が一緒くたに?

古関 そう。放課後ティータイムでの輝かしい青春体験があるから、厳しい現実も苦にならなかったですね(笑)。

――『けいおん!』で、とくにお気に入りのシーンはありますか?

古関 第1話の冒頭で唯が入学式に向かう登校シーンがあって、最終話でもまた登校シーンが流れるじゃないですか。このふたつは、構図やカットもほとんど同じなんですけど、そこに映っている唯が別人みたいなんですよね。第1話では期待と不安を抱えた、ただの新入生で何も手にしていなかったのが、最終話では多くのものを手にしていて。唯自身もすごく成長していて、キラキラしているんですよ。その対比に気づいたときに、なぜかわからないですけど胸がいっぱいになって、自然と涙が出てきたんです。アニメを見ていて泣いたのはあれが初めてでしたね。


――大きな事件が起きるわけではないけど、泣ける作品ですよね。

古関 ほんとそう。すべてが完璧なんです。いい子なんだけどダメダメな唯はもちろん、まわりのキャラクターも「キュート」「パッション」「知的」「穏やか」と完璧な布陣。むっちりした太ももに黒タイツというデザインもよかったですね。もし、細身でガリガリなキャラクターだったら、あそこまで感情移入できなかったと思います。ジャージをだらしなく着こなしている感じとか、リアルな女子高生感も含めて完璧だなと思います。


――『けいおん!』以外で言うと、古関さんがいちばん青春していたのはいつになるんですか?

古関 通信制の高校に通っていた時期に読者モデルのお仕事をするようになったんですけど、イベント出演や撮影など、仕事でありながらもどこか文化祭的なノリもあって。今になって振り返ると、それが私の青春だったのかなとも思います。唯と同じく、それまで何者でもなかった私が、読者モデルの活動を通して、多少なりとも注目されたり好意を持ってもらえるようになりましたから。それが「古関れん」という今の私につながる大切な一歩目になったのはたしかなので、やっぱりあれは私なりの青春だったんですね。

②ダークな作品に目覚めた

『魔法少女まどか☆マギカ』

タレント・モデルとしてマルチな活躍を続ける古関れんが選ぶアニメ3選。インタビュー連載の2回目は『魔法少女まどか☆マギカ(以下、まど☆マギ)』について。「自分でもなんでここまで惹かれるのかわからない」という不思議な心境を語る。


ファンタジーなのに世界の真理を暴いている

――TVシリーズは2011年の放送ですが、リアルタイムで見ていたんですか?

古関 いえ。じつは友達に誘われて、映画館で『[新編] 叛逆の物語』を見たのが最初なんです。TVシリーズの情報をまったく知らずに見たので、開始早々「マジ? 何これ?」ってなりました(笑)。入口に貼ってあったポスターの絵柄から、てっきりロリで萌えな感じかなと想像していただけに、鈍器で頭を殴られたみたいな衝撃を受けたんです。


――TVシリーズを知らずに『[新編] 叛逆の物語』を見れば、そうなりますね。

古関 映画館だから隣の友達に聞くわけにもいかなくて、かつてないほど頭をフル回転させて「どうにか理解しよう」と頑張ったのをおぼえています。でも、当然、映画を一度見ただけではよくわからなくて、どうしても気になったのでTVシリーズを見てみたっていう流れです。


――そこからハマっていったんですね。

古関 そうです。一度ではとても理解できなかったので、TVシリーズも映画も何回も見ました。どこにも救いがない気がするし、見るたびに鬱っぽくなっちゃうんですけど、それでも見ちゃう(笑)。自分でもなんでこの作品が好きなのか、いまだにはっきりとはわからないんですけど、それでも見るたびに「これはとんでもないアニメだな」って感動するんです。


――とにかく古関さんにとって衝撃的だったんですね。

古関 はい。ここまでダークな世界観の作品に触れたのは『まど☆マギ』が初めてだったんですよ。希望のないストーリー展開だったり、散りばめられているいろいろな謎だったり、キャラクターたちのドロドロとした内面のドラマなど、負の要素がグツグツと煮詰まっている感じがクセになったんですね。今ではダークな世界観や考察の捗る作品も大好きなんですけど、そのきっかけは間違いなく『まど☆マギ』です。


――ダークな本質が、キャラクターのかわいらしさや美術によってうまく隠されているのも特徴的ですよね。

古関 絵のフィルターがかかっていなかったらキツかったと思います。ものすごく凄惨でダークなシーンでも、絵がアートっぽくてキレイなので、わりとスッと見ることができるんです。ソウルジェムのデザインもかわいいですよね。当時「ラデュレ」というコスメブランドのチークがめっちゃソウルジェムっぽいと話題になって、私も買いました。アニメ公式というわけではないんですけど、たしかに似ていてかわいいんですよ。


――好きになったアニメは関連グッズも買うタイプですか?

古関 今はそうでもないんですけど、学生時代はよく買っていました。文房具やタペストリーはもちろん、ラバスト(ラバーストラップ)やアクキー(アクリルキーホルダー)が異常に好きなので、そろえていましたね。

――『まど☆マギ』で好きなキャラクターは?

古関 ほむほむ(暁美ほむら)ですね。話数が進むごとにどんどんと印象が変わっていくんですけど、最終的な彼女の正体は、ものすごく一途で熱い女の子なわけじゃないですか。これはもうたまらないです(笑)。『まど☆マギ』はほむほむに限らず、どのキャラクターにも表の顔と裏の顔があって面白いですよね。それが追い込まれることでわかったり、あとになって示されたりとさまざまですけど、そのタイミングが絶妙で、キャラクターの見せ方がうまいなって思います。諸悪の根源である憎っくきキュウべえも、最初は「お前は本当にかわいいヤツだな」って思っていましたから。


――たしかに。あれには「だまされた」と感じた人も多かったと思います。

古関 でも、一方で、これって「社会の縮図」で真理なんじゃないかと思うところもあります。魔法少女が育つことで魔女になって、その魔女を倒すためにまた新たな魔法少女が生まれるという循環は食物連鎖みたいですし、魔女になる際に生まれたエネルギーをキュウべえたちインキュベーターが利用しているということも、人間が家畜を育てているようなものですよね。そもそも願いを叶えるためには相応の代価が必要というのも当然だし。だから『まど☆マギ』は世界観こそファンタジーですけど、本質的には世界の真理を暴いている感じがするんです。


――なるほど。では、まどかが世界を救うために「概念」になるという結末についてはどう受け止めましたか?

古関 そこはあまりに壮大すぎてよくわかりません。「そっか……概念になるんや……」ってポカーンとするだけ(笑)。


――もし、古関さんがまどかの立場だったら「概念」になりますか?

古関 うーん、自分から望むかどうかは別として、別にそれならそれで構わないかなとも思います。みんなの記憶から消えて、やがては自分の意識もなくなるわけですよね。それですべてが丸く収まるなら、それもアリかなって。


――本当ですか? 意外ですね。

古関 よく「もし、明日死ぬとしたらどうする?」みたいな質問ってあるじゃないですか。私の場合は「とくに何もしない」なんですよ(笑)。死が回避できないならウダウダしても仕方ないし、自分がいなくなったあとのことはわりとどうでもいい(笑)。そもそも知りようもないですからね。


――ドライというか、現実的なんですね。

古関 そうなんですかね。でも『まど☆マギ』の場合は、ほむほむの立場になるとちょっと辛いですよね。まどかを救うために無数のチャレンジをして、その結果として相手が概念になっちゃって、その記憶を自分だけが持っているというのは、ちょっとやりきれない。自分が消えるだけならいいですけど、それによって誰かが悲しみ続けるのは、それはもちろん嫌だなって思いますね。


――なかなか難しいテーマですね。

古関 そういうことまで考えさせてくれる『まど☆マギ』は、やっぱり「とんでもないアニメ」ですよね。

③足元がグラグラと揺れる

『妄想代理人』

タレント、モデルとしてマルチな活躍を続ける古関れんが選ぶアニメ3選。インタビュー連載の3回目は、カルト的人気を誇るサイコサスペンス『妄想代理人』。今敏監督の映像表現を「まるで合法ドラッグ」と言い表す古関らしい感性に注目。


私も心のどこかで少年バットを待っていたのかも

――『妄想代理人』はどのような経緯で見たんですか?

古関 2~3年前に『パーフェクトブルー』をたまたま見たんです。そうしたら、ルミちゃんの描かれ方とか、現実と虚構の境界があいまいな映像表現にノックアウトされて、このインパクトをもう一度体験したいと思い、同じ今敏監督の『妄想代理人』にたどり着きました。


――なるほど。どんなところが衝撃的でしたか?

古関 これはどの今敏作品にも共通して感じることなんですけど、とにかく平衡感覚を失ったような感覚になるんです。画面に映るものすべてが不気味で不穏なのに、でも、見ることをやめられない、ある種のトランス状態に陥る感じ。今、自分が見ているものが現実なのか妄想なのか、だんだんとわからなくなっていくのが怖くて、でも、それが快感でもあって。私にとっては合法ドラッグみたいな存在かな(笑)。今敏監督の頭のなかってどうなっているんだろうと不思議でしょうがないですし、こんな世界をよくここまで可視化できるものだなって驚きました。そういう映像体験は、今のところ今敏監督作品でしか味わったことがないですね。


――『妄想代理人』は「少年バット」という謎の通り魔の行方を追っていくストーリーで、数多くのキャラクターが登場します。古関さんがとくに気になった人物やエピソードはありますか?

古関 主人公のひとりの鷺月子(さぎつきこ)ですね。彼女はキャラクターデザイナーで、「マロミ」という人気キャラクターを生み出したことで、周囲から過度な期待をされて、そのプレッシャーに押しつぶされそうになりますよね。私も職業こそ違いますけど、「いつまで仕事があるのか」とか「飽きられるんじゃないか」とか「失敗したらもう二度と番組に呼ばれないんじゃないか」という、重圧や悩みって尽きないんですよ。だから、彼女が心のどこかで少年バットのような存在を待ち望んでいた気持ちもなんとなくわかるんです。


――すべてを壊してラクになりたいという気持ちですか?

古関 そうですね。今はそこまで思いつめることはないですけど、それこそ共学の高校をやめて通信制に入り直したときは、自分がこれからどうなっていくのか本当にわからなくて「いっそのこと、すべてなくなってしまえばいい」という気持ちもたしかにあったと思うんです。劇中では「どうにでもなっちゃえ」と思って少年バットの存在を受け入れてしまう人たちがたくさん描かれていて、そこは作品全体を通じていちばん共感したところですね。


――多かれ少なかれ、誰の心にもそういう破滅衝動はありますからね。

古関 そうそう。少年バットって、誰の心にもある闇を具現化したものですよね。だからこそ目を背けたくてもできなくて、心がザワザワしつつも見届けてしまう。とくにみんなが狂っていく中盤以降になると、そのザワザワが臨界点を突破して、浮遊感やトランス感へと形を変えて昇華されていく気がします。


――それはおそらく、もっとも正しい今敏監督作品の受け止め方だと思います。

古関 作り手の思惑通りの方向でどハマりしたんですね。なんて良き視聴者(笑)。でもやっぱり、そういう精神に語りかけてくるような不思議な感覚を、ここまで的確にアニメーションとして表現できるということが単純に素晴らしいですよね。その後、『パプリカ』も見たんですけど、あれもやっぱり浮遊感がスゴくて尊敬しかないです。今敏監督、恐るべしですよ。

――ありがとうございます。ここまで『けいおん!』『魔法少女まどか☆マギカ』『妄想代理人』の3作品についてお話を伺いました。それぞれジャンルやテイストも違いますが、今は主にどんなアニメを見ているんですか?

古関 とくにジャンルやテイストは決まっていなくて、それよりも題材が気になります。どこかで現実世界とリンクしている作品が好きで、最近だと『BEASTARS』とかがそうですね。表向きは動物たちの学校生活を描いていますけど、実際には人間に置き換えて考えるべきお話じゃないですか。


――『魔法少女まどか☆マギカ』の世界観に「世界の真理」を見出すのと似ていますね。

古関 そうそう。作品を離れたときでもそのテーマについて考えちゃったり、心がギューってなったりするのが好きなんですよ。『妄想代理人』にしても、映像表現こそぶっ飛んでいますけど、人間の本質に迫ったお話だと思うので、やっぱりそういう作品が好きなんだと思います。


――そうなると、自然とダークな作品が多くなりますよね。

古関 そうなんです。マンガでも『ミスミソウ』や『血の轍』が好きで。まわりからは「何が楽しくて、そんな暗いのばっかり読んでるの?」ってよく言われます(笑)。私はきっと、アニメやマンガに対して「楽しい」だけを求めてはいないんだと思います。


――人間が抱える闇の部分を、しっかりと描写してくれる作品に惹かれるんですね。

古関 『けいおん!』に関しては私の青春なのでまったく違うんですけど、『魔法少女まどか☆マギカ』と『妄想代理人』はまさにそうですね。月子にしてもほむほむにしても、私が共感できるキャラクターってだいたい闇落ちしがち(笑)。そこに至るまでの過程や危うさのようなものって、本当に魅力的なんですよね。今では闇落ちも大好物です(笑)。






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